2016年12月18日

BOOK STAND二宮敦人さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは二宮敦人さんが登場。
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二宮さんは1985年生まれ。小説家、特にホラー小説の分野で活躍してきた方ですが、今年の秋に出た新刊「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」という
東京藝大の知られざる実態を明らかにしたルポルタージュ作品が大変な人気となり注目されています。
藝大というととてつもない難関校。入試の倍率が高く、4浪、5浪する学生も少なくないそうですが、そんな大変な思いをして入学したにも関わらず、就職率が低いという現実があるそうです。
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今回は二宮敦人さんが「自分の知らない世界を教えてくれた3冊」を紹介してくれます。
今週はその3冊目です。

彼らもまた、あの頃は青年だった。

今日紹介させていただく本はですね、惣領冬美さんの「チェーザレ破壊の創造者」という本です。これ、実はマンガなんですけども、あまりに面白いので今日持ってきてしまいました。
この惣領冬美さんはもともと少女漫画を描かれている方で、10年前、2005年くらいからこのチェーザレを連載を始めたんですけども、どんな話かっていうと、チェーザレ・ボルジアというルネサンス時代に活躍した方の生涯を描いた作品なんです。
このチェーザレという人物なんですけども、ちょっと日本では知られていないと思うんですけど、マキャベリ―の「君主論」に出てきたりですとか、ちょっと大げさかもしれないんですけどナポレオンとか織田信長とかとみたいな人たちと並び評されてもいいような人物とされています。
この作品の面白いところはですね、史実をすごく研究して作られているところですね。
例えば当時チェーザレが通っていたのがピサ大学というところなんですけども、その学生名簿!実際残ってるらしいんですけど、それを研究して、1人1人…225人くらいいるのかな。全員の出生地をつきとめて、クラス分けみたいなものをこの漫画の中に反映しているんですね。
更に歴史を好きな人はもっと面白いと思うのはですね、システィナ礼拝堂。ミケランジェロの最後の審判がフレスコ画で描かれているところなんですけども、この舞台になっている世界ってちょっと前なんですよ。だからまだ描かれていないんですよ、システィナ礼拝堂の天井に、ミケランジェロが絵を描く前。何が描かれていたのかわからないんですね。それを実際にイタリアのダンテの研究をされている方と一緒に、この惣領冬美さんがおそらくこれが描かれていただろうとというのを考えて、推測して、実際にマンガの中にカラーページで出てくるんですよ。もう今では絶対に見ることができないシスティナ礼拝堂の当時の姿を漫画で追体験できる。
もっと言うと歴史を全然知らなくても、レオナルドダヴィンチ、マキャベリ―、コロンブスとかも出てくるかな。ちょっと知っているような人達も出てくるんですよ。

彼らも当時は青年だったり、おっさんだったり…
彼らの生き様みたいなものを感じられるのもお話として面白いんですよね。

BOOK BAR staff| 00:32 | カテゴリー:BOOK STAND


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