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山中伸弥 新成人にエール「生涯のビジョンを探して」

J-WAVE休日の特別番組「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TSUCHIYA presents HAPPY TO LEARN」(ナビゲーター:小山 薫堂 / クリス智子)。 1月11日のオンエアでは、京都大学 iPS細胞研究所所長の山中伸弥さんがゲストに登場。 人生の転機を振り返り、成人式当日ということで、20歳の新成人へエールを送りました。

世界で初めてマウスiPS細胞の樹立し、2012年にノーベル生理学・医学賞をした山中さん。 今に至るまでには挫折や失敗が不可欠だったと言います。一見、 失敗に見えるような結果でもチャンスとして捉えられるかどうか、それが大切だと。

山中さんの最初の転機は外科の研修医として働いていたとき。 臨床医として救えない命もあることを痛感したこと、外科医として能力の限界を感じたことから、 サンフランシスコの研究室へ。そこでは動脈硬化の遺伝子の研究をしていたところ、実験に失敗。 その失敗から、実はそれが癌に有用だということを発見し、癌の研究へ。 さらに、その研究が現在の万能細胞のiPS細胞につながっていったのだそう。

そんな山中さんが大切にしている言葉は「ビジョン&ハードワーク」。 それは山中さんがアメリカ留学中の研究所長に、研究者として成功するための秘訣だと教えられた一言でした。 当時、アメリカに妻子連れでわたり、「いい成果を出さないと日本に帰れない」という悲壮感をも漂わせながら、 朝から晩まで研究に没頭。ハードワークを自負していた山中さんでしたが、大切なビジョンを忘れていたことを気づかされます。

「本当のビジョンは何だと問われて、それでやっと昔の純粋な思い、 今治せない病気の治療を新しく作るために研究を始めたんだ、ということを思い出したんです」(山中さん)

ビジョンを取り戻し、研究に向き合ったことがiPS細胞の樹立につながり、 さらには命を救う治療法の開発へとつながっていくのでしょうね。 最後に、山中さんは新成人となった20歳の若者に次のようにエールを送りました。

「私も偉そうに言っていますが、実は生涯のビジョンに出会ったのは30歳になってからなんです。 それまでは本当に悩んでいましたから。だから、ほとんどの人はまだビジョンを見つけることができなくて当たり前だと思うんです。 それでも、自分の一生のビジョンを探せたら、生き方がずいぶん変わると思います。 いろいろなことに挑戦して、失敗して、その中から、自分なりのビジョンを見つけてもらいたいなというふうに思います」(山中さん)

挑戦と失敗を繰り返し、悩むこと。一見、回り道のようですが、 それが一生のビジョンの発見にもつながり、何かを成し遂げること への近道なのかもしれませんね。

【関連サイト】 「J-WAVE HOLIDAY SPECIAL TSUCHIYA presents HAPPY TO LEARN」
オフィシャルサイト https://www.j-wave.co.jp/holiday/20160111/

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