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ゴッホとゴーギャン、2人の天才画家の意外な関係

ゴッホとゴーギャン、2人の天才画家の意外な関係

J-WAVEでオンエア中の番組「BEAT PLANET」(ナビゲーター:サッシャ)のワンコーナー「HILLS AGENCY」。10月4日(火)のオンエアでは、10月8日(土)から上野・東京都美術館で開催される、「ゴッホとゴーギャン展」を紹介しました。

ゴッホとゴーギャン、2人の作品が同時に見られるという、芸術の秋にピッタリな美術展。それぞれの展覧会はこれまでも開催されてきたのですが、この「ゴッホとゴーギャン展」は、2人の関係性や、芸術面で刺激を受けあった2人の関係に焦点を当てた展覧会という、これまでなかった内容です。

その気になる内容など詳しいお話を東京都美術館・学芸員の大橋さんにお聞きしました。

「2人とも19世紀後半に活動した芸術家ですけれども、実際には生まれも育ちも絵画表現もまったく異なります。ただ、1888年10月から12月にかけて、たった2ヶ月ですが共同生活をした期間があります」(大橋さん)

ゴッホとゴーギャンには一緒に暮らした時期があったのですね。2人はまったく異なる表現をしていたのですが、だからこそお互いに刺激を与え合い、切磋琢磨しながら新たな表現を生み出していったそうです。

ゴッホは生まれたオランダから、パリに渡り、1888年に南フランスのアルルに移住。同じ年の10月に、フランスにいたゴーギャンを誘い、同居生活が始まりました。互いに刺激を与えあっていたのもつかの間、芸術観や性格の不一致から次第に議論するようになり、わずか2ヶ月で共同生活は終了してしまいます。

そんな2人の関係性に焦点を当てた今回の展覧会。目玉となるのはどんな作品なのでしょうか?

「ゴッホは約30点、初期から晩年までをご紹介する作品が集まっています。特に今回は、ゴッホが描いた『ゴーギャンの肘掛け椅子』という絵画がやってきます」

ゴッホはゴーギャンの姿を描いた肖像画をたった1点しか残していないので、椅子ではあるものの、“ゴッホがゴーギャンをどういう風に見ていたのか”を考えさせてくれるとても貴重な作品だそうです。

「椅子がかなり大きく描かれているので、ゴッホにとって、ゴーギャンは大きい存在だったんだなと改めて感じる作品でもあります」

一方のゴーギャンは、彼が画家になると決意した初期から、晩年のタヒチ島で描かれた絵画まで、約20点が展示されています。中でも注目は、晩年に描かれた「肘掛け椅子のひまわり」。ひまわりというと、ゴッホの「ひまわり」の方が有名ですが、ゴッホが亡くなってから11年後、ゴーギャンはゴッホを思いながら「ひまわり」を描いた作品を遺しているのだそうです。

亡き友ゴッホを思いながら、遠くタヒチで、彼の代表作を取り入れた作品を描いたゴーギャン。このことから同居は破綻してしまったものの、それでも尊敬し合う2人の関係性が伺えます。

「2人の作品が並ぶことで、それぞれの特徴がより浮き彫りになって、お楽しみいただけるかなと思います」と大橋さん。2人の天才画家が、時代を超え、海を越え再会する「ゴッホとゴーギャン展」。“関係性”という視点から見ることで、2人の作品がより深く楽しめるかもしれません。この貴重な機会をぜひお見逃しなく!

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【関連サイト】
番組名:「BEAT PLANET」
放送日時:月・火・水・木曜 11時30分-14時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/beatplanet/

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