音楽ライターの片桐卓也です。
この季節の定番といえばベートーヴェンの〈第九〉。これは日本だけの習慣で、毎年この時期になると「なぜ日本だけ〈第九〉なんだろう?」と思います。なにせ1ヶ月で70〜80公演もやるんですから、ちょっとマニアックすぎるというか(笑)。
今年の〈第九〉は若手指揮者からベテランまで非常にバラエティ豊かなんですが、僕がイチオシしているのは『読売日本交響楽団』。指揮者の下野竜也さんが40歳くらいと非常に若いので、その若さに期待したいと思います。
一方、欧米でこの時期の定番といえばヘンデルの〈メサイア〉です。ハレルヤコーラスでおなじみの、キリストの生誕を物語る大作。3時間弱と長いですし、音楽的にも素晴らしいので、コンサートに行くなら後の予定は入れないようにして、ぜひこれだけに集中して下さい。
日本でこの〈メサイア〉を毎年演奏しているのが『バッハ・コレギウム・ジャパン』です。ここはバッハやヘンデルの時代の楽器と奏法を再現しているところで、女声パートをカウンタテナーの男声が歌います。今年も海外から良い歌手が集まっているのでオススメです。
さらにこの季節、欧米でもう1つの定番と言えばバレエの〈くるみ割り人形〉。向こうではクリスマスシーズンになるとそのビジュアルが街に溢れますが、その雰囲気に近いのが赤坂ACTシアターの『熊川哲也Kバレエカンパニー』だと思います。
赤坂ACTシアターのある赤坂サカスはクリスマスの雰囲気たっぷり。そして熊川哲也さんのセンスが詰まったステージはとてもポップでお洒落です。絵本の世界に迷い込んだような気分をお楽しみいただけます。