2008/11/7 世界のきのこ

今週のテーマは「世界のきのこ」。
朝晩はめっきり冷え込むようになりました。こういう時はやはり鍋。そしてお鍋に欠かせないのが、キノコですよね。世界のきのこ事情。今日も世界とコネクトしていきます。

●イタリア フィレンツェ 現地のレストランにお勤めの枝澤竜太さん

栽培するきのこよりもやはり秋は野生のきのこを食べるのがイタリア人の楽しみ。今が収穫の時期。限られた時期にしかないので家で食べるときもお客さまを迎えるときなど特別なときの料理にです。人気なのは、ポルチーニをはじめ、日本でアンズダケと言われるフィンセルリ、卵ダケと言われるオーボリ。トリュフはトリュフ売りの人がレストランに売りにくる12月半ばまでメニューに出している。

●スウェーデン ストックホルム 主婦の矢作智恵子さん
旬は9月なので今年はもう終わり。スウェーデン人のきのこ狩りに傾ける情熱は相当なもの。普通の人も森の中にきのこ狩りにいきます。ヨーラン・パーション首相も、「今年は私たちにとって素晴らしいきのこ年になる」と豊作の年は喜ぶ。たとえ他人の私有地であっても勝手に入ってきのこを摘んでもよいので、家族や友人にさえ、その正確なありかを教えないのだとか。最も代表的なきのこは、黄色いトランペットの形をしたカンタレーラ(アンズダケ)。スウェーデン産のポルチーニは、イタリアのきのこ専門家が「世界で最も美しいポルチーニ」と評価するほどで、毎年何トンものポルチーニがイタリア向けに輸出されている。マツタケも採れます。スウェーデン産のマツタケは、味、香りともに日本製にそっくり。スウェーデンの生物学者が両者の遺伝学的な共通点を探っているとか。

●タイ バンコク 現地コーディネーター 山崎幸恵さん

山間部のタイ北部のほうではキノコ料理があるようですが、バンコクではあまり聞きません。チェンマイ地域では、村で評判のキノコ取り名人のおばあちゃんの記事や、毒キノコにあたって死んだ人の記事が地元の新聞に載っているよう。とはいえタイスキの有名チェーンの「MKスキ」でキノコ・コースがはじめました。あの辛いタレで食べるので、キノコそのものの味が味わえるかは疑問。普通に料理に使うのはシイタケとエノキ、キクラゲ、白キクラゲ、それからトムヤムクムでおなじみの、フクロタケくらいです。激レアキノコとしては山の中でごくたまに見つかる「銀色宇宙キノコ」というものもあるそうですが、マツタケ以上に珍しいもので、一般のバンコクっ子は知らないくらいの珍味。