デビッド・フィンチャー「ゾディアック」2007年04月23日

デビッド・フィンチャーという監督は、
見終わった後に観衆の心に晴れることの無いモヤモヤを残すことを
常套手段にしているのではないか?
「セブン」「ゲーム」「ファイト・クラブ」と、
「パニック・ルーム」以外はいずれもそんな感想を持っている。

優秀な監督だし作品の出来でハズすことは、ない。
しかし終わったあと感情を多少乱されても平常心にキチンと戻れる、
タフな精神状態を見る側に要求する、観客と勝負してくるタイプだ。

そこまで判っていながら、
このデビッド・フィンチャー最新監督作「ゾディアック」を見て、
僕は精神的に大いに追い詰められた。

占星術用の黄道十二宮を意味する「ゾディアック」とは
1960年代末から70年代にかけてアメリカを震撼させた
連続殺人犯が自らに付けた犯罪者名でもある。
そして、本作はその迷宮入りした「ゾディアック」事件に
人生を翻弄された男達を描いた、「事実に基づいた」映画である。

殺人を犯した後、犯人しか知りえない事実と暗号化された手紙を、
舞台となるサンフランシスコの新聞各社に送りつけてくる「ゾディアック」。
許しがたいが、その存在感に引き込まれる刑事や新聞記者達は、
「あと少しでパズルは解けるはず」と犯人探しの謎解きに躍起になる余り、
まさに迷宮に引きずり込まれ自身の人生を犠牲にしていってしまう。

原作者ロバート・グレイスミスは、
実際にサンフランシスコ・クロニクル紙で風刺漫画家として働いている間に
この事件に直面、最も翻弄されてしまった一人となる。
後に彼が書き下ろした「ZODIAC」を元に脚本化され、
ジェイク・ギレンホールがグレイスミス自身を演じ主演しているのだが、
冷酷に淡々と時間を追って進むストーリーには無駄がない。
ないからこそ、
見る側は登場人物達と同様にジワジワと追い込められて行く。
この犯罪が作り出す無情観を演出できるフィンチャーは一流だし、
映画としては本当に一級品だ。

あとは見る覚悟がもてるか否か。
決めるのは勿論あなたです。
僕? だから、もう見てしまいました・・・

STAFF| 04:55 | カテゴリー:

「インファナル・アフェア」チームの最新作!!2007年04月17日

貴方は「インファナル・アフェア」3部作、そして「ディパーテッド」を見たか?
見てハマった僕のような人は必ず、
見ていなくてもクライム・アクション好きな人は是非チェックすべき作品。
それが今回紹介する香港映画「傷だらけの男たち」だ。

監督・脚本・製作すべて「インファナル・アフェア」と同じ!
そして主演がトニー・レオンと金城武!!
すでにレオナルド・ディカプリオ主演でハリウッド・リメイクが決定しているという。

主人公は
香港の敏腕チーフ刑事ヘイ(トニー・レオン)と、
その部下で自分の恋人を自殺へと追い込んでしまったポン(金城武)。
良き先輩後輩、そして友人でもあった彼らは対照的な年月を重ねていく。
トニーはキャリア組として昇進、富豪の娘と結婚もして順風満帆。
一方希望を失ったポンは酒びたりの私立探偵に成り下がっていた。

そんな二人がある殺人事件で再び捜査活動をともにすることとなる。
ポンが事件を少しずつ解明していくに従って、
様々な謎・闇の部分が明らかになっていき、衝撃の結末へ!!!
ぐああああああ しゃべりたい!!!
しかし肝心なことは書きませんので、ご安心を。

原題は「傷城」、これは「傷だらけの金城武」の略か?
などとアホなことも考えつつ、
試写が始まると久々に緊迫感で自分自身が一杯一杯に。
「傷だらけの男たち」という邦題は見終えた後で、かなり納得。
登場人物達の心こそが傷だらけなのだ。
本作も「インファナル・アフェア」にも通じる闇世界を描いているのだが、
トニー・レオンは男目線でも相変わらずニヤけカッコイイし、
全編あの緊張感や冷徹さ・クールな視線の映像美は健在。
そして残忍なシーンも結構あることをお忘れなく。
僕は少しだけ薄目で見る場面があった・・・

ちなみ香港版の主題歌はデニス・ホーの「傷城秘密」、
これは浜崎あゆみの「Secret」のカバーで、
日本公開版は浜崎あゆみのオリジナル・バージョンになるそうです。


この映画すでに香港ではDVD化されているそうだが、日本公開は7月7日。
さて最近日本語吹き替え版公開劇場が多くなっているが、
金城武の吹き替えは本人がやるのだろうか?

STAFF| 10:57 | カテゴリー:

三木聡という才能2007年04月11日

最近僕が一番凝視した広告は
六本木駅構内のこれ「帰ってきた時効警察」。

2年前に「イン・ザ・プール」「亀は意外と速く泳ぐ」と2本の監督作で
脱力系な笑いのセンスを炸裂させてくれた三木聡。
もともとTV構成作家として業界に名を広めた彼にとっては
庭のようなテレビのプチ深夜枠で成功させた
ナンセンス・ドラマ、「時効警察」。
「亀は〜」にハマった僕は当時毎週末ダラダラと見ていたが、
それが再開するとはうれしい限り!

さて主演のオダギリジョー、
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」でのボク役とは
役柄が全然違うのに、両方とも彼そのものと感じてしまうのは
良いことなんだろうか?それとも天然か・・・

そもそも、なんだそれ?という方は他局の番宣になってしまうが、
金曜夜11時15分からのテレビ朝日を録画して見てください。

そして同じく三木聡の最新映画作品が
図鑑に載ってない虫」だ。
一口に言って
テレビ等公共の電波では絶対に出来ない企画を映像化した作品で
ナンセンス具合はいつもどおり。
僕としては、まず「帰ってきた時効警察」に期待してもらい、
楽しめて三木ファンになって更に深みにはまりたい人向けかと思ったなあ。

いずれにしても三木聡って、
最大限の褒め言葉としてホントにアホなおっさんだと思うよ!

STAFF| 07:41 | カテゴリー:

ドゥービーと永ちゃん2007年04月04日

ドゥービー・ブラザーズが
新宿厚生年金会館でシークレット・ライブ!
矢沢永吉が飛び入りゲスト!!
昨夜本当にあったことだ!!!

これは地球温暖化を感じるコンサートと題された
いわゆる海洋環境セミナーとして行われたクローズド・イベント。
大学教授等3名の海洋レポートが約30分行われた後、
フル・スケール90分のドゥービーズのライブが繰り広げられたのだ。

多分このイベントの存在自体を知っていた人はレアなくらいで、
基本的に招待客のみ、僕も関係者に誘ってもらって入場したのだが、
勿体無い位入場者は少なく、
キャパ2,000名のホールに、ざっとみて600名くらいの観客・・・。
それでもドゥービー・ブラザーズは昨夏の富士スピードウェイと同様な
素晴らしい演奏を聴かせてくれ、
アンコールでは「トモダチ、エイチャン」と矢沢永吉が呼び込まれて
「LISTEN TO THE MUSIC」のコーラスを!!!

なんか信じられないことが起こるものだと、
終演後興奮しながら呑みに行ってしまった・・・。

そんな中、映画ブログらしい情報をひとつ。
「バベル」のキャストの舞台挨拶付プレミア試写会が決まりました。
詳細は近日UPします。
こうご期待!!

STAFF| 02:08 | カテゴリー:

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