2008月6月27日
今回のHidden Storyは、オアフのお隣、ハワイ島にあるマウナケア山頂の「すばる望遠鏡」取材に行ってきました。取材班は4WDのクルマを借り、特別な保険に入り、沢山の申請書類を何枚も書いて、なおかつレンジャーまで雇う、という完全装備。もちろん山頂は昼間で も10度以下、夜は氷点下という気温ですから、防寒対策もバッチリ決めての山登りです。とはいえレンタカーで舗装された道路をガンガン上がっていくと、コナの空港 から2時間あまりで、標高2900mの「オニヅカ・ビジター情報センター」に。ここで薄い空気に慣らすために30分以上の休憩をしなければなりません。
そこからさらに30分ほどゴトゴトと未舗装の道を上がっていくと4200mの山 頂。富士山レーダードームのような建物が並ぶ中に、5階ぐらいまでの茶筒状の「すばる望遠鏡」の建物が…。そこで国立天文台の布施哲治さんに案内して いただきました。5階ぐらいまで吹き抜けになっている建物の中は、青い鋼材 がまるでスタートレックに出てくる宇宙船の心臓部を見ているようです。
やはり内部の模型がないと全容はわかりません。青い部分が動くんです。
25メートルプールの大きさで、500トンもあるという望遠鏡。スケルトンになっているので、筒型の天体望遠鏡のイメージとはずいぶん違います。天体からの光を底の大きな鏡(直径8.2メートル)で反射。それをCCDカメラで撮影する わけです。研究用途に応じて赤外線や可視光線の観測をするため、カメラを自動的に付け替えることができます。
このカメラだけで、2トンもあるんです。
気圧は620ヘクトパスカル。猛烈な勢力の台風でさえ900ヘクトパスカル程度ですから、ハッキリ言って普通に動くと、気が遠くなるような感じです。酸素吸入が必要な高山病で倒れたり、新聞記者さんなのに取材メモを置き忘れたり、ということもあるくらいだそうで、こんな環境で研究をしている皆さんはさぞ かし大変でしょうね。この縮尺でいかに望遠鏡が大きいかおわかりでしょうか。
案内して下さった布施哲治さんは、おととしの冥王星の惑星から、準惑星への変更について、『なぜ、めい王星は惑星じゃないの?ー科学の進歩は宇宙の当たり前をかえていく』というわかりやすい本を執筆されたばかりです。太陽系 の端っこ、そして宇宙の端っこの姿をここで観測研究中。まさに世界最先端が ここにあり、を感じてきました。
一般にも見学公開をしていますので、詳しくはホームぺージを参照して下さい。ちなみに全行程がクルマとはいえ、ここに行くのは1日がかりです。そして16時以降は施設に立ち入りは不可です。それでも下山する途中に見る雲海、そして2900mの「オニヅカ・ビジター情報センター」で見た星空は忘れられません。日常から解き放たれて壮大な夢を見る、という1日を過ごすのもアイデ アです。
マハロ・イリエ
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