2012/8/24 世界の怪談事情

まだまだ暑い日々が続きます。
日本では暑い時には涼しくなる「怪談」というのが定番なんですが、世界のあの国では、こんな「身の毛もよだつような話」があるのでしょうか?
今日も2カ国をコネクトしてお送りします。

怪談ってあるんですか?

イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「ロンドンはゴーストストーリー抜きには語れません」

古いものが多いのでしょうね?

イギリスはビクトリア時代(1837-1901)に生まれたゴーストストーリーや都市伝説がたくさんあります。

有名なのは切り裂きジャック(Jack the Ripper)。
1888年、実際にイギリスで起こった売春婦ばかりを狙った連続殺人事件で、現場を巡るJack the Ripper Walkというツアーまであります。

ツアーがあるんですね?

それ以外にもゴーストスポットを巡るツアーがあり、ゴーストツアーはロンドンではポピュラーです。

ロンドン観光で外せないロンドン塔は、もともと処刑所。
残虐な拷問を受け、処刑された場所。拷問道具を展示していて、そばを通ると亡霊の泣き声が聞こえるとか、夜間の警備兵がヘンリー6世の幽霊や首のない女性が歩いている姿を目撃したとも言われています。

グリーンパーク 駅の近くの高級住宅街メイフェア地区には強い霊気が漂っている幽霊屋敷が存在していたり、首相官邸に真珠の首飾りをつけた女性の幽霊が警備員に目撃されたりもしています。

ダウニング・ストリート10番地 公式ウェブサイトで紹介もされているゴースト。
ちなみにゴーストツアーの料金は10ポンド〜30ポンドと幅がありますが、濃いゴーストツアーをお望みの方は30ポンドをおすすめです!
行われるのはだいたい夜!!! でも、私は絶対にイヤ!

怪談ってあるんですか?

中国、上海。阪本円さん
「中国も昔からお化け話が大好きです」

日本ではキョンシーが有名ですが?

キョンシーは、『燃えよドラゴン』にもスタントとして出演している香港アクション映画のスター、ラム・チェンインが出演した『霊幻道士』から人気が出たのですが、近年ではテレビドラマの題材につかわれているようです。
今でもテレビドラマ等でよく映像化されるのは、聊斎志意という清の時代(1766年)刊の昔のお化け話を集めた中国古典文学の作品で、内容は、民間伝承のなかから書き留められた仙人、幽霊、狐狸の怪異潭です。

日本のように夏の風物詩という感じはありません。

上海ではどうなのでしょうか?

上海の心霊スポット。あくまで噂ですが、上海賓館、アスターハウスホテル、北外灘にあった結核病棟の病院だった廃墟ビルなどなど、たくさんあります。

最近聞いたのは、WATER HOUSEというホテル。飲食店を併設した、欧米人中心に集う、かなりイケてるお洒落スポット。
昔、日本軍の捕虜となった人が閉じ込められていた建物をそのままリノベーションしたそうで、もっぱら出るという噂です。

日本人が多く住む古北のマンション群は、上海に来た当時、古北の中心地を訪れた際にすごく気が悪い感じがしました。
後に聞けば、もともとお墓があった場所に建築したそうで、上海人はそのマンションを購入しないんだそうです。

私の家の近所の太平洋百貨店(1993年開店)というデパートは、昔、元々、孤児院のあった場所で、オープン当時「毎夜、赤ちゃんの泣き声が聞こえた」と言われています。それを鎮めるために『ごめんなさい、ベビー』という曲を繰り返し繰り返し流したと中国語の先生から聞きました。