2014年03月22日

BOOK STAND 太田和彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、先週に引き続き
グラフィックデザイナーの太田和彦さんが登場。
太田和彦_03.jpg

資生堂時代は写真家の十文字美信さんと組んだ前衛的な広告で注目を浴び、
独立後は椎名誠監督の映画の美術監督を務めるなど、広告の枠を越えた仕事でも
高い評価を得ている巨匠です。
また酒好きが高じて、居酒屋関連の著書も多数あり、
旅チャンネルやBSの番組での居酒屋めぐりもたいへんな人気です。

2回目の今夜は、太田さんがお酒をともにした作家の椎名誠さんと
カヌーイストの野田知佑さんとのエピソードを島崎藤村の
ある一節を交えて語って下さいました。

川のほとりで詩の朗唱

野田知佑さんや椎名誠さんとは、よく川のほとりでキャンプをしたんですが、
まぁ僕らは、怪しい探検隊なので焚火をしながらがやがやと飲んでました。
そのうち、話すこともなくなってくるとおもむろに野田さんがハーモニカを
出して吹き始めるんです。あれが実によくてね。文部省唱歌とか五木の子守唄とか
懐かしい歌が多い。いい大人の男が集まって童謡を歌うのは気持ちが悪いが、
ハーモニカを静かに聞いているってのは、いいものなんだよ。
僕が憧れているのは、野田さんがユーコン川なんかを下る時は世界中から
川下りをしている青年やおっさんが集まっている。
そこで同じように川岸で焚火なんかをしていると、彼らは詩を朗唱する。
有名な詩の一説や芝居の有名なセリフなど。英語でやるんだろうけど
例えば日本語でやるとするならば・・・

まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき

島崎藤村の「初恋」を交互に朗唱する。
これもいいもんだね。文学的だし高尚だし。
野田知佑さんの本によるとドイツ語の人もいればフランス語や英語など、
ドイツ語の音律、韻律を聞いているだけでもいいものだと。
きっとそうだと思う。
英語の簡単な詩ならば僕でも分かるかも知れないので
それを星空の下で焚火を見ながらみんなで聞いているなんて、
いい風景だなぁと思うが、まだやった事がないね。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND


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