2009/8/21 ベトナム ハノイ

ベトナム北部。 ソンコイ川のデルタ地帯に位置する首都ハノイ。
南北に細長い国土でも独特の食文化を持つ政治の中心です。
彼女80%を超える湿度の中で、大きく背伸び。

そして心に決めました。暑くても外で朝食をとろう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。


今週はベトナムの首都ハノイです!! 


東シナ海と大陸の交通の要所にあり、1300年以上も前から、栄えていたハノイ。
一時は東京と書いて、トンキンという名前で呼ばれた事もある場所です。
ベトナム経済の中心である、ホーチミン・シティとはひと味違う顔を持っています。
今朝の食卓はそのうちの一つ「ブン・タン」。

ベトナムでの麺にもいろいろあります。

ベトナム全土で食べられている「フォー」。
お米の平打ち乾麺、ということで、日本でもエスニック料理としてすっかりおなじみ。
しかし同じお米でできた麺でも、いろいろな太さや形状、そして製法のものがあり、「ブン」と呼ばれる、そうめんくらいの細麺が今朝の主役です。

うどんやそばが「打つ」ものであるのに対して水と米を混ぜて数日発酵させ、それを生地にして丸くて細い金型でトコロテン式に押し出した、コシのない柔らかな麺が「ブン」。
家庭料理としてはフォーよりもむしろポピュラーかもしれません。

「ブン」は、万能な麺類

「フォー」のベースとなるスープはほぼ全国共通で、牛肉か、鶏肉の2種類が定番です。
ところが「プン」は汁物以外にも、さまざまな調理法が存在し、何よりも生でそのまま食べられるため、汁なし麺や、ごはんがわりで食卓にのぼる事もあります。
しかし「ハノイ」の朝に限っていえば、一般的なのは「ブン・タン」。
消化がよく、スープと共に流し込むように食べる事ができます。

「ブン・タン」はどんな食べ物!?

さまざまなトッピングやレシピがありますが、基本は、塩味の豚骨スープに錦糸卵、鶏のササミの細かく裂いたもの、ミントなどのハーブと共に、細麺の「ブン」を入れた、さっぱりした食べ物です。
シンプルなものもあれば、五目麺のように山海の具材が豪華に盛りつけられるものもあります。
時間のない貴重な出勤途中にあっさりしていながら、栄養のバランスがいい健康食として、さっとたち寄っての朝食タイム。 ハノイの元気の源です。

夜明け前から、スープや麺をゆでる店の湯気が、街のいたるところにたちこめます。
「フォー」専門店、「ブン」専門店、屋台などなど。
いずれにせよ、「暑い夏でも熱いスープを、涼しい顔ですする」というのが、出勤途中のアジアごはんの真骨頂なんですね。