2008年12月15日

吉村絵美留 -1- 作品の持つちから

今週 12/15(月)〜18(木) のゲストは絵画修復家の吉村絵美留さんです。

岡本太郎さんの作品の修復を数多く手がけてきた吉村さんは、先月、渋谷駅に設置、公開された岡本太郎さんの壁画「明日の神話」の修復も手がけられました。1960年代後半にメキシコで制作されてから、長らく行方が分からなくなっていた「明日の神話」。2003年に発見され、吉村さんがメキシコで見たときには埃だらけで、すごく傷んでいたそうです。それでも、その姿そのものにすごく存在感があり、「時間」を感じることもでき、とても素晴らしいものだったそうです。それとは違う良さで、現在、こうして綺麗な状態であるのも、また素晴らしいと思うと吉村さん。作品の持つ力がすごく強いので、どんな状態にあったとしても、作品の良さは変わらないのかもしれないというふうに感じるとおっしゃっていました。

岡本太郎さんの作品や、岡本太郎さん自身から受ける印象は、色々なパフォーマンスをしたり、色々な作品を創っているけれど、その根底にはすごく純粋な心があるということ。子供の頃の純粋さを失っていない、とても温かくて、柔らかいものをもっている気がすると吉村さん。

修復するためにずっと、この作品を朝から晩まで携わってきたにもかかわらず、疲れるということが無かったそうです。もちろん、肩が凝ったり、足腰にきたりと肉体的には疲れるけれども、精神的な疲れが全く無かったんだとか。その作品の持つエネルギーを、作品を観た人たちも自然と感じることができると思うと吉村さん。また、そうすると、観ている人たちのそういった優しくて柔らかい気持ちが、今度は作品に反映されるし、その場の空気にも影響を及ぼしてくるのかもしれません。

◎吉村絵美留(よしむら・えみいる) 絵画修復家 IIC (英国国際保存修復家協会)会員 CCI (カナダ保存修復協会)会員 AIC (アメリカ保存修復協会)会員 国立文化財保存修復学会会員 渋谷駅のJRと井の頭線の連絡通路に恒久展示された岡本太郎さんの巨大壁画「明日の神話」の修復作業をはじめ、数々の岡本太郎作品を手掛ける。

WEB: 明日の神話オフィシャルページ

ShareSmile Staff| 22:00 | トラックバック(0) | カテゴリー:mon-thu

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