2016年04月24日

BOOK STAND 大森靖子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはの大森靖子さんが登場。
0423_omori.jpg
今年2月にリリースされた最新アルバム「TOKYO BLACK HOLE」の
完全生産限定盤は、初の書き下ろしエッセイ付。
昨年10月の出産の瞬間までの1ヶ月間を綴った200ページに渡る
ボリュームたっぶりの書籍となっていて、読み応え、聴き応えたっぷりの
濃厚な作品となっています。
TOKYO BLACK HOLE.jpg
今回は大森靖子さんが「なにかを失って気づかせてくれた本」を3冊紹介してくれます。
今週はその3冊目です!

「それしかないじゃないですか。」
今回紹介するのは東村アキコさんの『かくかくしかじか』です。
美術の予備校時代の恩師が亡くなってしまった、東村アキコさんがペンを握った作品です。東村アキコさんてやっぱり、エネルギッシュだし、いろんなものを鮮やかに切り取ると言うか、ポジティブな方じゃないですか、すごく。だから、楽しく読めるんですよ。楽しく読めるんですけどぐさぐさくる表現がたくさんあって。
特に、美術予備校から美大に行くんですけど、美大に行ってからサボりまくるんですよ東村アキコさんが。サボりまくりつつ、それを斬るというか、「美大に行ったぐらいでは何にもならないよ」みたいなことにぐさぐさぐさぐさやられるんですよね(笑)
自分も予備校行って美大行っての、同じ経路を辿ってきたので。
それでこの予備校の先生が、私の予備校の先生に似ているんですよ!この、とにかくスパルタで、とにかく描かせるっていう・・・私の先生は精神論しか教えてくれなかったんですよね。東村さんは宮崎の予備校で、私は愛媛で、やっぱり愛媛とか宮崎とかから少人数の集団を、東京の大きい予備校の集団に勝たせるためには、そうするしかなかったんですよね。とにかく描かせて、とにかく絵に向き合う姿勢みたいなものを養って、っていう風にさせるしかなかったんですけど、そうさせるためにはやっぱりカリスマなんですよね、もうその存在が。
最後に印象に残っているシーンが、先生が最後

「描けッ」

って言うんですね。その一言がぐさっと来ますね。
とにかく描くことに向き合えって。
私だったら「歌え」とかに置き換えられると思うんですけど、私はミュージシャンなので。それしかないじゃないですか。
ひたすらやり続けること。そしてその努力を重ねるだけしかないので、
1番大事なシーンはそれなんだと再確認できたので、
全ての何かをやり遂げたい人にはぜひ読んでほしい作品ですね。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND


バックナンバー

カテゴリー