2012/5/18 世界の福利厚生事情

日本の企業運営の中で、ユニークな価値観の一つが「福利厚生」です。
会社の損金として計上できることもありますが、こうした制度。海外ではどうなのでしょうか?
今日も2カ国をコネクト。

一般的に企業の福利厚生はあるのでしょうか?

スウェーデン、ストックホルム。矢作智恵子さん
「あります」

最も一般的なのはどんなものでしょうか?

スウェーデンの福利厚生は、大手企業だと会社にシャワー室などあります。
自転車通勤の人は出勤時、シャワーをしてからオフィスに移動します。
また会社の近くにジムやスポーツホールを完備しているところもあります。
日本と同じかもしれませんが、予防医学の点から、殆どの企業はスポーツジムでの会員料金の一部を負担するというのがあります。
半額か2/3ぐらい出ると思います。

他にはどんなものがありますか?

ほかにも一般的なのは、ランチクーポン券です。
最近では、今はクレジットカードの形式になっているところが多いよう。
このランチクーポンはお給料から天引きされるのですが、割引された金額で購入できるので、多少お得です。

一般的に企業の福利厚生はあるのでしょうか?

香港。富柏村さん
「ごく一部しかありません」

やはり健康関連の福利厚生なのでしょうか?

保養所があったりスポーツジムのメンバーシップなどあるのは、金融、投資など羽振りの良い企業。とくに高給でいろいろ福利厚生の条件をつけてヘッドハンティングされるようなエグゼクティブがその対象で、中間管理職以下では同じ企業でもそうした福利厚生は絶望的。日本ほど愛社精神に欠けるのか、転職も多く、福利厚生とかで満足を得ようという感じはありません。

それでは一般的な福利厚生はどんなものでしょう?

何といっても盛んなのは「春茗」。旧正月を迎えたときの新年会で、レストランを借り切ってかなり盛大。
正月前の忘年会の場合は「團年」。
麻雀、食事のあとはカラオケ、くじ引きとかなり盛り上がるのがこれ。
ラッキドローの景品は中途半端なものでは絶対に許されない。「クッキー詰め合わせ」なんて出そうものなら、会社の経営者の感覚が疑われ、まず人望は低落します。そのため気張ってかなり豪華にするのが良いとされ、香港からシンガポールやタイへの旅行ご招待とかが一等賞だと盛り上がります。