正義のゆくえ2009年06月30日

映画を見ながら打ちのめされてしまった。
深く考えさせられるし、
軽々しく扱えない題材がテーマの群像劇である。
そのテーマとは国籍と居住権だ。

本作「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」の舞台は
多国籍都市ロサンゼルス。
登場人物の大半はアメリカにとっては外国人扱いとなる人々。
メキシコ、南アフリカ、韓国、イラン、
オーストラリア、バングラデシュ、ナイジェリア 等と
まさに人種の坩堝。
正規住民もいれば不法滞在、不法入国、収監中 等と
皆が問題を抱え、
合法的に解決する者、画策する者、潜伏する者、反発する者 等と
生き方も まるで違う彼らの 唯一の共通点は
アメリカで幸せを手に入れるのを夢見ている事 である。

そんな街の移民税関捜査局で
不法滞在取締りのベテラン捜査官を務めるのが
ハリソン・フォード演じる主人公マックスなのだが、
前述したように本作は群像劇であり、マックスもその一人にすぎない。

何かしら繋がりあう10数名個々の人生が
絡み合う糸のように、何処かしらで弾ける様を
実に丁寧に、かつシビアに描き出す作風は
アカデミー作品賞受賞作「クラッシュ」に近い印象を受ける。

「クラッシュ」には個人的に猛烈なインパクトを受けたが、
こちらも決して見劣りすることはなく、
現存するロサンゼルスの苦悩を 痛みと共に受け取った。

ある意味、社会勉強するつもりで見れば
映画チケット代金は授業料としてリーズナブルだと思うなあ。

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
初秋公開ということで。

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J-WAVE LIVE2009年06月26日

過去に何度か書いたが、
僕は映画専門家ではなく、
いわば趣味の領域でこのブログを書いている。
プロの方々は凄いなあ、とリスペクトしつつ、
僕もヨイショしないで本音のお薦めを
毎回取り上げているのですが・・・。

じゃあ本業は、音楽イベント!!
年間のメイン・イベント J-WAVE LIVE 2000+9 の
チケット一般発売が明日となりました!

おかげさまで先行予約等、皆さんからのご要望も凄く、
抽選にハズレたリスナーの方も多数、ということで
明日のプレイガイド発売で是非ゲットしてください。
3日間の特にお薦めは・・・
勿論全日・全アーティストです!!これマジに。

さらに、もう二つのJ-WAVE LIVEの詳細発表、来週月曜日です!
8月13日SHIBUYA-AXでのロック・イベント
J-WAVE LIVE 813

9月12日オーチャードホールでのヴォーガリスト・ライブ
J-WAVE LIVE AUTUMN

こちらも超お薦め、月曜日の発表をお楽しみに!!


さて
マイケル・ジャクソンの悲報、僕もとっても悲しいです。
当分僕のi-podはマイケル・ナンバーを流し続けると思います。
合掌。

staff| 08:04 | カテゴリー:

アマルフィ 女神の報酬2009年06月24日

紛れもなくフジテレビの映画だ、
見終わってそう強く思った。

オール・イタリア・ロケ。
織田裕二主演。天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市ほかの共演陣に
福山雅治が特別出演!というオールスター・キャスト。
さらに!サラ・ブライトマンまで・・・という贅沢版である。

最近フジテレビでめっちゃ見るCF、「ミキアーモ黒田・・・」と
イタリア語ベラベラでと登場する織田裕二は
例えば「ボディガード」のケヴィン・コスナーだったり
「ザ・シークレット・サービス」のクリント・イーストウッドだったり
ハリウッド映画ではお馴染みなタイプ、
仕事は出来るが人付き合いが全くダメな外交官 黒田。
かなり嫌な奴だけどホントは誠実、という役どころだ。

物語は天海祐希演じるイタリア旅行中のシングルマザーの一人娘が
クリスマス目前のローマで誘拐され・・・と始まるのだが、
見る人も大勢いるだろうから書きません。

とにかくスケールは大きいし、
よく練られたストーリーはちゃんと辻褄が合うし、
まるでイタリア観光しているみたいにスクリーン景色は素晴しく、
いつも画面にはスターがいるし、
中堅・ベテラン勢は確かな演技だし、
例えば同タイプのハリウッド作品と比較しても遜色はない。
とはいえ、これは100%日本向けの映画だし比較に意味はないのだが。

こういう巨編邦画は過剰な前宣伝のせいで敬遠してしまう人もいるだろう。
僕も最近の某学園スポコン映画がらみのTV宣伝番組の量には呆れたし
見る前に、映画の本質とは全く別の感情を持ってしまったが、
そういった大メジャーが苦手ではない人は
夏休みのデート・エンターテインメント・ムービーとして見て損はない。
突っ込み処も満載だし、映画は娯楽の王様だ、という原点も。

とにかく凄いフジテレビ映画です。他では創れません。
アマルフィ 女神の報酬 7月18日公開

staff| 01:44 | カテゴリー:

エル・カンタンテ2009年06月22日


今年上半期唯一のミリオンセラー・アルバム、
ミスチルの「SUPERMARKET FANTASY」に
「ロックンロール」という曲があって、先だってのツアーの際、
桜井和寿は毎回これを歌う直前に曲想をMCで説明していた。
「この曲は、いにしえのロック・スター、つまり
最近の品行方正で環境問題を考えるスターではなくて(自虐ネタ?)
破天荒にSex Drug & Rock ’n’ Roll な生き方をする男の歌です・・・」

そんな言葉を実行していた『いにしえのサルサ・スター』がいた!
という映画である、本作は。

主演はマーク・アンソニー、そしてジェニファー・ロペス。
このラティーノ・セレブな夫婦により映画化された訳だが、
タイトル「エル・カンタンテ」とは「ザ・シンガー」つまり歌手の事。
“サルサの声”と呼ばれていた程の実在のラテン・ミュージック・スター、
エクトル・ラボーの生涯を赤裸々に綴ったライフ・ストーリーだ。

勿論エクトル・ラボーをマーク・アンソニーが演じ、劇中歌いまくるのだが、
全て真実だとすると、
主人公は歌の才能を除けば良いところが全くないダメ男!
様々なトラウマのせいか、無茶苦茶気の弱いエクトルは
簡単に本格的なジャンキーになってしまい、それで破滅していくのだ。

そんな彼を支えつつ、結局は彼の抱える難題となる妻を
ジェニファー・ロペスが演じているのだが、
元々はジェニファー・ロペスがエクトルの人生を映画化しようと奔走し、
6年がけで企画を成立させたという惚れ込み具合である。

あえて綺麗事にせず、人間の弱さ脆さ危うさを前面に打ち出した本作。
眩しい程の華やかなラテン・サウンドの影で
ピアノ線の上を綱渡りしていたようなラテン・スター、エクトル・ラボー。
この歌バカな主人公を通じ、アンソニー・ロペス夫婦は
自分達の抱える孤独感やら苦悩を伝えようとしたのかも・・・
僕は見ていてそう思った。

「エル・カンタンテ」7月公開
現在J-WAVEでは本作の試写会参加者募集中です。

staff| 02:09 | カテゴリー:

ウルヴァリン X-MEN ZERO2009年06月18日

思い起こせば十数年前、ジョホールバルでのプレイオフ。
延長戦の末やっとのことで掴んだワールドカップの出場権。
あの時は日本中が歓喜して、
決して上手くなかったFW岡野を時の人に祭り上げた我々である・・・。

日豪互いに控え選手が半数の消化試合で逆転負けしたからと言って
絶望したり罵倒するのは良くないと思うのだが、
それくらい日本代表への期待値は上がったということだ。

今できることと言えばJリーグをしっかり応援して
選手たちに今以上のヤル気を起こし続けてもらうことだろう。
僕は中村憲剛を信じてフロンターレの応援続けるゾウ!!!


ようやく本題。
過去シリーズの評判がいい作品の
続編とか、スピンオフとか、いわゆる関連作って
サッカー話同様に期待値がすごくって
高評価を獲得するのは大変だと思うのだが、
この「ウルヴァリン X-MEN ZERO」は
あの人気シリーズとは一線を画す演出で、
見事な出来栄えだと感心した。

X-MENシリーズは僕の中でも
アメコミ映画の中でも最高峰といっていい傑作だし、
主人公ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンにとっても
00年の1作目がアメリカ・メジャー初主演作で、
まさに当たり役ハマリ役。

そして本作はそのスーパー・ミュータント、
ウルヴァリンの誕生秘話となっている。
彼は何故超金属の爪や自然治癒力を身に付けたのか等が、
その生い立ちや凄まじい戦いの日々を通じて暴かれていく。
といっても勿論SF物だし、
時空を超えた有り得ない荒唐無稽な世界なのだけど。

さて完全に男目線で作り上げられている本作から
僕が受けた印象を言葉にすると
「荒々しさ・猛々しさ・激しさ」といったところだ。
ヒュー・ジャックマンはじめ登場する男どもは皆、
鎧のようなマッチョな上半身を誇示するかの如く、だし、
本能に任せて徹底的に、凶暴に戦うマシーンと化するのである。
冷血・非道・極限・裏切り・・・
なんかアメリカン・プロレスのようでも、あるけれど、
また改めて永井豪は大きなインパクトや影響をアメリカ人達に
与えたんだという証明でもある。
そして、あっという間に1時間48分経って会場は明るくなった。
僕にしては珍しく「もっと長くても平気だぞ!」くらい集中して楽しんだ。

9月11日日本公開ということでまだまだ先の公開だけど
特にアクション好きなX-MENファンは期待して待っててください。

staff| 07:41 | カテゴリー:

96時間2009年06月16日

この映画でリーアム・ニーソン演じる主役は
ある意味ランボーであり、バットマンみたいでもあるし、
まるでジャック・バウワーなのだ。
正義感は強いが、その一方的な正義感の名のもと
物凄い数の人間を傷めつけ、そして殺していくのだ。
何のため?実の娘を救うため・・・。

ルック・ベッソン製作による本作は
無駄を全て削ぎ落として尺を90分に収めた
ノンストップ・アクションで、ほんと展開が早い。そして
主人公は絶対的に正しくて何をしても良く、
その心は間違っても弱らない存在として作られている。そして
えーっ、そんなことまで・・・してしまうのである。さらに
なんでアホな娘の為・・・なんて絶対思わないのである。で、
ハイテクで超ドライブテクニシャンで総合格闘技に長けているのである。
だから、絶対に痛めつけられないし、相手はもう大変・・・。

ここまで書くと?と思われるだろうが、
徹底しているから笑っちゃって楽しんでしまったのだ。

まあ一般的な常識はない、この物語には。
そして「有り得ねえ」ことの連続でもある。
だから映画なのだ、という製作者の考え方が伝わってくる。
そしていつもは温厚善人役のリーアム・ニーソンも
きっとこんな激しい役をやりたかたんだろうなあ・・と思った。

しかしキャリフォルニア・ガールズは能天気で
西海岸での成功者達は浪費家で
旧東欧人は悪党ばかりで
警官達は使えない・・・・
という設定だと日本人はどんななんだろうねえ、
本作には出てこないけど・・・。
おっさんが暴走するアクション物が好きな男性は見てみてください。
96時間」夏公開です。

staff| 04:17 | カテゴリー:

セントアンナの奇跡2009年06月11日

例えるならば
これはスパイク・リー監督版の「父親たちの星条旗」といったところか。
主な舞台は第二次世界大戦末期のイタリア。
そこでの戦争の悲惨さに併せて
アメリカの黒人兵達がいかに過酷な扱いを受けていたか、
が物語の幹になっている作品である。

日本人の我々にとってドイツ・イタリアと三国軍事同盟を作り上げ
各地で侵略行為の限りを尽くそうとした日本の戦争責任は
決して風化させてはいけない過去なのだが、
大戦終盤にイタリアが最初に連合軍に無条件降伏、
連合国側に協力したことで、ドイツがイタリアに進軍して交戦。
多くのイタリア民間人がドイツ兵に虐殺された事を知る日本人は意外と少ない。

その凄惨なイタリア内戦地に派兵されたアメリカ軍は
黒人で構成されていた部隊が多かったのだ。
当時のアメリカといえば人種差別が激しく、
後方で指揮する白人、最前線の黒人 という図式があったことを
この作品は見る者に突きつけてくる。
誰が味方で敵なのか、
極限での人の判断は矛盾だらけで、真っ当な説明など出来る訳がない。

そんな辛辣な実話から生まれた<奇跡>の出来事を
映画ならではのファンタジーも交えて本作は描いていくのだ。

試写に行く前に
「スパイク・リーだからマストだな」という想いと
「2時間40分超、正直長いよなあ・・・」という懸念と両方あったけれど、
見ている間、僕は時間を気にすることが一度もなかった。
それだけ中身が凝縮されていて、注視しなければいけない、という
強い気持ちが働いた作品である。

映画として口を挟みたくなる部分もあるだろうし、
色々な見方があって当然だけれど、
この辛い歴史を知っておく必要がある、と僕は思った。
セントアンナの奇跡 7月下旬公開です。

staff| 11:16 | カテゴリー:

MW−ムウ−2009年06月09日

あの手塚治虫
人間の悪・ダークサイドを描いた作品の映画化、
主演は初の悪役・玉木宏、ということで
かなり期待して試写に臨み、
2時間10分後に充分満足して会場を出た。
とてもスケールが大きな、そしてテンポも良い力作だと思う。

手塚治虫。
僕も「火の鳥」は全巻揃えたし、
「ジャングル大帝」から「アドルフに告ぐ」まで、
当たり前のように読んできたのだが、
そんな一般的手塚治虫ファンの期待や基準はかなり高いハズだ。
勿論その遺志を継ぐ人々がいるからこそ、とはいえ
クリエイター達にとっても手塚作品の映像化とは
険しい登山に似たチャレンジだろうし、
出演する俳優陣も、完成後の評価に対してのリスクも大きい。
それを乗り越えた本作!

例えば主演の玉木宏。
最近の彼は痩せ過ぎで「茶漬け以外も食えよ」、と心配なくらいだが、
ここでの彼の作り出すシルエットは手塚作品そのもの。
漫画で慣れ親しんだ手塚キャラクターのイメージを
完璧に体現してくれていて、
役者としての本気度の凄まじさを痛感した。
そしてホントに冷淡で悪い奴である。

それに相対する刑事役の石橋凌
ARB時代からのファンとしては最近のパチンコCFが悲しかったけど、
ここでの彼はまさに個性派俳優!であり、熱演である。

書き出すとキリがないし、書き過ぎ注意ということで
この辺で止めます。

7月4日公開。 是非!

staff| 02:41 | カテゴリー:

2時間待ち2009年06月08日

初体験である!
サインをもらうのに2時間 列に並んだ。
晴天の日曜日、等々力競技場で行われた
川崎フロンターレ ファン感謝デー!!
後援会員のみなのに1万人も!来場する盛況ぶり。

そこで選手たちのサイン会があったんだけれど、
僕が並んだ谷口博之選手はブッチギリの1番人気で
まさに長蛇の列!
しかし、2時間待って見事サインをゲット!
ファン心理ってこんなもんだよなあ。
これでまたフロンターレ愛が深まったぞ!!!

また真面目に映画ブログ書きます・・・。

staff| 06:14 | カテゴリー:

キャデラック・レコード2009年06月05日

これは素晴らしい音楽映画であり、
アメリカが生んだ真実の物語である。

主役はブルース・ミュージック。
そしてアメリカにブルースを広めたチェス・レコード。
登場人物は皆実在した有名ブルース・アーティスト達。
マディ・ウォーターズ、リトル・ウォーター、ハウリン・ウルフに
チャック・ベリー、エタ・ジェイムスetc 。
そしてチェス・レコードの創設者レナード・チェスだ。

1947年ポーランド移民のレナード・チェスは
シカゴに黒人専門のバーを開く。
当時のアメリカと言えば人種差別が激しく、
白人が黒人専門で商いするなど考えられない時代。
そんな環境にもかかわらず、
レナード・チェスは店で雇ったミュージシャン達の中から
後の伝説ブルースマンとなるマディ・ウォーターズらの才能に惚れ
自らのすべてを賭けて勝負に出るのである。

勿論綺麗ごとでなく一攫千金を目論んでのレーベル設立なのだけど、
レコードで金儲けをしてキャデラックを乗り回す、という夢に向かって
音楽ムーブメントを作り出していくのだ。

それが本作のタイトルの所以なのだけれど、
宵越しの金は持たない!を地で行った連中は
高級車に酒にクスリに乱痴気騒ぎを繰り返す問題を抱えた連中ばかり。
だからこそ剥き出しの人間が放つ魂の音楽=ブルースの渦を
生み出し続けられたんだと思うなあ。

ブルース・ロック好きな僕には
当時マディ・ウォーターズとハウリン・ウルフの間に
大きな確執があったことや
実はブルースではなくロックンロールのチャック・ベリーが
チェスの稼ぎ頭だったことなど、本作で初めて知ったことも多く、
また当時の白人至上主義のアメリカで
いかに黒人達が冷遇されつつヒットを作り出していったのか、
そしてチェスは落日をどのように迎えたのか 等も窺い知れて、
音楽史の勉強にもなったのだ。

出演はエイドリアン・ブロディ、ビヨンセ等
フルの邦題は
キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語
まさにタイトル通りだと思う僕は
本作に完全にハマりました!!
きっとまた書きます。
8月15日公開。

さて今週は他にも
MW(ムー)
セントアンナの奇跡
と超お薦め作を見ることが出来たので順に紹介していきます。

staff| 10:45 | カテゴリー:

ココ・シャネル2009年06月02日


(C)2008 ALCHEMY/PIX ALL RIGHTS RESERVED.

自分にとってのブランドとはアディダス、ナイキ、Kスイス・・・
とスポーツシューズばかりなのだが、
そんな僕はシャネルの創設者の名前があのココ・シャネルだという事を
この映画で知ったくらい有名ブランド音痴でアホだった・・・。

ということで、本作「ココ・シャネル」は
ガブリエル・ココ・シャネルの生涯を描いた
いわば『女半生記』といった作品。
何故彼女にココというニックネームが付いたのか、とか
シャネルNO.5とか、あの有名なロゴとかの誕生秘話も
さらっと含まれているんだけれど、
ストーリーは1954年、ココが15年振りに復帰コレクションを開催するも
酷評されて散々な結果に終わるところから始まる。
すでに70歳を超えて周囲から隠居を促されるココは
自分の若かり日を回想するのだが、
この回想が物語の大半を占める、という作りになっているのだ。

老いたココ・シャネルを演じるのはシャーリー・マクレーン。
日本での作品宣伝写真は大ベテランの彼女がメインなせいか、
僕が見たマスコミ試写会場も割と年配の方が多かった。
しかし、述べたように物語の中心は青春期から30代で、
その若きココ・シャネルを演じるのは
スロバキア人女優バルボラ・ボブローヴァ。
僕も全く知らない、この女優さんが実際の主演で
自由奔放で才能に恵まれ、自分を信じて
一直線に人生を進んだドラマティックなエピソードの数々は
ただの純愛に留まらず実に面白い。
男優さん達もイケメン揃いだしね。

そしてもうひとつ!
高級ブランドとして知られるシャネルだが、
実は格式より女性たちの着心地を優先し、
アクティブな実用的でオシャレな服を
シャネルは作り続けていたんだ、ということが僕にはよくわかった。

今更何言ってんのか、と反省しつつ
かなり好感度が上がりました、シャネルの。
夏公開です。

staff| 08:29 | カテゴリー:

MILK2009年06月01日

僕はショーン・ペンが関わっている作品群で
感化された作品が実に多い。
主演した「ミスティック・リバー」「デッドマン・ウォーキング」
「ギター弾きの恋」「アイ・アム・サム」「21グラム」etc
監督した「プレッジ」「イン・トゥ・ザ・ワイルド」etc
どれもが映画ファンには見て欲しい作品ばかりだ。
そこまで気になるショーン・ペンが
今年アカデミー主演男優賞に輝いた「MILK」。
ちなみに最優秀脚本賞も獲得していたんだけれど、
僕は日本公開1カ月以上経って、ようやくこの傑作を見た。

実話に基づく本作の主人公は
自分がゲイであることを公表して活動していた政治家ハーヴィ・ミルク。
舞台は1970年代のサンフランシスコである。
サンフランシスコと言えば今はゲイ・カルチャーの本拠地として知られるが、
彼がニュー・ヨークから移り住んだことも、その源だったのだと実感した。

思い起こせば70年代後半、日本にも最先端ゲイ・ディスコ・サウンドとして
ヴィレッジ・ピープルの「YMCA」や「イン・ザ・ネイビー」が輸入されて、
普通人達も渋谷や新宿の普通のディスコでゲイ・ダンスと称された
揃いのステップを踏むほどの大盛り上がりをしたのだけれど、
西城秀樹やピンクレディの日本語版がそれを遥かに上回るヒットになって、
曲の持つ本来のスラング的意味はケシ飛ばされたんだよなあ・・・。

そんな事を思い出させるパーティ・シーンも盛り込んで
映画はリアルに進んでいく。
そして彼は結局は殺されてしまうんだけれど
(これは史実だし、映画の冒頭でも告げられるから言ってもいいですよね)、
いかに彼が必死に自分に誠実に生きようとしたかが、
物凄い熱をもって描かれ演じられている。

まだ上映しています。お時間あれば是非!!

staff| 08:17 | カテゴリー:

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