2009/12/25 エスカルゴの養殖産業

クリスマスイブのごちそう。 なんでしたか?
フランス料理のお店で、エスカルゴ、なんて方もいるかもしれません。
高級フレンチの定番、エスカルゴですが、実はそのエスカルゴ。 今、消費の多くが東欧の国、ブルガリア産と言われているんです。

このエスカルゴの養殖産業を集積しようと、ブルガリアにはNational Snail Breeding Clusterという団体があります。
なぜ、ブルガリアでエスカルゴなのか。
エスカルゴビジネスの将来性について、エスカルゴ生産者の協同組合、National Snail Breeding ClusterのIva Kisyovaさんに伺いました。

ブルガリアには、エスカルゴの養殖生産者の数が100近くあるようなんです。
それだけ、産業として成り立つ、ということなんでしょう。


ブルガリア産エスカルゴの生産量。 どれほどのものなのでしょうか?

今年はおよそ100トンでしたが、来年は400トン近くなることを期待しています。


400トンということで、来年は、4倍の生産量。
しかし、エスカルゴというと、フランス産のブランド力が高いかと思いますが、どのような理由から、ブルガリア産のエスカルゴに対するニーズが高まっているんでしょう?

ブルガリアのエスカルゴは、環境汚染されていないエリアで育てられます。 そして、ブルガリアは、土壌の質の豊かさの点では世界で3番目にのぼるんです。

そんな汚染されていない環境と肥沃な土からは、汚染物質を含まないキレイなカタツムリの身ができるんです。
もちろんエスカルゴといえば、フランスが有名ですが、実は、何年も前、フランスが私たちの養殖方法をマネしようとしたんです。
結局成功しなかったんですけどね。

エスカルゴは味が良いだけでなく、体にいい成分が含まれていることもあり、医薬品やサプリメント錠剤も作られています。
栄養成分が消化器系の病気、ぜんそく、大腸炎に効き、ガンに対する免疫機能を高めるとも言われています。

さらに、皮膚の再生を促し、シワ、シミを取り除くのに効果的ということで、美容製品も作られています。

このように医療、美容の分野での応用が期待されているということで、エスカルゴの養殖にも先端の科学技術が応用されていたりするんでしょうか?

この2年、我々はブルガリアの科学アカデミーと一緒に、エスカルゴの養殖技術の開発に力を入れてきました。 その結果、乳酸菌のひとつ、プロバイオティクス乳酸菌、ラブレ菌を持つエスカルゴの開発に成功しました。

ほかにも、強い抗菌作用、プロバイオティクス作用を持つ新たなバクテリア菌が発見され、さらにカロチン成分の高いエスカルゴの生育が可能になりました。
知っておいていただきたいのは、こうした様々な効能を持つエスカルゴの開発、養殖には何の化学薬品も使っておらず、自然の状態で育てられているということです。
だからブルガリアのエスカルゴは貴重なのです。

今は共和制のブルガリア。
もともと農業がメインの産業で、エスカルゴ養殖はすでに共産党政権時代からあったんだそう。

しかし、共産主義後の農業政策を変えなくてはと、いうことで、国をあげて取り組んできたのがエスカルゴビジネス。
今後は日本、カナダ、オーストリア、スイスからのパートナーを募って、研究開発、エスカルゴ製品の商品開発に力を入れたいとのこと。