2017年02月26日

BOOK STAND ユウキロックさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は元芸人でお笑い講師のユウキロックさん登場です。
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大阪出身のユウキロックさんは90年代前半にケンドーコバヤシさんとコンビを組み解散、その後はお笑いコンビのハリガネロックを結成し、2014年まで芸人として活動していました。現在はお笑い講師のほか、執筆業にも力を入れていまして、自身の芸人活動を振り返った芸人迷子を昨年暮れに出しています。
今回はユウキロックさんが文章を書く上で参考になったという3冊を紹介してくれます。

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今夜はその2冊目です。

あなたに帰る場所はありますか?
今夜ご紹介するのはの鷺沢萠(めぐむ)さん「帰れぬ人びと」です。
あの実はですね、僕は芸人になる前に就職してたんですけども、1年…9か月間だけ。
で、その間にですけども、インテリ志向がありまして、頭が悪いんですけども、突然夏ぐらいに小説書きたいなと思いだしたんですよ。
そうなった時に何か賞をとらないといけないんじゃないかと、それで直近の賞をとった本を探している中で出会ったのが鷺沢萠さんの「帰れぬ人びと」で、短編集なんですけども、この「川べりの道」という作品で文学界新人賞取りまして、で、その「帰れぬ人びと」で芥川賞候補になったんですよね。
で、この方が女子大生でデビューしたということでかなりその当時はセンセーショナルで、ですね、言ったら容姿もなかなかきれいな方で、本当に人気のあった方で。
そういう、僕に近い世代の方がどういう小説を書いているのか。いやらしい話統計をとろうと、どういう本だと勝てるのか、っていうことで読んだんですけども、風景描写がとてもうまいというか、小説を読んだときに、僕の印象なんですけども、なんかこう…説明をずっとしているわけじゃないんですね。周りのこのいろんな風景が文章で感じられる…それが温かいのかさみしいのか、そういうことが文章で読み取れるということが、鷺沢萠さんの本ではすごく感じられたんですね。
でね、いったんは僕はお笑いの方に入ったので、当時買った本っていうのは、手放してたんですよね。
で、もともと実家が社宅だったんですよね。
そっからまあ、その会社親父が辞めているので、引っ越して…だから今オカンが住んでる所っていうのは、あまり思い入れが全くないんですよね。ほんで街も変わっていく中で、なんかこう、

自分にとっての故郷っていうものがないなあ…

ってすごく思った時期があって。ほんで、芸人をやめていく人たちが辞めた時に「地元に帰るわ」ってそういうセリフがあるんですね。地元に帰って何があるのかって僕は思うんですよ。そこで何か別の仕事に就職したらええのに、なんかぼくには何か地元がないなあ…と思った時に「あ、鷺沢萠さんの本でなんかそんな本あったなあ」って思い出したんですね。
勉強になるというか…得てないんですけど、「あ、こういう形で出すんだな」「こういうことが小説には大事なんだな」ってことが感じられた作品ですね。

BOOK BAR staff| 00:40 | カテゴリー:BOOK STAND


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