フランスの新酒、ボジョレ・ヌーボーが木曜日に解禁となりましたね。
もうお飲みになられましたか?
今年輸入されるのはおよそ500万本と、ピーク時の2004年と比べて半分以下ということですから、やはりワインの消費は落ちているんでしょう。
一方「今年のワインは50年に一度」ともニュースで言われていますが、消費をあおるための宣伝文句じゃないんでしょうか?
実のところ、どうなんでしょう?
ボジョレ・ヌーボー、本当にお勧めなんでしょうか?
日本のワイン、評価高いんでしょうか?
あるいは、まだ日本で見過ごされている新世界のワイン、どんなものがあるのでしょう?
ロンドン、サザビーズのワイン部門長、Serena Sutcliffeさんに伺いました。
まずは、今年のボジョレ・ヌーボーは最高の出来と言われていますが、毎年そのように言われているような気がしせんか?
本当のところ、今年の出来栄えは?
今年は正真正銘、本当にあたり年です。 毎年のように、「100年に一度のでき」と言われてきましたが、今年のブドウは本当に良かったんです。 ブドウのできに大きな影響を与える9月の天候に恵まれたことが良かったんです。 ボジョレ地区のブドウというのは果実味に富むのが特徴ですが、天候に恵まれたことで、まさに果実味あふれるワインに仕上がったんです。
日本の場合、バブルがはじけて、ここ数年は、ボジョレだから、といってお祭り騒ぎも見られないようですが、今、どんな人たちがボジョレを飲んでいるのでしょう?
「ボジョレ・ヌーボー」。 つまり新酒の価値というのは今はあまりありません。 何年か前には、ボジョレ・ヌーボーの解禁となれば、フランスでもそれはそれは一大ページェントでしたけれどね。 今はむしろ、すこし成熟したボジョレワインのほうが今は好まれているんです。 だからボジョレ全体の売上げは減少していると言えます。
サットクリフさんは、ビジネスでは、トップエンドのワインを扱っているわけですが、味覚を鍛えるため、日々、世界中のワインをお飲みだと思います。
日本のリスナーに、普段使いの手頃で、これから注目の新世界のワインなど教えていただきましょう。
アルゼンチン産のワインはこれから成長してくるでしょう。 お求めやすい価格ではありますが、最近はクオリティーの高いワイン造りに力を入れています。 私個人としては、アルゼンチンワインのほうが、チリのワインよりも惹かれるんです。 もちろん、チリには素晴らしいワインもありますけれど。南アフリカからは、今のところ期待ほどのワインはまだ出てきていませんね。
新世界のワインで言いますと、インドでは「スーラ」、「グローバ」といった優れたワイナリーも育っているんですが、まだ輸出するまでにはいかないでしょう。
今回、非常に短い間でしたが、日本に滞在されたということで、ワインの潮流など何か新しい発見などあったのでしょうか?
本当に短い滞在でしたので、お店に売っているワインを見ることはできなかったんです。 しかし、日本の方にアドバイスしたいのは、これからの季節、シャンパンがお勧めです。 シャンパンが非常にお買い得になると思います。 アメリカでのシャンパンの消費が急激に減ったため、価格破壊が起きるかもしれませんから。
日本のワインもお飲みになられたんでしょうか?
残念ながら飲んだことはないんです。
非常にクオリティーが高くなっているとは聞いていますが、生産量が少ないでしょうから、地元で消費してしまい、世界に出回ることもないでしょう。
今回の滞在でも、誰一人日本のワインを私にふるまってくれなかったんですから。
それは、すぐにでも日本のワイナリーの方に届けてもらうように伝えなくちゃ。
世界中のワインを鑑定されているサットクリフさんが、個人的に好きなワイン。 手ごろで日常使いに飲めるワインは、どの国のどんなワインか伺いましょう。驚くかもしれませんが、今、ギリシアワインにはまっているんです。
夏にギリシアにバカンスに行くことが多いのですが、この10年の間でギリシアのワインは驚くほどクオリティーを上げたんですよ。
私の一押しは、サントリーニ島のきりっとした白ワインですね。
なかでも、HATZIDAKISという生産者のワインがお好きなようです。