2010/9/3 プエルトリコ サン・ファン

カリブ海に浮かぶ島プエルトリコ。 島の東北部の首都サン・ファンでエメラルドグリーンの海を臨んで、彼女は大きく深呼吸。

そして心に決めました。 今朝は栄養価の高い料理にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今週はプエルトリコのサン・ファンです!

アメリカ合衆国の自治連邦区という政治的な位置づけのプエルトリコ。 住民はアメリカのパスポートを持ち、米ドルを使いますが、スペイン語を話し、文化的には中南米諸国の影響が色濃く出ています。

これはこの島が、16世紀にスペイン人の「コンキスタドール」によって征服され、その後19世紀にアメリカがスペインとの戦いに勝って領土としたことに由来します。

アメリカ東海岸から、寒い冬を逃れてやってくる観光客にとってはビーチが有名ですが、スペイン植民地時代の建造物がある歴史地区は、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

バナナをすりつぶした主食「モフォンゴ」。

バナナといっても、我々が想像する甘いバナナとは違って、野菜として食べる青くて甘くないバナナがプエルトリコの主食。 このバナナはスペイン語で「プラティノ」と呼ばれる種類です。 アフリカなどの熱帯でも収穫されるもので、パサパサしていてさつまいものような味と食感。 そのままは食べられないので、小さく輪切りにしたものを塩水に浸けて、いったん油で揚げ、すりつぶします。 すりおろしたニンニクで味付けをした後に、それを固めてもう一度油で揚げて、できあがり。

シーフードのソース煮と一緒に食べるのが一般的のようです。 同じカリブ海でも隣の島のドミニカ共和国に比べ、ロブスターをはじめとする魚介類が豊富なのがプエルトリコ流なのです。 すりおろしたニンニクの、なじみの良し悪しや、すりつぶし方のテクニックなど、シンプルな料理だけに、お店によって味に大きな差が出る、といわれます。 それは日本人がご飯の炊き方にこだわるように、主食「モフォンゴ」に対するプエルトリカンの情熱なのです。

今朝はプエルトリコの「モフォンゴ」をご紹介しました。
ニューヨーク・マンハッタンの東北部「スパニッシュ・ハーレム」はプエルトリコ移民が多く、プエルトリコ料理のお店も密集していて、味を競い合っています。