2017年09月02日

BOOK STAND 著述家・編集者の石黒謙吾さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はベストセラー「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」の企画・プロデュース・編集を担当する石黒謙吾さんが登場。
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石黒さんはこれまでに250冊以上の書籍をプロデュース・編集してきた方。
ご自身が執筆した『盲導犬クイールの一生』はベストセラーとなり映画化もされています。
現在、書店で平積みとなっている「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」は村上春樹、夏目漱石、太宰治、三島由紀夫といった文学者から小沢健二、星野源まで、さまざまな文体でカップ焼きそばの作り方を紹介して話題となっています。
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今回は石黒謙吾さんが著述家・編集者として影響を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

世界が広がる2つの目線
今夜ご紹介する本は「構図がわかれば絵画がわかる」、著者は布施英利(ふせ・ひでと)さんです。光文社新書です。
布施英利さんというのは芸大の教授で、僕は大ファン。この本自体は一般の方でもわかるように書かれていて、まさにタイトル通り「構図がわかれば絵画がわかる」と言うことなんですが、物の考え方とか、見方とかと言うことに対して、目からうろこの分析、それから構造とは何かを教えてくれる、これは素晴らしい本だと思いました。
必ず絵画と言うものは目から何かの構造を入れて、違う場所に写し取る。モノマネとかも全部そうですね。
で、もしくは写実でなくとも、ピカソにしても、極端な話"会話"も同じで、

自分の中にあるパーツをアウトプットするときに
構造的に組み合わせて出している。これがアウトプット=構造だと思うんです。

そもそも絵画を物質的に見て、その画家がどういう所を目指して、どういう分割をして、どういう構図を決めていったのか、って深掘りしていくことは、絵を理解するというよりは、もう頭の中、考え方を自分で再認識していく・・・いつもは無意識のことを意識していくことが構造の分解であり、分析だと思うんですよ。
要するに小説家の人が小説作法を語らずに小説を書いていて、読んでてすごく感動するんですけど、プロから見てこの小説作法、構造は「さすがだなあ〜」って思う。
例えば僕らだったら、編集者の目で見たら、台割っていうんですけど、どういう順番でビジュアルを入れていこうかって考えるんですけど、読者は別にそんなこと考えませんから、構造は。でもそれでいいんです。
だから僕も今までは絵を見るときに、一般の方と同じように美的感覚でとらえていて、でもこの本を読んでからは完全に2方向で見る癖がつきましたね。例えばぺらぺらとめくった時にどういう本の方は立ち読みで済まされなくなるか、とかそういう計算は、テクニカルなことは当然積みあがってきているんですけど、もう30年もやってるんで。
ただ、更に幅が広がったっていう意味では、本当に僕の中に、一翻増し、二翻増し、・・・麻雀用語なんですけど(笑)ちょっと役が増えたって感じがしますね。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND


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