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「手食ブーム」料理は“感触”で味わう時代に

J-WAVE平日(月~木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)の ワンコーナー「MITSUBISHI JISHO TOKYO DICTIONARY」。 1月13日のオンエアでは、「手食ブーム」というキーワードをピックアップしました。

日本人といえば、食事は箸で食べることが一般的。しかし昨年の秋、 新宿にオープンしたシンガポール発のシーフードレストラン「ダンシングクラブ」は、 カニやエビを豪快に手づかみで割って食べるスタイルが注目を集めました。しかも、サラダや麺料理まで全て手づかみで食べるのだそう。

この「手食ブーム」は海外のブームからきたものですが、 世界の食事情に詳しいグルメジャーナリスト・東龍さんに、なぜ日本で人気が出たのか聞いてみました。

「食の成熟化が背景にあると思います。手で触った感触や温度があるので、 今までよりもより豊かな表現を享受できる」と東龍さん。グルメの文化が発展してきた東京で、 普通の食べ方に満足できない人に、より刺激的に食べられるということで受け入れられているとか。 「口に入れる前、臭いをかぐ前に触るということで、得られる情報が多くなり、刺激も多くなっているんですね」とも。

ちなみに世界全体で見ると、箸を使う人は30%、ナイフ・フォークを使う人も30%、 しかし手づかみで食べるのは40%と、実は多数派だそうです。 さらに東龍さんは、日本人もおにぎりを手づかみで食べるという下地があり、 そういったところの懐かしさや、 いくらでもあるイタリアン、フレンチ、中華料理などへのアンチテーゼから受け入れられているのではないかと分析。

「懐かしいようでいて、でも新しい。 そういったところが見直されるきっかけになっていると思います」(東龍さん)

手で食べるなんて下品、恥ずかしい……。そんな風に思いがちな私たち日本人ですが、 世界から見れば確かに普通のことなのかも。恋人や友人と食べに出かければ味や見た目、 香りだけでなく、感触の話題も加わって食事がより一層楽しい時間になりそうですね。 ただし、手づかみといえど上品でスマートに食べたいところです。

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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