2010/1/15 世界の鍋料理事情

「今シーズンの冬が暖冬だ」といった長期予報は何だったのでしょうか。
ここ数日は平年よりも寒い毎日が続きます。
「昔はもっと寒かった」などと言ってはいけません。 寒いものは寒いです。
とはいえ、その昔から日本人の知恵としては暖を取るための「鍋料理」は欠かせません。
あの国はどうなんでしょう。 今朝も2つの国の実情を探ります。

やっぱりスイスの鍋というとチーズ・フォンデュでしょうか?

スイス、安東康代さん

家庭料理の定番、チーズフォンデュ。 人が集う時に作ります。
「今日、フォンデューをするので、食べにこない?」という具合に誘われます。

もともと、「残り物の硬くなったパンをいかに美味しく食べれるか」と考え出された料理で、残り物のチーズと残ったワインを混ぜて硬くなったパンをつけて、柔らかくして食べたとされている。
材料は2、3種類のチーズを白ワインで溶かし、にんにく、パン、好みにより蒸かしたジャガイモ。
日本で食べるよりかなりワインが効いているのが本場の特徴!?

それ以外にもありますか?

オイルフォンデュー、フォンデューシノアーズという鍋もある。

肉が食材となるので、豪華料理で、クリスマスや大みそかで食べる。
オイルフォンデューは、角切りのお肉を、オイルで揚げて、様々なソースで食べる。
付け合せは様々で酢漬けのきゅうり、子玉ねぎ、カリフラワー、ゆで卵、センフフルーツ、玉ねぎの千切りなど。

フォンデューシノアーズは薄い肉を、ブイヨンのスープで、日本のしゃぶしゃぶ風にして様々なソースと共に食べる。
最近はカロリー指向でオイルフォンデューよりはあっさりの、フォンデューシノアーズが人気。


ヒマラヤのふもと、という事での鍋文化はどうなのでしょうか?


ネパール、カトマンズ サキャ・スレスさん

鍋料理はあることはある。
チベットから来たもので鍋のことを「ギャコク」という。

ネパールに住む民族は、大きく分類するとチベット系民族とインド系民族に別れ、鍋料理はチベット系ネパール人が食べる。
それも、シェルパ族というヒマラヤの近く標高3000m級のところに住む民族が食べる。
直径30cmぐらいの鍋に、季節ごとに野菜、お肉、卵、はるさめ等入れる。
もともとはギャコクはチベットの宮廷料理なので、日本の鍋料理のように一般家庭で食すような料理ではなく、今も観光客用のレストランで食べることが出来るような料理です。