ストックホルムでワルツを2014年10月31日

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これは1960年代に地元スウェーデンを始め、
アメリカでも大きな成功を収めた女性シンガー、
モニカ・ゼタールンドの実話を描いた
いわゆるヒューマン・ストーリー。

主役を実際にスウェーデンの人気シンガー
エッダ・マグナソンが演じ、
劇中吹き替え無しで歌いまくる充実の音楽映画でもある。

正直日本では一般的には知られていないモニカ・ゼタールンド。
1964年ジャズの巨星ビル・エヴァンスと共作したアルバム
「ワルツ・フォー・デビー」で世界的な知名度を獲得した彼女だが、
その道は挫折や苦悩に満ちた辛いものだった。

スウェーデンの田舎町に暮らしていた主人公。
シングルマザーで電話交換手をやりつつ、
ローカルではそこそこの人気ジャズ・シンガーだったが、
同居する父親との折り合いが悪化して、
突発的に家を出る。
そんな行動が象徴するような
気性の激しい彼女の支えは 愛娘と歌。
芯のある、悪く言えば我の強い彼女は
周囲の助言も聞かずに暴走するばかり。
ゆえに屈辱や破局も相まって逃げ道も無くなっていく・・・。

世界的にスターと呼ばれる人々の
孤独感・虚無感を描いた作品は多いが、
それは成功の裏側こそがリアル・ストーリーとして
大衆の関心・感動を集めるモノだから。

モニカ・ゼタールンドも波乱の日々だったが、
そんな壁を乗り越えた人生だからこそ映画になったのだ。

ああ、良い映画を見た。
『ストックホルムでワルツを』
11月29日から全国順次ロードショーです。

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Carlo Bosco © StellaNova Filmproduktion AB, AB Svensk Filmindustri, Film i Vast, Sveriges Television AB, Eyeworks Fine & Mellow ApS. All rights reserved.


ちなみに主人公を演じたエッダ・マグナソン。
12月にブルーノート東京のステージに立つそうです。

staff| 13:39

25 NIJYU-GO2014年10月24日

久々に見た東映ヤクザ映画、
まあ主人公は悪徳刑事だが。

東映Vシネマ25周年記念の本作、
主役は“Vシネの帝王”と呼ばれた哀川翔。
共演が寺島進で
この二人の悪徳刑事コンビを中心に、
ヤクザ、半グレ集団、チャイナマフィア、
殺し屋、悪女、腐敗警察組織etcが入り乱れて、
横領された25億円をめぐる強奪戦が繰り広げられ、
笑ってしまう典型的東映作品だ。

共演陣は
温水洋一、高岡早紀、小沢仁志、
さらに鈴木砂羽、笹野高史、嶋田久作、
竹中直人、石橋蓮司、大杉 漣 等々。
いずれも役柄がハマっていて
出て来る度に笑ってしまう。
そう、ヤクザ映画と言っても、
拳銃をバンバンぶっ放しても、
これは大人の遊びで超娯楽作。
まさに東映“Vシネワールド”どっぷりである。

苦肉の策で映画代わりに
生み出されたVシネマが
映画が娯楽の中心だった時代を
思い出させてくれるという、
懐かしい感じすらする「25 NIJYU-GO」。
大人は仕事をさぼって見に行ってください。
11月1日(土)公開

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(C)2014東映ビデオ

staff| 15:20

シェフ 三ツ星フードトラック始めました2014年10月20日

東京国際映画祭が近付くと
ついつい出品される映画の紹介になる。
そうでなければ来年2月28日公開!と
もの凄く先の作品の事を話す時期じゃあないとは思います。

ということで、正直似た邦題の映画が去年もあった
「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」。
原題は「Chef」。 まんまです。

スカーレット・ヨハンソン、ダスティン・ホフマン、
ロバート・ダウニー・ジュニア etcと
スター俳優がみんな脇役に回って
日本ではあまり馴染みのないジョン・ファヴローが主役。
彼が監督・脚本さらにプロデュースも務めた
「インディーズ映画」だそうだが、
言われなければハリウッド・メジャー作と変わらぬ質感の
コメディ・親子モノ・ロードムービーである。

ちなみにジョン・ファヴローは監督として
「アイアンマン」を大ヒットさせており、
裏方さんとしての信頼が本作を作らせてくれたのだろう。


内容は極めて判り易い。
やんちゃな中年シェフが
自分の生き方に拘るあまりに高い代償を払う事になる。
そんなオッサンが幼い一人息子と成長していくのだ。

最近 料理人そして料理そのものがフィーチャーされる映画を
数多く見ているが、
本作もスクリーンは美味そうな食材・料理で埋め尽くされ
見ていてドンドン腹が減っていく!

展開は軽妙で、音楽の使い方もかなり本格的。
あっという間に2時間が過ぎて行った。


冒頭でも書いたように東京国際映画祭で
特別招待作品として上映されます。

ああ、書いていてもお腹が空いてきた・・・。

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staff| 17:43

サンバ2014年10月15日

『最強のふたり』の監督と主演俳優による最新作。
これだけでも強力な宣伝材料だろうが、
内容も充実のお薦め作である。

オマール・シー演じる青年サンバ。
セネガルからフランスに来て10年、
仕送りの為にキツイ仕事で日々を過ごすなか、
ビザの失効で、突如国外退去を告げられる。

救いを求めて出向いた移民支援協会で
彼の担当となったのが、
シャルロット・ゲンズブール演じるボランティア女性アリス。

この二人を主人公に映画は進むのだが、
登場するのはフランス人と
不法滞在の外国人という構図。

移民については問題も多く、
ここで簡単に語る事は出来ないが、
彼らが得られるのは日雇い仕事で
安くて辛く汚れる危険な肉体労働ばかり、
というのは万国共通。
映画は移民達の現実を隠さず映し出す。
大国も彼らがいなければ成立しないのである。

一方で燃え尽き症候群で大企業を休職中のヒロインは
青年の人間的魅力に引き寄せられていき、と
人生の皮肉が物語を面白くしていくという皮肉・・・。
この辺の手触りは『最強のふたり』と共通するかもしれない。

映画通から間違いなく高評価を得るであろう本作、
まもなく始まる東京国際映画祭でも
特別招待作品として上映されます。

サンバ
12月26日(金)から 全国順次ロードショーです。

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(C) Quad - Ten Films - Gaumont - TF1 Films Productions - Korokoro

staff| 10:59

12-12-12/ニューヨーク、奇跡のライブ2014年10月14日

ここ2週間の連続台風で、
改めて人の無力を痛感してしまったが、
自然災害はどんな国でも避けて通れない。

2012年10月、
アメリカ東海岸に最悪の被害をもたらした、ハリケーン「サンディ」。
その被災地救済イベントとして
2012年12月12日、つまり12-12-12に
行なわれたNYマディソン・スクエア・ガーデン公演の
ドキュメンタリー映画が本作だ。

ちなみに当日のライブ主体のDVDやCDは
既にリリースされていたが、
本作はそれらとは一線を画す映像作品。
一晩で約50億円もの寄付金を集めた
超大型チャリティ・コンサートの
バックステージを中心にドキュメントされた記録映像である。

出演したのは
ポール・マッカートニー、ザ・ローリング・ストーンズ、
エリック・クラプトン、ザ・フー、ロジャー・ウォータース等の
イギリスの大ベテラン・ロック・スター達。
ミック・ジャガー曰く
「ニューヨークなのに英国の爺さんばかりで楽しいぞ!」
これには笑うしかない。
さらにアメリカ側からもニューヨークに縁の深い、
ブルース・スプリングスティーン、ビリー・ジョエル、ボン・ジョヴィ等、
ちょっと若目でもColdplayのクリス・マーティンや
アリシア・キーズと、いずれも超大物ばかりである。
富裕層から大口の寄付を集めるなら、
ベテラン・アーティスト。鉄則だね。

驚きのコラボも含むライブは勿論だが、
バックステージでのアーティスト同士の微笑ましい交流から
スタッフ間の緊張感溢れるバタバタ、
さらに映画俳優やコメディアン、著名人等が大挙して
無償で寄付の為の電話オペレーターを務める様まで、
まさに舞台の裏表全てを隠さずに伝えてくれる。

作品としても魅力だが、
同時にアメリカ人の、いざという時の行動力は素晴らしい。

12-12-12/ニューヨーク、奇跡のライブ
2015年1月16日公開です。

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staff| 13:39

マダム・マロリーと魔法のスパイス2014年10月01日

最近、少なくとも今年見た作品の中で
一番気に入った本作。
ヒューマンでもあり、恋愛モノでもあり、
家族モノでもあり、コメディでもある。
いずれにしても大絶賛したい!!

原題「The Hundred-Foot Journey」とは
全く違う「マダム・マロリーと魔法のスパイス」。
見ればとても的を得ている邦題だ。

南仏の一つ星フレンチ・レストランのオーナー
マダム・マロリーを演じるのはオスカー女優ヘレン・ミレンで、
クレジットも彼女が最初なのだが、
本当の主人公は若きインド人シェフと彼の大家族。

インド人一家は何故故郷ムンバイを離れて
南フランスに辿り着いたか?が
冒頭の3分できっちり説明されて映画は始まる。

家長の父はその地を一目で気に入り、
猛反対する家族を押し切って
廃墟化していたレストランを購入したまでは良かったが、
その真向かいは地元で敵なしの人気レストラン。
そして女性オーナーは超偏屈で
誰にでも嫌味なマダム・マロリーだった・・・。

と本格的に話は転がり出す。


試写を見ながら途中で本作とは全く関係の無い
サッカー選手達の事を思い出した。
それぞれの地元のクラブで抜きん出た存在になり、
スカウトされて強豪チームへ。
活躍して代表に選出されワールド・カップ出場。
そこでの大活躍が世界有数のビッグ・クラブへの
移籍に繋がり名実ともにトップに上り詰める。

この映画のインド青年はサッカー選手で例えると
ハメス・ロドリゲスなんだな。
それはひとつの話筋だが、
本作、そんな単純な若者の成功ストーリーではない。

家族の事だったり、民族の事だったり、
隣近所の事だったり、老いる事だったり、etc
様々なエピソードが
とっても美味しそうな料理や食材の数々に添えられて
映画の内容を充実させていく。

監督はラッセ・ハルストレム。
「ギルバート・グレイプ」「サイダー・ハウス・ルール」
「ショコラ」「シッピング・ニュース」etc
多くの秀作を送り出している名監督。
このところ、なんか不振?と勝手に考えていたが、
やっぱり彼は名監督であり続けていると確信できた。

書き出すと、全てを説明したくなってしまうので
これで止めるけれど、
こういう映画にヒットして欲しいです。

マダム・マロリーと魔法のスパイス
11月1日(土)全国ロードショーです。

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© 2014 DreamWorks II Distribution Co., LLC.
All Rights Reserved.

staff| 10:09

イコライザー2014年09月30日

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先週末の全米ボックスオフィスで初登場NO.1!
デンゼル・ワシントン主演最新作。
興収3500万ドル(約38億1500万円)の成績を収め、
主演作として12作連続オープニング週末2000万ドル超え。

彼の出演作に基本ハズレは無いし当然の結果だろう。
そう思われるデンゼル・ワシントンは
現存するハリウッド・スターの最高峰だと確信する。


さてと、
映画の中味だが、
これはリーアム・ニーソンかあ?
と言いたくなる程の不死身の闇ヒーローに
彼もなったのである。

昼はホームセンターで真面目に働く主人公。
元CIAのトップエージェントは、
現在は静かに静かに静かに暮らしている。
そんなある夜、顔見知りでまだ少女の娼婦が
ロシアン・マフィアに酷い仕打ちを受けたことを知り、
一つの「仕事」を遂行する−。そして・・・


彼の役処は、古きアメリカ西部劇のヒーローにも通じて
絶対に強くって不死身で、悪を徹底的に懲らしめる。
まあアメリカ版必殺仕事人なのだよ。
早くも続編の話があるという。

監督はデンゼルをアカデミー主演男優賞俳優にした
『トレーニング デイ』のアントワーン・フークア。

それにしても、今年で60歳!のデンゼル・ワシントン。
いつから肉体派になったんだろうか?

イコライザー
10月25日公開です。
有り得ねえ!!と唸りながら楽しんで見てください。

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staff| 10:48

自由が丘で2014年09月29日

最初に言っておくが
東横線の自由が丘ではない。

韓国・ソウルの架空のCAFÉ「JIYUGAOKA」を
舞台のひとつに描かれた「自由が丘で」。
そうだ、決して舞台の中心ではないのだ。

主演は加瀬亮だが、
監督・出演陣そして製作陣全て韓国人という韓国映画。
加瀬亮は韓国語をしゃべれない日本人の設定で
劇中は韓国人達と英語でコミュニケーションを取る。
勿論日本語の台詞は無いに等しく、
一風変わった恋愛映画だ。


熱愛・片思いの韓国人女性「クォン」に会いに、
韓国に降り立った主人公「モリ」。
留守がちの「クォン」に渡った
「モリ」の長文日記のような手紙は
彼女が誤って落してしまって、拾ったときは
ページの順番がバラバラになってしまうのだが、
映画はその順不同になった手紙と同じく
ストーリーが順不同で描かれる。

といっても決して難解なエピソードは無く、
一途な主人公のソウルでの日々を淡々と映し出す。


本作は67分という、
映画としては中途半端に短い作品なのだが、
そのなかで充分に主人公の心象描写がされているから
物足りなさは無い。
そして映画が進むうちに
劇中に同化していく自分に気付く不思議な作風に
僕はハマった。
なんか癖になる映画だった。

自由が丘で
12月13日公開です。

staff| 16:48

真夜中の五分前2014年09月22日

行定勲監督最新作で
典型的な日本映画のテンポで進む映画だけど、
上海を舞台に
ほぼ全篇中国語の切ない恋愛ミステリー
「真夜中の五分前」。

主演は三浦春馬。
ヒロイン双子姉妹の二役を
癖の無い美人顔の中国人気女優リウ・シーシーが
演じている。

余談だが以前BoAが度々話していた事、
「私の顔は癖が無いから街を歩いていても
全然気付かれない・・・。」
BoAも、このリウ・シーシーも
充分過ぎるくらいの美人だけどね。


冒頭で言ったように
この作品のテンポはとってもスロー。
主人公は時計職人で常に時を刻んでいるにも関わらず、だ。

そしてヒロインとの出会いは
非日常的で実に映画的。
つまり、これはファンタジーであり
古い言い方だと「キツネにつままれたような」
恋愛作である。

自分探し
過去との決別
このふたつがキーワードの
真夜中の五分前」、
テンポに馴れるとハマります。
12月27日公開です。

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(C) 2014 “Five Minutes to Tomorrow” Film Partners

staff| 18:51

あと1センチの恋2014年09月17日

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もどかしい想い・・・。
それこそが純愛モノの必須条件。
これを存分に散りばめた英国映画が
本作「あと1センチの恋」。原題は「Love,Rosie」。
ということでヒロイン、
ロージーの長きに渡る恋の顛末を描いた秀作だ。

ジャンルでいうと
例えば「建築学概論」とか「プライドと偏見」とか
すれ違ってばかりいる男女のラブストーリー。

しかし、本作の二人は決して奥手でもウブでもなく、
やる事はそれぞれやって報告し合っている幼馴染な二人。
これが曲者で、物語を一層もどかしくしてくれる。

基本的に若い人向けの映画だから
登場人物は若く総じてルックスがいい!!

特にロージーの相手役サム・クラフリンは
イケメン、美男子、二枚目、ハンサム・・・世代を超えた
首太グッド・ルッキン・ガイ。憶えておいて損は無い。

そしてヒロイン、ロージー役のリリー・コリンズ。
勿論大変美しい彼女は
あのフィル・コリンズの実の娘だそうだ。

まあオッサン目線で見ると
かなり気恥ずかしい台詞も多いが、
これを「素敵な恋愛映画」と言える大人でありたい、
と僕は思った。

あと1センチの恋
12月13日(土)公開です。

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©2014 CONSTANTIN FILM PRODUKTION GMBH

staff| 14:37

2014年 10月

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