2017年01月11日

家畜とペットの違いと、”生を全うする” という言葉の意味。

探検家、医師の関野吉晴さん
武蔵野美術大学で行っている課外ゼミの
ドキュメンタリー映画『カレーライスを一から作る』では、
最初、ダチョウカレーを目指していました。

170111_sekino_1.jpg

「全部学生の案なんですけど、牛は大きすぎたので、
 ダチョウはどうですか?って言われて。
 都内近郊のダチョウ牧場にヒナを買いにいきました。
 でも、ダチョウって、世界で1番大きい鳥なんですけど、
 世界で1番気の小さい鳥なんです。」

ただ、ダチョウは飼育でも生存率20%と難しく、
ゼミで飼った3匹のダチョウは、全滅となってしまいました。
その後、ホロホロチョウと烏骨鶏の飼育に取り掛かります。

しかし、飼育していた烏骨鶏が卵を産んだ時のことでした。
名前をつけ育てていたことで、家畜からペットに変化してしまい、
ある社会人の生徒から、“殺せない”という意見が。

「卵を生み続け、生を全うするまで殺したくない、って言うんで、
 みんなでどうしようか、って話あったんです。
 では、”生を全うする”ってなんだろうって事ですよね。
 病気があるかもしれないので、自然死を食べる民族は誰もいません。
 結局食べられないって、そんな馬鹿な話はないだろうと。」

1人の女子生徒が、きちんと食べるべきである、と主張し、
烏骨鶏の解体を行い、カレー作りは進んでいきます。

今夜の選曲:COTTON EYED JOE / CHIEFTAINS , RICKY SKAGGS

staff| 20:48 | トラックバック(0) | カテゴリー:ゲストトーク


バックナンバー