人生の特等席2012年09月26日

JP-Pub photosub1-TCV.jpg

クリント・イーストウッド、82歳。
最新作は近年では珍しく監督ではなく主演のみ(共同プロデュースはしているが)で、監督はこれが初メガホンとなるイーストウッドの愛弟子ロバート・ロレンツ。脚本も長編デビュー作となるランディ・ブラウン。
二人とも僕は名前を聞くのが初めてのスタッフ達だった。

そして、
シリアスで重いイメージなイーストウッドの監督作品群と比べると
かなり普通な、そう、解り易い人生模様が本作の特徴だ。

イーストウッドの役処はくたびれた老人、
大リーグ、アトランタ・ブレーブスの大ベテラン・スカウトマンだ。
業界で知らぬ人がいない主人公も年老いて目を患い、
新人のスカウティングどころか日常生活にも支障をきたすこの頃。
そんなPC知らずで時代から振り落とされそうな頑固一徹男、
そして彼の男勝りのバリバリワーキング娘、
更にボストン・レッドソックスの元投手で若いスカウトマンが絡んで進んで行く。
其々をエイミー・アダムスとジャスティン・ティンバーレイクが演じていて、
実質的に3人が主役といっていい。

さて、この映画が伝えたい事は邦題が代弁してくれている。
『果たして人生の幸せ=特等席とは何なんだろう・・・。』
そんな普遍な誰もが考えるテーマに
本作は映画ならではのファンタジーを塗し、
旅をしながら展開して行く様は
例えば高倉健の「あなたへ」とも通じる。
真の説得力とは歩んできた道程が創るのだ、と。

イーストウッド・ファンなので書き過ぎてしまいそうなので、
強くお薦めして終わります。

人生の特等席
11月23日(金)公開です。

JP-Pub photosub2-TCV.jpg

(C) 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

staff| 15:53 | カテゴリー:

山下達郎 シアター・ライヴ2012年09月21日

物凄く前のインタビューで語っていた
「僕はルックスが良かったらハードロックをやっていただろう」
という山下達郎の言葉が忘れられないのだが、
TV顔だし出演を一切しない伝説のアーティストの
奇跡のような初映像作品、
山下達郎 シアター・ライヴ PERFORMANCE 1984−2012」を
上映終了日に駆け込みで見た。
無理してでも見たのは映画館上映のみで商品化されないから。

タイトル通りに、80年代半ばから今年前半までの
様々な会場での名演が92分に凝縮された音楽の塊は
『山下達郎は一生山下達郎なのだ』という事を再確認させてくれた。

超一流アーティスト達にはオリジナルな形があり、
それはワンパターンと紙一重なのだが、
言うまでもなく山下達郎もその一人だ。

個人的には80年代90年代は毎ツアー見に行っていたくらい
山下達郎ファンだった自分。
ここ10年くらいはご無沙汰状態なのだけれど、
そんな昔のファンには懐かしく ど真ん中に刺さる80’s名曲の数々。
そして近年さらに今年の達郎さんのツアーでの
精力的で変わらぬ「鉄の喉」振りは超人と呼ぶに相応しい。

そして見終わって達郎さんがこれを映画館での上映のみで
商品化しない気持ちが解った気がした。
そう、気がしただけで音楽ファンとしては
やっぱり是非商品化して欲しいと願うばかりだ。
見に行って良かった!!

120921_174755_ed.jpg

staff| 17:52 | カテゴリー:

ミリオンダラー・カルテット2012年09月13日

渋谷ヒカリエ内のシアターオーブで
現在上演中のブロードウェイ・ミュージカル
ミリオンダラー・カルテット」。

1950年代アメリカで数多くのロカビリー・スターを輩出した
メンフィスのサン・スタジオを舞台に
実際に行われた一夜限りのスーパー・セッションを題材にした
リアル・ストーリーだ。
そして、その音楽史上の出来事を全く知らない人でも
充分馴染めるショーはまるでコンサートの様で、
演者達の実力もかなりのモノがある。

登場するのは
エルビス・プレスリー、ジョニー・キャッシュ、カール・パーキンスに
ジェリー・リー・ルイスの4人=ミリオンダラー・カルテット。
彼らゴールデン・エイジ・オブ・ロックンロールの
ヒット曲が溢れ出るステージは理屈抜きで楽しく
正に「古き良きアメリカ」がそこにある。

ちなみに、この当時はまだロックンロールとは黒人音楽で
白人が演奏する8ビートはヒルビリーと呼ばれており、
それが混じってロカビリーというジャンルを形成していった訳だ。

上演は来週月曜日まで。
時間のある音楽ファンの方は是非どうぞ!!

120913_181918_ed.jpg

staff| 18:25 | カテゴリー:

恋のロンドン狂騒曲2012年09月10日

120910_163324_ed.jpg

ウディ・アレンは実に多作家で、かつ秀作揃いだと
本作を見ても思った。
米英では2010年公開だから、
まあ正確には最新作ではないけれど、
日本公開は12月1日だから我々には新作ということで。

これは邦題「恋のロンドン狂騒曲」とおり、
ロンドンを舞台にした群像ラブ・コメディ。
元夫婦、倦怠夫婦、年の差カップル、婚約中etc
様々な立場の癖のある登場人物達が
「あるあるある・・・」と微笑してしまうエピソードで繋がりながら
まさに狂騒して行く98分である。

出演は
アントニオ・バンデラス、アンソニー・ホプキンス、ナオミ・ワッツetc
いずれ劣らぬ人気俳優達。
資料によるとニコール・キッドマンも予定されながら
「ラビット・ホール」と撮影期間が重なった為断念したとの事だ。

映画好きな大人向けの映画、と言ってしまうと
敷居が高そうで敬遠されてしまうけれど、
イギリス人も日本人も恋愛に関しては変わらないなあ、
と苦笑もさせられる秀作、是非覚えておいてください。


staff| 17:10 | カテゴリー:

ワンナイト、ワンラブ2012年09月03日

今年もJ-WAVE LIVE2000+12は大盛況に終わりました。
ご来場感謝!来年もやります!!またそのときに・・・。

さて日本の代表的大型フェスと言えば
フジロック、ロッキンジャパン、サマー・ソニックだと思うけれど
フェスの本場イギリスで最大級野外フェスとして知られるのが
スコットランドでの『T・イン・ザ・パーク』。
その2010年の本番中の会場でフェスとリンクして撮影された映画が
ワンナイト、ワンラブ」だ。

主人公は架空のバンド・メンバー達なのだが、
役者さんと思えぬほど本物の今なミュージシャン像を伝えてくれる。
フェス会場で、ひょんな事から手錠で繋がれてしまった
人気絶頂バンドのヴォーカリストと新人ガールズ・バンドのメンバー。
それぞれのバンド・メンバーや恋人やマネージャー達を巻き込んで
物語はテンポ良く進んで行く。

そう、この作品のポイントは80分という尺。
その中で充分にストーリーは完結していて面白い。

最近は夏フェスも気楽に参加できるから
体験済みの人達ならばフェス上級編として見ても良いかもしれない。
すでに今年のサマソニ会場で先行上映されているが、
公開は11月3日なので、かなり先。
とりあえず覚えておいてください。

120904_132659.jpg

staff| 15:37 | カテゴリー:

バックナンバー