2011/12/30 熊本県 熊本市

熊本県の熊本市。中心部にそびえる熊本城のお堀端から天守閣を臨んで、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました、身体にいい朝ごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今朝は世界有数のカルデラ火山の阿蘇山のふもと、熊本市です

熊本市の水道水は、ほぼ100%が地下水で、「日本一の地下水都市」といわれています。今からおよそ400年前、加藤清正が熊本に入り、県内を流れる白川をせき止め、用水路を数多く整備したのがきっかけです。水が浸透しやすい水田を通して、大量の水が地下に蓄えられ、良質な地下水が豊富にもたらされることになりました。「大地の恵み」と「先人の知恵」によって「命の水」が育まれる。そんなインフラ造りをした清正公は、今もなお熊本の誇りなのです。

熊本名産の食品は江戸時代のお殿様がルーツ

加藤家から肥後を譲り受けることになった細川家の初代、細川忠利は文人で、武道にも秀でていましたが、普段は病弱でした。これを心配したお付きの玄宅和尚が健康増進のため、蓮根を食べることを進言。そこで藩の料理人に蓮根料理を作らせたのが、熊本の郷土食「辛子蓮根」です。麦味噌の中に和辛子の粉を混ぜて、これを蓮根の穴につめ、外側に小麦粉、ウコン、卵の黄身を混ぜ合わせた衣をつけ、菜種油で揚げたものが「辛子蓮根」。輪切りにすると蓮根の外側と穴の部分が黄色い、ユニークな食べ物で、細川忠利はすっかりこれを気に入って、毎日の献立に加えさせ、健康な身体を手に入れたと言われます。

朝ごはんには目覚めの和辛子がぴったりです

おかずの一品として、またお酒のつまみにもなる「辛子蓮根」。鼻にツーンとくる辛みとシャキシャキの食感がたまりません。切ったものをそのままか、さっと表面を火であぶっていただきますがお醤油をつけることで、その辛さが少し中和されます。辛いのが苦手という人はマヨネーズをかけると、不思議なことに辛さがすっと消えるのです。
あたたかいごはんと一緒にどうぞ。

和食のイメージがある食べ物ですが、地元ではサンドイッチの具として、マヨネーズを塗ったパンにはさんで食べるのもポピュラーなのだそうです。