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マリメッコの意外な創業者描く「ファブリックの女王」

マリメッコの意外な創業者描く「ファブリックの女王」

J–WAVE日曜の9時からの番組「SMILE ON SUNDAY」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「DIANA Shoes ON FASHION」。5月8日のオンエアでは、北欧を代表するファッションブランド「マリメッコ」の創業者アルミ・ラティアの人生を描いた映画「ファブリックの女王」を紹介しました。

「マリメッコ」といえば、“ウニッコ”の大胆なフラワープリントなど豊かな色彩とデザインが印象的ですが、その創業者の素顔は意外と知られていないのではないでしょうか。

1951年に設立された「マリメッコ」。この映画では、「マリメッコ」初期に同社の役員を務めた監督がアルミの人物像を描いています。「マリメッコ」を作った人と聞けば、おそらく誰もが可愛くて穏やかな女性をイメージしそうですが、実はその真逆のような人物だったそうです。

「映画を観たら、『え!? こんなに破天荒な人がマリメッコを作ったんだ!』とびっくりすると思います。私もそうでした」とレイチェル・チャン。

創業者のアルミ・ラティアは、実業家として活躍する一方、内気で嫉妬深い、気性が激しい、お酒を飲んで浪費ばかり…といった、よくも悪くも映画のタイトル通りの「女王様」気質だったようです。しかし、その強烈な個性がなければ、男性がビジネスを独占していた当時、ファッションブランドを立ち上げるなんて不可能だったのかもしれません。

そんなアルミの個性が活きたのが、全財産を投じて賭けに出たファッションショーの場面。ファブリック(布地)を売るだけでは、“お客さんはどうやって使えばいいのか分からない”ということに気づいた彼女は、それを伝えるためにファッションショーを開きます。このエピソードについて、映画の買い付け・配給をした、キノローグの森下詩子さんにうかがいいました。

「今では普通のことかもしれないですけれど、その当時(1950年代)に、布の使い方までちゃんと見せることを考えて商品を出したというのは、すごく斬新ですよね」(森下さん)

このショーのシーンでは、ダンスをしながら布を洋服にしていく演出があるのですが、ヴィンテージのものと、今お店で扱っているマリメッコの布が一緒に出てきます。

「それがすごく美しいんですね、マリメッコが好きな人も、これまでマリメッコを意識してこなかった人もときめくシーンだと思います」(レイチェル)

美しいドレス、そしてアルミの人間性も見所の映画なのですね。新しい時代のライフスタイルを作り出すことに生涯情熱を注いだアルミ。製品は洋服だけではなく、食器やインテリアなど幅広いアイテムへも広がりました。

森下さん曰く、フィンランドでは、ほとんどの家庭にマリメッコのアイテムがあると言ってもいいほどだそうで、たとえば、普通は洋服が友だちと被ると少し恥ずかしいと思うものですが、不思議とマリメッコだとそう思わないそうです。それほどフィンランドの人たちにとって「マリメッコ」は当たり前の存在なのですね。

映画を観れば、創業から65年を経た今もマリメッコが世界中で愛されている理由がわかるはず。「ファブリックの女王」は5月14日(土)より全国順次公開です。

【関連サイト】
「SMILE ON SUNDAY」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/smileonsunday/

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