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北島康介も悩んだ派遣標準記録、今後の注目選手は?

J-WAVE金曜夕方の番組「GOLD RUSH」(ナビゲーター:渡部建)のワンコーナー「SPONAVI」。4月8日の放送では、現在開催されている競泳日本選手権について、元競泳女子日本代表選手の萩原智子さんにお話を伺いました。

※同放送は、東京辰巳国際水泳場で行われた、日本選手権男子200メートル平泳ぎ決勝の前にオンエアされたものです


■オリンピック出場の壁、派遣標準記録と北島康介選手

渡部:競泳の日本選手権は毎年ありますが、オリンピックの出場がかかるオリンピックイヤーの大会というのは選手にとって、どういう大会なんですか?

萩原:競泳は一発選考です。特に今年は4年に一度のオリンピック出場を決める大切な大会なので、独特の緊張感があるんですね。

渡部:なるほど。ニュースも含め、100メートル平泳ぎで2位になりながら派遣標準記録がクリアできず出場に至らなかったと、北島選手の報道一色といった感じですけれども、素人目になぜ日本水泳連盟は一発勝負にこだわるのでしょうか?

萩原:選考基準を明確にしようというのが第一です。2001年世界選手権の選考会から、すでに設定されているんですね。この派遣標準記録は世界ランキングをもとに作成されています。選手から見ると、厳しいなというところもあるのですが、高い標準記録が設定されることで、その記録を視野に入れてトレーニングするんです。必然的に選手のレベルアップにもつながっています。

渡部:たまたまそのレースだけ調子悪くて、後は調子いいとかあるんですよね?

萩原:もちろんありますが、オリンピックのレースも一回なんですね。そこで力を出さなければ行けないので、そういった思いも込められています。

■急成長を遂げる若手選手たち

渡部:こういった力のある選手が苦しむ中、一方で若い力、特に女子がすごい! 100メートルバタフライで高校1年生の池江選手、同じく高校1年生で、200メートル個人メドレーで今井選手。さらには、200メートルバタフライで高校2年生の長谷川選手。東京オリンピック世代と呼ばれる選手だと思うのですが、なんでこの世代が急に強くなったのですか?

萩原:2020年の東京オリンピック・パラリンピックが決まったことも、彼女たちの大きなモチベーションの一つにはなっていますね。それと、日本水泳連盟が、長年中高校生の強化に取り組んできたんですね。特に2年前からは、よりターゲットを絞って、オリンピックのリオ大会・東京大会に向けての強化が進められています。今回の池江選手、今井選手、長谷川選手もそういった強化選手の対象に入っているんです。

渡部:なるほど。順調に育っているのですね。

萩原:そうですね。東京大会に向けても、リオ大会を経験して行くことがすごく重要になってきますので、すごく楽しみな世代ですね。

渡部:萩原さんが日本選手権を見てきた中で、その他にオリンピック楽しみだなって選手は誰ですか?

萩原:100メートル平泳ぎの鈴木聡美選手です。彼女はですね、4年前のロンドンオリンピックでメダルを3個獲得して、大活躍した選手なんですね。でもそこから、メダリストの重圧を受けまして、国内でも全く勝てなかった時期が、この4年間あったんです。去年は日本代表からも落選しましたが、彼女が彼女らしいレース展開をして、今回見事2回目のオリンピック出場権を獲得しました。まわりは驚いて、喜んで、本当にすごいレースを見せてくれましたね!

渡部:最後に、これからの注目選手、注目レースを教えてください!

萩原:明日、男子200メートル個人メドレーが行われます。萩野公介選手、そして瀬戸大也選手が激突しますね。どんなレース、どんな記録がでるのか。楽しみだなと思います!

注目の競泳日本選手権は、4月10日まで開催。北島康介選手が5大会連続の五輪出場を逃し、現役引退を表明するなど大きなニュースがありましたが、注目選手たちの勝負の行方からも目が離せませんね。

【関連サイト】
「GOLD RUSH」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/goldrush/

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