2012/6/1 堤祐也さんの情熱物語

今週は、オリーブオイルの国際品評会で銀賞を受賞!
堤祐也さんの情熱物語。
なかよし屋

『2012ロサンゼルス国際エキストラ・バージン・オリーブオイル品評会 北半球の部』フレーバーオイル部門で銀賞に輝いたのは、瀬戸内海に浮かぶ島、小豆島で作られた『グリーンレモン オリーブオイル』でした。
受賞したのは、堤祐也さん。

オリーブオイルの仕事をする前は、東京のほうで建設機械の販売を営む商社に勤めていまして、それを退社して小豆島に移住したという形なんですけども、うちの親戚が小豆島で商売をしてまして、それを手伝わないかということでですね、じゃあ手伝いますという形で小豆島に移住したんですけどね。

会社をやめ、親戚が営む建設業を手伝うために小豆島へ。
最初にたずさわったのは、オリーブを作る仕事ではありませんでした。
しかし……

僕が商社に勤めているときにですね、自分でモノを作り出してですね直接お客さんに届けるということではなくてですね、そのなかで、自分の何か作ったものを直接お客さんに味わってもらったり使ってもらったりということで、お客さんの声が直接聞けるモノを作りたいというのがあったんで、そこからオリーブにつながってくるんですけどね。ま、オリーブのきっかけというのは、小豆島というのはオリーブが植えられてから100年以上の歴史がありますので、まわりにたくさんオリーブについて知識や経験が豊富な方々いらっしゃって、その方々の知識をみなさん素直に教えてくださって、オリーブを育てるのにいい島だったので、そこでオリーブということに気がついたんですけどね。

それまではまったく触れたことのなかったオリーブの世界。
さまざまな方に教えをこい、畑づくりが始まりました。

最初植え始めたのは約500本から始めました。どうしてもはじめは小さな苗なので、500本って結構、苗と苗の距離を縮めれば植えられるんですね。
それが今、だいぶ大きくなってまして、非常に間が狭いなということで、いまちょっと後悔してます。

今そのときに戻るとすると、なんでこんな植え方しとんやと言いたくなりますけどね。

オリーブは、木が育つまで数年間は収穫ができません。
天敵である害虫を防ぐため来る日も来る日も草を刈り、水をやり、成長を待つ日が続きました。

うちが作っているオリーブオイルは味がマイルドになってきますんで、日頃使い慣れてらっしゃらない方にも入りやすいオリーブオイルだと思いますね。よく言うんですけど、和食にあわせやすいオリーブオイルだと思ってますけどね。

お味噌汁のなかに2〜3滴たらしてあげたり、小豆島では結構そういう形で使われるんですけど、それに伴って、豚汁とかですね。僕が一番好きなのは、さんまの塩焼き、そこにちょこっとたらしてあげるとまた味が変わってきて美味しいです。あとバニラアイスにちょっとたらすと非常に上品な味に変わってきて、家がレストランみたいになりますよね。

今回、銀賞を獲得したのは、グリーンレモン オリーブオイル。
これを作るきっかけは、堤さんが展開する オリーブオイルやレモンの通販サイトを見たお客さんからの声でした。

レモンの果実を購入いただいているお客さんから、結構レモンを買ってくれるお客さんって健康に気をつかっている方が多くてですね、うちのホームページを見て、オリーブオイルも作ってるんやというのに気がつかれて、世の中にはレモンオリーブオイルというものがあるんで、堤さんとこも作ってみたら、と言われて、というのがきっかけですね。

はじめはですね、一発勝負だったので、オリーブに対するレモンの配合とかも頭のなかでは作ってはいたんですけど、できあがって最初にテイスティングをしたときはお、苦みがきてるなというのがあって、どうしようかなと思ったんですけど、徐々に味が落ち着いてきて、味が落ち着いてからテイスティングするとこの苦みだったらいけるんじゃないかということで自信は出たんですけどね。

昨年 収穫されたオリーブを使って作られた初めてのグリーンレモン オリーブオイル。
それがいきなりロサンゼルスで開かれた国際品評会で 銀賞!
「実は金賞を取れなかったのが少し悔しい」と言う堤さんですが……

いや、もう、かわいらしいですよ。

ほんとにもう、なんていうかな、よくみんなに言うんですけど、自分の子どもみたいなもんですよね。
子どもがひとりでロサンゼルスに行って、すごい仕事をしてくれたんで、かなりの嬉しさがありましたね。

瀬戸内海に浮かぶ小豆島。
ちょうどいま、オリーブの白い花が咲き始める季節を迎えています。

暑い夏を越え、秋の収穫まで、子どもの成長を見守る親のように堤祐也さんは オリーブの木を見つめ続けます。