2016年10月30日

BOOK STAND 石井朋彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアニメ界のイチローと呼ばれているアニメーション・プロデューサーの石井朋彦さん登場です。
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石井さんは1977年生まれ。
スタジブリ時代は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などの宣伝に携わり、現在はSTEVE N' STEVENの取締役として、アニメ映画の宣伝を続けている他、いま書店では著書の「自分を捨てる仕事術
が大きな注目を集めています。
本の帯には大きく、ジブリの鈴木敏夫さんの言葉が書かれています。
「3年間、俺のマネだけしてろ!」
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今回は石井朋彦さんがインスパイアされた本3冊を選んでくれました。
2冊目は旅先で出会った藤原新也さんの名著です。

自由をもっと、自由にもっと!
今夜ご紹介するのは藤原新也さんの「東京漂流」という本です。10代後半の頃にいわゆるバックパッカーをしていたんですよ。その時に出会った人たちのご縁で今の仕事を出来ているんですが、まあ、どの国…もうそれはインドだろうがアフリカだろうが中近東だろうが…日本人が停まるような宿には必ず藤原新也さんと沢木耕太郎さんの本が、残されてるんですよね。
基本的にはノンフィクションです。
東京という街を自分が出会ったいろんなエピソードを通して切り取ってるんですよね。例えば「人間は犬に食われるほど自由だ」という伝説的なコピーがあって、実際に藤原さんが作ったこのコピーは当時の業界に大きな波紋を起こすんですが、世の中があんだんクリーンに、リッチになっていく中でインドのガンジス川で人間が犬に食べられている写真の上に「人間は犬に食われるほど自由だ」というコピーを掲げて世の中に送り出すんですが、ただ藤原さんはそれに過剰反応する現代日本にシニカルな目を向けていて。なにがおかしいんだと、本来人間って、そういうものだったじゃないか、と。それをさまざまな文明だったり、爛熟した価値観の中で忘れていくことこそ問題じゃないか、と。
実際に僕、帰国した後藤原さんにお会いしに行ったことがあって、やっぱりなにか世の中が何かに向かってわーっという方向に向いているときに、藤原さんは海外からちょっと冷めている目で日本をずっと見続けてきて、それをすごく情熱的な筆致で書く、で、まあ日本に唾を吐いたという言い方を藤原さんされていますけど、ことあるごとに東京漂流っていうものを見返すと、やっぱり日本人って良くも悪くもみんなでわーっと同じ方向に向きがちなところをハッと気づかせてくれる部分があって。東京漂流は現代版の東京漂流を書いてもらいたいぐらい僕が影響を受けた本ですね。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND


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