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著名な数学者がチェスで一度も勝てなかった相手とは?

著名な数学者がチェスで一度も勝てなかった相手とは?

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「UR LIFESTYLE COLLEGE」(ナビゲーター:吉岡里帆)。11月12日(日)のオンエアでは、数学者兼大道芸人のピーター・フランクルさんをお迎えしました。

幼い頃より数学の才能を発揮し、1971年に国際数学オリンピックで金メダルを獲得したことをきっかけに数学者の道へ進んだというフランクルさん。その一方で、母国ハンガリーのサーカス学校に通い、舞台芸人の国家資格を取得するなど、大道芸人としての顔も持っています。現在は日本在住。算数オリンピックの専務理事や、学習法を紹介する著書を執筆するなどの活動をされています。

名医だったご両親の元に生まれたフランクルさんは、数学の才能があったため、周囲からは堅実な医者や弁護士になることを強く勧められていたそうです。いろいろな道がある中でなぜ、フランクルさんは数学者を目指したのでしょうか? “父親とのチェス”の話題からその理由の一端へと話は展開していきました。

フランクル:父とよくチェスをしましたけれど、一生に一度も勝ったことはなかったですね。
吉岡:こんなに頭のいいピーターさんが!?
フランクル:父はチェスの名人でしたから。自分にもチェスの道も確かにあったかもしれませんけれど、数学で良いと思ったことは、「一人でできる」ことでした。
吉岡:そうなんですね。
フランクル:僕はすごく待つのが嫌いだったんです。相手がいるとこっちがコマを動かしても相手が中々コマを動かしてくれないとイライラしちゃう感じで。
吉岡:ちょっとせっかちなんですね(笑)?
フランクル:かなり…。でも、だいぶ治ったと思いますよ(笑)。数学はマイペースに自分一人でできるから、それがすごく魅力的だったんですね。

数学の魅力をこのように語るフランクルさんですが、同時に、自分が大好きな数学のことをうまく人に説明できず寂しい思いをしていた時期もあったそうです。そこで救いとなったのが、大学生の時に出会った有名なアメリカの数学者ロナルド・グラハムさん。実は彼はジャグラーでもあり、そのジャグリングを見て「ピンと来た」と当時を振り返ります。

「数学みたいに『もう聞きたくない』とか『計算が好きなの?』という反応ばっかりじゃなくて、これだったら、みんな見てくれる。また、自分もちょっと上達したら『こういう技を学んだよ』とかできるから、自分にとっては一回絶たれたコミュニケーションを取り戻すのに役に立つと思って、それで勉強するようになりました」と大道芸を始めたきっかけを明かしていました。そして、大道芸の魅力について「大道芸を通していろいろな人と出会える。それが素晴らしいことだと思います」とも話してくれました。

そんなフランクルさんの今後の目標は「聞き上手になりたいです。他の人に言いたくないことでもちゃんと僕には話してくれる、自分の秘密を明かしてくれる、そういうことができるような人になりたい」とのこと。

元々“自分一人でできる”という理由で数学が好きだったピーター・フランクルさんに訪れた心境の変化を聞いた吉岡は、「私まで嬉しくなりました。あたたかい数学者さんですね」と楽しそうに話していました。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「UR LIFESTYLE COLLEGE」
放送日時:毎週日曜 18時-18時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/

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