2008/9/5 東京ガールズコレクション

今週は・・・明日開催されます、「東京ガールズコレクション」。その舞台裏を支える女性の情熱物語。

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2005年8月7日、国立代々木競技場第一体育館。ファッションショーのランウェイをさっそうと歩くのは押切もえさん、蛯原友里さんなど 大人気のモデルたち。しかし、、、観客席の女性たちはステージに視線を送りながらも、携帯電話をしきりに操作しています。そう、、、「目の前を歩くモデルが着る服を 携帯電話を使ってその場ですぐに購入できる」誰も体験したことのないイベント「東京ガールズコレクション」が 幕を開けたのです。

もともとイベント制作やファッションの携帯サイトの制作をやっているころから、こういう大きなイベントがあるからやってみないかということで、声をかけられまして。ファッションショーってなかなか業界の方しか接触できなかったコンテンツだと思うんですね。なので、もっと身軽にユーザー参加型のものがあればいいのになと思っていたので、雑誌社さんがやっているものって当選しないと観に行けなかったりするので、チケットを買って誰でも観にいけるというのが無かったので、そういうものがあったらいいんじゃないかと。 013t_08090502.jpg「東京ガールズコレクション」実行委員会・チーフプロデューサーの、永谷亜矢子さんが目指そうとしたのは、誰もが参加できるファッションショーでした。そこで思いついたのが、「携帯電話」というツール。

もともとガールズウォーカーというサイトで、アパレルさんの、ブランドさんのお洋服を販売していましたので、そこのインフラがあったっていうのが、すごく強みだったんですけど、その場で見てみて「買いたい!」って買えたほうがいいじゃないですか。ユーザビリティーも考えてそういうシステムを組み込んだっていうのと、携帯のインフラって日本が一番進んでいますので、他の国じゃリアルの販売連動ってできないんですね、システム的に。そこが日本だと出来るっていうのも、今、世界から注目していただいている、大きな強みになっているのかなと思ってるんですけど。

24のブランド、60人以上のモデル。観客は 1万人以上。しかも、携帯電話を使った まったく新しい試み。当然、開催までには、さまざまな壁がありました。

誰もやったことも無い、見たことのないイベントなので、事務所さんにしてもモデルさんがどんな風に出て、どんなふうにみんなから観えるのかがわからない、とか。そういうものを一生懸命説明したりとか、自社のブランドがどういう風に観えるのか、大きなステージで。普通のファッションショーって800人とか1000人でやるのがほとんどなんで。LEDとか使って映像で見せることがほんとにファッションとしていいのかみたいなこともありましたし、そういうことを一個一個理解していただくのが非常に大変でしたね。

3年前の夏、、、第一回「東京ガールズコレクション」当日。実行委員会・チーフプロデューサーの、永谷亜矢子さんは、文字通り、走り回っていました。

色んなステージの進行が滞り無く行われているかとか、あとは、現場のトラブルですよね。イベント会場とか何か起こったときに、何か指示を出さなきゃいけないので、瞬時で起こってくるものに対して、全て対応してたと思うんですけど。何かだけを集中してやっていたということは無く、たぶんずっとぐるぐる回ってて、その日は多分100周位してるんじゃないですかね、代々木は色んなとこを回ったりとか。

国立代々木競技場第一体育館を100周くらいぐるぐる動き回ったという永谷さん。時には、自らが 会場アナウンスまで担当しました。華やかな舞台の裏で、スタッフたちのぎりぎりの作業が続いていたのです。そんな中、永谷さんは ふと会場に目を向けました。そこにあったのは、、、

どんな感じになるのかなって、ファッションショーで果たして盛り上がるのかなってあったんですけど、キャーって感じですね、泣いちゃう子とかもいっぱいいますし、他のショーと違って着席のシートもあるんですけど、基本的にはランウェイのへりまで、自由に出入りできるようになっているんですね。なので、ほんとに好きな子は6時間へばりつきみたいな、朝から並んで。自分の席はあるんだけど、アリーナに降りて自分の場所を確保するみたいな。

今では日本だけでなく、パリや北京でも開催されるなど、世界が注目するファッションイベントとなった「東京ガールズコレクション」。実行委員会・チーフプロデューサーの 永谷亜矢子さんに最後にこんな質問を。永谷さんが仕事をする上で大切にしているのはどんなことなのでしょう?

基本的に周りは大変だと思うんですけど、「あきらめない」ですね。「あきらめない」ことと、「2歩3歩先まで考えてそれをする」。それは何につながるのかとか、そこだけで終わるようなことは皆も疲れちゃうし、自分も疲れちゃうし、やりたくないってのはありますね。一回やるごとに次はこうしたいとか、次はああ見せたいとか、やったことがベースにどんどんアドオンになっていくので、調整はどんどん大変になってきてるんですけど、見てる側からすれば、どんどん楽しいコンテンツになってるんじゃないかなと思いますけど。

東京の女の子たち、、、いや 世界の女の子たちが楽しみに待つ一大イベント。明日、国立代々木競技場第一体育館は、ステージと携帯を熱く見つめる女性たちで埋め尽くされます。