音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」

牧師である父親から虐待を受け、殺されたマーヴィン・ゲイの一生

J-WAVE月曜~木曜の午後の番組「ACOUSTIC COUNTY」のワンコーナー「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」(ナビゲーター:西村由紀江)。毎回音楽の話、ピアノの音色を題材にオンエアしていますが、今週は偉大なるシンガー、ソングライターの「マーヴィン・ゲイ」を特集しています。

特集3日目となる4月6日(水)の放送では、はじめに、マーヴィンの名曲「Mercy Mercy Me」をオンエア。西村は、「この曲はコードの進行がとってもおしゃれで、曲を作るときに真似したいなと、若かりしときに思ったことがある」とのエピソードを披露し、マーヴィンの一生を振り返りました。

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マーヴィンの父親は、教会の牧師でした。地元の黒人たちが集まる教会で、父親は聖歌を歌い、説教をし、同じように家でも、子どもたちに厳しく接していました。とくに息子・マーヴィン・ゲイへのしつけは、度を越した厳しさで、それは肉体的にも精神的にも“虐待”でした。

また、父親には女装趣味があり、女性の格好をし、化粧もしていました。幼いマーヴィン・ゲイにとって、父親は混乱、カオスそのものでした。

一方、家にはピアノがあり、父親も教会で歌っていましたから、生まれたときからマーヴィン・ゲイは、音楽に囲まれていました。幼くして教会の聖歌隊に入ったマーヴィンは、際立つ歌のうまさと、その愛らしいルックスで、教会はもちろん、地元の黒人街の人気者になります。

でも、息子が人々に褒められ、かわいがられると、父親は猛烈に嫉妬し、虐待はエスカレートしていきました。

アメリカ・PBSテレビのドキュメンタリー番組の中で、マーヴィンの姉たちは、次のように証言しています。

「父親はマーヴィンに、お前は誰の子だ。どこから来たんだと言ってなじり、いつもベルトで激しく叩いていた。けれどマーヴィンはけっしてひるまなかった。それによって父親の暴力はさらにひどくなった。幼いマーヴィンの世界は、どんどんねじれたものになっていった」

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生きていれば、77歳になっていたマーヴィン・ゲイ。今、生きて歌っていてもまったく不思議ではありません。父親の発砲により、45歳という若さでこの世を去ったマーヴィンの一生を知ると、なんだかせつないですね。

【関連サイト】
「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/acoustic/secretnotes/

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