日本では群馬県の八ッ場ダムの建設計画について、政権交代によって本体工事の入札中止。
つまりこれ以上の建設に入らないということになり、50年以上かけて当初の反対から合意にいたった建設予定地住民が、大きく反発しています。
そんな中、今朝は中国とコネクト。
揚子江=長江にかかる全長3キロという世界で最大級の三峡ダムです。
三峡ダムの建設による弊害を描いた映画「長江哀歌」もあり、2006年のヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しました。
国家的プロジェクトとして、1994年から15年かけて建設されたわけですが、洪水、水質汚染問題など、世界中から指摘されているんです。
中国国民の声はどうなんでしょう?
また、ダムの専門家からみてどうなんでしょう?
中国、ダム協会、Chinese Commission of Long Damsの事務局長にお話を伺いました。
三峡ダムの建設は1994年に始まり、中国の国家的プロジェクトとして位置づけられているわけですが、建設にあたり、1800億元(日本円でおよそ2兆3500億)ほど投資したという資料も出ています。
その存在の意義については、世界中のジャーナリスト、専門家の間でいろんな議論が出ているんです。
三峡ダムの戦略的意義はどんなところにあるのでしょう?
ダムの役割、目的というのは、それぞれの国によって異なるので、そこから生まれる認識の違い、誤解があるので、三峡ダムのどこが悪くてどこがよいのかというのはいちがいに言えない。
では、それぞれの国でどんな認識の違いがあるのでしょう?
ダム建設、運営は、一国の社会、経済の発展とともに実現されるもの。 洪水時の治水や、生活用水の供給、電力の供給といった国ごとに異なる要素が絡んでくる。 発展途上国とではダムの用途が変わってくる。
ダムは膨大な水力発電を可能にしますが、ダム周辺の生活にそんなに電力が必要なのでしょうか?
ひとつのダムに水力発電を依存することの危険性はないのでしょうか?
三峡ダムの場合、最大の用途は、発電ではなく、長江の洪水から何百万人もの人びとを守ることにある。 そして次に、電力の供給。 経済発展めざましい中国では、これから電力に対する需要がもっと増える。
ダム湖のゴミ問題は深刻のようですが、聞くところによると、漂流してきたゴミの中からまだ使えそうなものを拾い出して売るという商売も生まれているようなんです。
本当なんでしょうか?
今のところ、それほど深刻な問題ではない。 みんな環境問題には関心を持ち始めている。
三峡ダム問題を扱った映画「長江哀歌」が中国で制作され、2006年のヴェネチア国際映画祭では金の獅子賞を受賞するほど、三峡ダム問題は国際的な関心をよびました。
周辺住民、120万人以上が移住を余儀なくされ、ダム建設による増水のため、浸水した町もいくつかあるそうです。
四川での大地震の要因という声も聞こえています。
今年、ダムが完成して、三峡ダム周辺の市民の方たちからはどのような声が聞こえているのでしょう?
今年の3月、トルコのイスタンブールで水フォーラムが開かれ、3万人近い参加者した。 そこでは、より豊かな暮らしのためには、充分な水の供給、インフラが必要ということでみんな同意した。 三峡ダムについて言えば、構想から100年かけて完成したプロジェクト。 悲願の建設。発展していく中国にとって必要。