2017年03月10日

切り離された学問と生活。いかにして、学問を野に戻すべきか?

東京大学 東洋文化研究所の菅豊教授をお迎えしています。

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アフリカの牧畜民の中には、
牛と人間との密着度が強い地域もあります。
ですが、『越後の角突き』が行なわれている
新潟県小千谷 山古志では、少し違う感覚があります。
「結局、ペットではないんですよね。家畜でもない。
 でも、最後は、食肉処理場に送って、
 命を絶たなきゃいけないんですよね。」

地方創生ブームの今、地域文化に詳しい学者さんたちは
まだ殆ど機能していない、と菅先生はおっしゃいます。
「あまり関わってこなかった、というのは大きな問題なんですよ。
 知識生産である学問と、社会生産である生活が分断されているんです。
 今まで、野にあった学問を、切って学問にしてきたんですよ。
 でも、もう1回”野”に戻そうか、っていうのが、私の考えなんですよね。
 野にある物を、摘んでしまったら価値がなくなったような気が、
 民俗学にはするんですよね。」

今夜の選曲: MY GIRL / OTIS REDDING

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク

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