2011/5/27 長野県 長野市

長野県、長野市の中心地にある善光寺。
早起きの人々でにぎわう門前で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。精進料理の朝ごはんにしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今朝は日本、長野県の善光寺です

江戸時代から全国で知られるようになった「善光寺参り」。
日本で仏教の宗派が分かれる前から存在した寺院であることから、多くの人々が全国から訪れます。「お朝事」と呼ばれる朝のお勤めは、1年を通じて毎朝行われ、日の出にあわせて分単位で開始時間がかわり、今朝は5時55分にスタートしました。

「お朝事」のためには宿泊しなればなりません

もちろん長野市内のホテルはたくさんありますが、善光寺の参詣客用に「宿坊」と呼ばれる宿泊施設があります。もともとは僧侶が泊る場所だったものですが、時代を経て大衆化するようになりました。今では観光客も多く、一風趣向が変わった和風の旅館として定着しています。また精進料理が供されるチョイスがあるのも人気の一因です。

朝食は日本流の菜食主義でいただきましょう

元来お寺の食事は、いろんな規制があり、質素なものです。
殺生はいけない、という理由で、肉や魚などは食べません。野菜、きのこ、豆腐、お麩、蒟蒻、昆布などで作るのが基本。野菜の中でも、匂いのきついネギや、にんにく類は使いません。それでも「菜の花の辛子合え」、「よもぎ麩の炊き合わせ」、「こんにゃくや長いもの胡麻味噌田楽」などなど、手の込んだ調理方法と出汁で食欲をそそるものばかり。しかし量はちょっともの足りないかも。

満腹にならないところが、精進料理ならではなのかも知れません。

もちろん長野名物「野沢菜」は、小皿に乗って出てきますが、お蕎麦はお昼に食べるかどうかで、オーダーは自由です。
細やかなサービスで、観光客の心をしっかり捉えています。