マチェーテ・キルズ2013年10月30日

小柄で、巨顔で、ロン毛で、不細工なオッサンが主演。
なのに共演陣が豪華すぎる「マチェーテ・キルズ」は
最低にくだらなくて、下品で、意味不明で、
これはもう笑うしかない超B級、いや、C級作品だ。
それなのに見てしまうのは、映画ならではのマジックか。

主演は超多作俳優、メキシコ系なダニー・トレホ。
現69歳の彼は
ティーンエイジャーの頃から麻薬やら犯罪に手を染め、
長期間刑務所暮らししていたという経歴。
ボクシングを通じて更生して今は立派な俳優さんである。

さてメル・ギブソン、チャーリー・シーン、アントニオ・バンデラス、キューバ・グッディング・ジュニアetc超豪華な共演陣が
何故本作に出演する気になったかは解らない。
しかし、あのレディー・ガガが女優デビューに本作を選んだくらい、
カルトでは語れない、メジャーな映画なのだ。

まあ「本気でくだらない」が褒め言葉になってしまう
マチェーテ・キルズ」。
日本公開は来年3月!とかなり先ですが、
覚えておくのも良いかも。


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悪の法則2013年10月28日

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自業自得な展開、しかし痛い。
見ていて外側も内側も痛さで耐えられなくなった。

原題は「THE COUNSELOR」。
主人公の弁護士が周囲から仇名のように
「カウンセラー」と呼ばれている故だ。

仕事も私生活も順風満帆な弁護士が、
ちょっとした出来心で悪事に手を染めると
本作のような展開が待ち受けている・・・。
という警告と考えて良い。

監督はリドリー・スコット。
多ジャンルで名作・ヒット作を数多く生んだ巨匠である。
彼の作品群で比較するなら
「アメリカン・ギャングスター」「テルマ&ルイーズ」
そして「ハンニバル」辺りが参考になるかもしれない。

出演陣は超豪華!だが、
主演はその中で一番知名度が低いマイケル・ファスベンダー。
若き日のスティングに印象が近い男前さんだ。

それにしても痛い。
北野武監督「アウトレイジ」にも似た痛さだ。
そして本当の悪人が誰か解ると
それが「悪の法則」だから、と何故か納得してしまう。
良い邦題だなあ、と感心。

クライム、バイオレンス、マフィア物が好きな人は
是非見てください。

悪の法則
11月15日(金)公開。

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© 2013 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved.

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麦子さんと2013年10月25日

95分にまとめられた秀作だ。
血縁とは何か?人生の夢って何だろう?
そんなテーマの作品である。

主演が堀北真希で共演が松田龍平。
なんとなく朝ドラなキャスティング。

アニオタ女子で声優を目指す妹。
パチンコ店店員をしながら無目的な兄。
そんな二人暮らしの兄妹の元に
音信不通だった母(余貴美子)が訪ねてきて
奇妙な同居生活が始まるのだが・・・。

主人公・麦子はあるキッカケで
母の地元で親世代の大勢の人々と交流し、
今の自分と瓜二つだった母親の青春時代に触れることになり、
思わぬ感情が湧き出てくる。

親への無関心を装いつつ愛情に飢える彼女が
どう成長していくかを劇中の中高年達と同じように
見守る内に映画はあっと言う間に終わってしまったが、
僕の中では良い余韻が長く続いている。

決して大作ではなく、大袈裟な中味でもないが、
見る価値充分にあります。

麦子さんと」 は12月21日(土)公開です。

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©『麦子さんと』製作委員会


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マラヴィータ2013年10月21日

明日、ロバート・デ・ニーロが六本木ヒルズに来る!
これは凄いことだ。
その1点だけでも東京国際映画祭は偉い。
いや充分偉い。

主演ロバート・デ・ニーロ
共演ミシェル・ファイファー、トミー・リー・ジョーンズ
制作総指揮マーティン・スコセッシ。
これだけで期待度MAX。
そして監督・脚本リュック・ベッソン。
これでやや不安が・・・。
しかし、杞憂だった。
かなり面白いブラックユーモア満載のファミリー(マフィア)コメディだ。

出演はさらにgleeファンにはクイン役でお馴染み、
ディアナ・アグロンがデ・ニーロ&ファイファーの娘役。
これがまた良い!

現実にはこんな迷惑な家族が
近所に引っ越してきたら大迷惑だが、
有り得なさそうでヨーロッパなら現実に近い事件があるのかも。

マラヴィータ は11月15日公開。
そして東京国際映画祭にて特別招待作品として
明日上映。デ・ニーロが来るのである!!

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キャプテン・フィリップス2013年10月15日

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今週木曜日から始まる東京国際映画祭で
オープニング作品として上映される、そして
主演のトム・ハンクスも来日が決まっている話題作
「キャプテン・フィリップス」。

ソマリア海域で、乗組員20名の命を救うために人質になった
実在のフィリップス船長の緊迫の4日間を描いた実話である。

2009年4月。コンテナ船マースク・アラバマ号は、
5000トン以上の食糧援助物資を積んでインド洋を航行していた。
そしてソマリア海域に入った時、
たった4人の海賊に襲われたのだ。
たった4人、しかし、暴発寸前の4人で数は充分足りていた・・・。


この作品、エンタメ作とは一線を画して
実にリアルに作られており、
特に海賊達は役者と思えない。
粗末な衣服の下は骨ばって、緊張感に満ちて、
野卑でヒリヒリしっぱなしだ。

彼らと対峙するトム・ハンクス演じる船長も
平均的なアメリカ人で、決してヒーロータイプではない。

だからこそ見る側が感情移入し易く、
途中から身動ぎひとつ出来なくなる。

ソマリア海域での海賊事件は
日本でも度々取り上げられる世界的関心事であり、
ゆえに映画化出来ない未解決事件も多々あるんだろう、
という現実を想像してしまう。

良く出来た作品「キャプテン・フィリップス」。
公開は11月29日(金)です。

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鑑定士と顔のない依頼人2013年10月11日

「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」の監督
ジュゼッペ・トルナトーレの最新監督・脚本作。
そして音楽担当はエンニオ・モリコーネ。
主演は「シャイン」「英国王のスピーチ」のジェフリー・ラッシュ。

これだけでも映画通ならば絶対に興味を抱く作品
「鑑定士と顔のない依頼人」は東京国際映画祭でも
特別招待作品としての上映が決定しており、
監督は来日するそうだ!

さて英題「The Best Offer」(そうだ、イタリア映画だから原題は別だがセリフは全て英語で作られている。)はオークションの名進行役の主人公に因んでいるが、
伏線だらけの本作だけに、様々な意味がタイトルにも込められている。

改めて、主人公の設定は
一流の鑑定眼を持つオークション鑑定士。
天才的な才能と、偏屈な性格の持ち主となっている。

結婚どころか友人もなく、人間嫌いな彼の元に
奇妙な鑑定依頼が来るところから物語は本格化するのだが、
徹底して美しく美しく、美術品のように撮影された映像を背景に
顔を現さない依頼人と鑑定士の仕掛けに満ちた会話の連続!
ああ、こういう高質・良質の作品を待っていました、と
見ていて嬉しくなった。

いわゆるミステリー作品なので内容は書かないが、
結末云々だけではなく2時間10分余を飽きさせず
大人の鑑賞を存分楽しませてくれる本作は
実に大切な映画である。
鑑定士と顔のない依頼人」は12月公開です。

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(c)2012 Paco Cinematografica srl.


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ウォールフラワー2013年10月10日

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原題は「The Perks of Being a Wallflower」。
壁の花たる落ちこぼれ といった感じか。

1999年に刊行された同題のアメリカ青春小説が原作。
映画化にあたって原作者自ら監督を務めている。

とにかく秀作であり、
青春なんて・・・というシニア層も
充分に満足する出来栄えだと思う。

男目線で見ると主人公への感情移入よりも
共演のエマ・ワトソンの可愛らしさにメロメロになる。

あえて断片的に感想を述べるのは
内容にあまり触れないほうが良いと思うから。

近々J-WAVEで試写会を行うので
是非ご覧いただきたい。

ああ、良い映画だった!!

ウォールフラワー
11月22日(金)公開です。

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42 世界を変えた男2013年10月09日

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今年のロサンゼルス・ドジャースと言えば
MLBナショナル・リーグの
リーグ優勝決定シリーズに進出している強さ!
日本人には野茂秀雄がメジャー・デビューしたチームとしても
親しみがあるだろう。

元々は西海岸ではなくニューヨーク、ブルックリンに
本拠地を置いていたドジャースは
何といってもメジャー史上初のアフリカ系アメリカ人、
つまりは黒人選手を起用した球団であり、
その本人ジャッキー・ロビンソンの背番号が42だ。

メジャー・リーグでは毎年4月15日に行う試合で
全選手が背番号42のユニフォームを着用して
ジャッキー・ロビンソンの偉業を称え続けているのだが、
本作は彼がメジャー・デビューした1947年にフォーカスして、
いかに彼が苦行に耐えていったかを事実に基づいて描いている。

当時のアメリカは有色人種に対しての差別が
激しく続けられていた時代。
黒人の野球選手達は報酬の低い、
いわゆる黒人リーグでのプレーしか選択肢は無かった時代だ。

そんな時代に何故ドジャースのオーナー(勿論白人)は
黒人選手を起用しようと決心したのか?
それこそが本作のテーマであり、
劇中それを主人公自身が
ハリソン・フォード演じるオーナーへ繰り返し質問して
答え、つまり本心を引き出そうとする。

演技とは言え、主人公に対する白人達、
それは観客のみならずチームメートも含む選手までもが
言い放つ差別用語は際限が無い。
それを耐え、スポーツ選手として結果を残した
ジャッキー・ロビンソンは正に偉人であり、
本作はお薦めの偉人物語である。
42 世界を変えた男」は11月1日(金)公開です。

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© 2013 LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC.

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