2010/3/12 Nowness.com

今朝は、現在、ファッションウィークも佳境に入ったパリとコネクト。
「通信社やジャーナリストの取材より早く、ブランド側自らがオフィシャルウェブサイトを通して、ファッションショーのライブ配信をする」というのが今年話題になっています。

これまでは、ブランドのイメージはテレビ、新聞、雑誌とメディアを通してエンドユーザーに届いました。
「ブランド側がダイレクトに消費者にアピールすることができる」という時代なんでしょうか?

そんななか、フランスのラグジュアリーブランドのグループ会社、LVMH Moet Hennessy Louis Vuittonが新しいウェブサイトを立ち上げました。
Nowness.comというこのサイト。

ウェブマガジンのようなんです。
アートからファッション、映画、旅まで、インフォメーションに終わらない、読みごたえのある読み物が毎日アップされているんですが、不思議なのは、ウェブサイトのなかに、ルイ・ヴィトンとはじめ関連ブランドの商品が一切登場しないだけでなく、ブランド名もまったくといっていいほど見当たらない。
つまり、読者にLVMHブランドを刷り込むことになっていないわけです。

これはマーケティングツールの一つなんでしょうか?
どんなオーディエンスに訴求しようとしているのでしょうか?

Nowness.comのデジタル・エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのKamel Ouadiさんお話を伺いました。

» Nowness.com


まず、パリコレはどんな盛り上がりを見せていますか?

この秋冬モノは、より成熟した女性をイメージしたコレクションになりました。

そうなると、これまで限られた観客しか見ることのできなかったものが、誰でも瞬時に同じように体験できることになります。 エクスクルーシブを売りにしているラグジュアリーブランドにとって、これは何を意味するのでしょう?

今、多くのラグジュアリー・ブランドが最新技術を取り入れることに積極的なんです。「美」の生まれる瞬間というのを、インターネットを使うことでライブで配信することは、ある意味、ラグジュアリーブランドのふところの広さとも言えるかもしれません。実際、ルイ・ヴィトンのショーをFacebookで配信したことで、およそ100万のビュアーがアクセスしました。ブランドに関心を寄せる人たちを楽しませるという意味でいいツールです。

そんななか、ルイ・ヴィトンの親会社、LVMHから新たなウェブ上のメディア、Nowness.comが誕生しましたが、広告をはじめ、ブランド名がどこにも見当たりません。 この意図は? どんな人たちをターゲットにしているのですか?

これは、LVMHが立ち上げたまったく新しいブランド。 ラグジュアリーライフタイルをデジタルで体験してもらうためのメディア事業です。 2000年以降成人を迎えたミレニアルズと言われ、ネット世代に向けています。 ライフタイルに関するオリジナルのコンテンツを毎日更新します。 ネットというメディアの特性をいかしてオーディエンスが閲覧していくにつれ、その趣味志向を計ることができるので、ひとりひとりに適したコンテンツへと誘導できます。

しかし、ウェブサイトを維持運営していくにはお金もかかります。サイトからの収入がないと今後、どうなるのでしょう? Nowness.comの今後について教えてください。

広告収入は大切。 しかし、まず目指しているのは1人1人の志向にあったカスタムメイド出版という新たなビジネスモデルを構築すること。 ブランドにとって大切なのは、ラグジュアリーが何であるかを伝えることです。