2008年10月27日

宿屋めぐりまくり

あまり日本で一人旅の経験がない。
ただ、たまにどうしても行ってみたい場所なのに、
誰からも相手にされず、勝手に行けば、
と突き放された時はそうすることにしている。

二度伊勢神宮には一人で行った。
一度は熊野三山回りもセットにしたので5日間くらいになった。
日本で旅するには少し長いかもしれない。
熊野の話は今回は置いておいて、
伊勢神宮の宿屋めぐりである。

町田康の「宿屋めぐり」の主人公は大権現に太刀を奉納に出かけるのだが、
私はただ、よくできた武士であった西行が、
出家して坊さんになったのに伊勢神宮に参って
「なにごとの おはしますかは しらねども かたじけなさに なみだこぼるる」
と歌ったことが頭にこびりついてはなれないので
「どんなものか一度は見ないと死にきれん」
と気張って出かけていったのである。

伊勢神宮は「伊勢市」という駅からすぐの場所にある。
かつて、お伊勢参りという大騒ぎが会ったくらいだから
さぞにぎやかなところだと思っていたのだが、
拍子抜けするくらい伊勢市駅前には華やいだ雰囲気はない。

まずは麺達としては伊勢うどんを食べないと後で大恥をかくことになる。
伊勢といえば伊勢うどん。ロンドンにいる伊勢出身の友人から
「大倉さん。伊勢うどんを知らないようじゃ、麺好きとは言わんで欲しい」
と、きつく申し渡されていたので、伊勢市に着いて時刻表に載っていた
格安民宿・ホテルで適当に見当をつけて、
確か6千円くらいのよくここまで狭くできるな、
と感心するほどの部屋のつくりのホテルにチェックインし、
早々に伊勢うどんを食いに出た。
あれだけ言ってたのだからそこいら中、
伊勢うどん屋かと思っていたのにそうでもない。
道々御通行中の皆さんにお聞きして、
なかなか由緒ありそうな店を見つけた。
トッピングに天麩羅がいろいろあるのだが、
麺食いの私はそんなものは頼まない。
素うどんを頼んだ。

素うどんが来た。
素うどんってうどんだけ?
1.5センチくらいの太さのぶよぶよした真っ白いものが、
うどんらしいことくらいは分かる。
でも汁も何もない。
長い麺遍歴を重ねた私であるが、こんなものは見たことがない。
どうしたもんかと思案していたら
「よくかき混ぜて、お召し上がりください」
とアドバイスをいただき、うどんを一回転させて、からくりが分かった。
うどんの下にわずかではあるが濃厚などろどろの出汁というか、たれというか、
そんなものが潜んでいたのである。
真っ白いぶよぶよの麺が濃い茶色に染まっていく。
「これは...」
食うしかないのよ。
一口すするとやや甘みがあるが、のびきったとも思える麺、
「たまり」かとも思える出汁は、悪くない。
唐辛子をを大量に振り掛けて20秒で食ってしまった。
うまかったような、だまされたような、不思議な体験。
で、店を出たのだが、何かが後を引いている。
このうどんは間違いなく消化がいいが、気持ちが消化不良である。
もう一軒行こう、とすぐに町を放浪した。
今度は先ほどの店とは違って、うどん以外にもいろいろあるが、
ドローンとした濃厚な空気。
客は私だけで、なぜか犬がうろついている。
トイレを拝借すると、珍しくもポットン形式の歴史あるものである。
時代を間違えたのかもしれない。
うどんは先ほどの店よりうまくなかったが、そこはかとない納得感が得られた。
今後伊勢うどんのことは私に聞いてください。

お伊勢参りは明日なので、散歩、といっても何もないが、
気の向くまま歩いていたら神宮参道に突拍子もないものを見つけた。
三層の木造建て、まるで「宿屋めぐり」に出てきそうな旅館「山田館」。
あまりの迫力に腰を抜かした。
立派なのだが、立派で腰を抜かすというよりはそのただずまいの奇妙さである。

yadoya.jpg

ここは営業しているのか?
部屋はやはりふすまだけで仕切っているのか?
どんな人が泊まるのか?
私のような一般人かどうか分からない人間でも入れてくれるのか?
お風呂はあるのかしら?
もう、疑問だらけである。
中は薄暗く、人気を感じない。

二度伊勢に行って、二度ともこわごわ中を伺い写真を撮っただけで、
中に入る勇気がなかった。入っときゃ良かった。
調べてみたら、ちゃんとした旅館である。
明治時代はこの神宮参道は大変な賑わいで、
旅館、食堂、土産屋が軒を並べ、それに路面電車も走っていたらしい。
そんな中、大正初期にこの山田館はオープン。
以来規模も大きくし、今に至っているらしい。
よほど商売上手だったのだろう。
他の旅館、店が次々と廃業していくのにこの山田館は立派に営業中である。
まわりの旅館もきっと山田館のような立派なものだったに違いない。
ただ、残ったのがここだけだったので、
何も知らない私のような人間には奇妙に見えただけである。

伊勢神宮はご神体は隠れていて、何も見えないが、
そこに行くだけである種の宗教的体験が得られる場所である。
どんな宗教をお持ちの人も一度足を運ぶことをお勧めする。
その時は山田館に泊まり、伊勢うどんも召し上がれ。

山田館に泊まってもいないのに、
タイトルが「宿屋めぐり」はおかしいじゃないかと指摘する向きもあるであろう。
最後まで読んでいただくために、わざとそうしておいた。
ごめんなさい。

↓↓↓山田館のホームページはこちら
http://ise.ne.jp/yamadakan/


                               大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 05:22 | カテゴリー:

2008年10月26日

ガイ・リッチー

ガイ・リッチーと聞いてすぐに誰だかわかる人は多くないかもしれないが、
マドンナの旦那さんで離婚が決まり、マドンナから慰謝料がもらえるかも?
の話題の人と言えば「あれね」くらいの反応はあるだろう。
先々週の話なので新鮮味がないが、ちょっと書きたくなった。

ガイ・リッチーには会ったことも、話したこともないが、
私は実の親父さんのジョン・リッチーには会ったことがある。
私が勤めていた会社の関係する広告会社の偉い人だったので
話くらいはしたような気がする。
それが何だと言われれば、なんでもないに決まっている。
ただ、98年ガイ・リッチーが始めて監督した長編映画
「Lock, Stock and Two Smoking Barrels」を見たときにぶったまげて、
おお、このような立派な息子さんをお持ちで、さぞ鼻も高かろうと思い、
日本から「よろしゅうございましたねえ」と念を送っておいた。

この映画ごらんになってない方、必見ですよ。
確か主人公の一人の父親役でスティングも出演している。

2000年公開の「Snatch」はブラピが主人公であった。
これも良かったのだが、イギリスが舞台となった映画なのに
あまりにもアクセントがきつくて、
字幕を見ないとさっぱり話している内容が分からなくて困った。
多分イギリス人でも難儀したことと思う。
で、同年いきなりマドンナと結婚しちゃったもんだから
いったいどんな具合になっちゃったのかしら、
人の幸せに首を突っ込むつもりはないんだけど、
と今後の彼の映画人生に一抹の不安を覚えていた。

そしたら、あなた、案の定あれじゃないの。
マドンナ主演の「流されて」は見に行く気にもならないなあと思っているうちに
打ち切られ、今年の6月、日本で公開されたらしい「リボルバー」は
私が「神様のパズル」や「幻影師アイゼンハイム」「インディアナ・ジョーンズ」
を見ているうちにいつの間にか終わっていた。
両作品とも全世界的に酷評されていたらしい。

「いかん。もう、ガイ・リッチー終わっちゃったな」
と非常に残念に思っていたら離婚騒ぎである。
マドンナが慰謝料払うとか何とかはどうでもよくて、
映画をちゃんと撮る気はあるんだろうかとちょっと調べてみたら、
すごく嬉しいことがわかった。
9月にイギリスで公開された「RocknRolla」が大好評で公開一週目は
ボックスオフィス1位というではないか。
日本にいつ来るんだか分からないが、
是非試写会の案内はいただきたいものである。

さらに次回作は「Sherlock Holmes」で今月から撮影に入っているらしい。
ロバート・ダウニー・Jr.がホームズでジュード・ロウがワトソン君、
役者はそろっているので楽しみである。
要は離婚宣言前からちゃんとやってたんジャン。
元の彼に戻ってくれて嬉しい限りである。

ちなみに、マドンナも初めて映画を監督したらしく、
アメリカでは10月17日から公開されている。
「Filth and Wisdom」という青春映画らしい。
映画評論家からは厳しい批評がとんでいる。
一般のブログでも叩かれているが、こういうのはちゃんと見てみないとね。
邦題は「ワンダーラスト」という意味深なタイトルになっている。
歌だけじゃだめなのかしらね。

                          大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 07:55 | カテゴリー:映画部

2008年10月25日

10.25 OA SARAH MCLACHLAN 尾崎豊 MASSIVE ATTACK and more

1 U WANT ME 2 / SARAH MCLACHLAN 

温泉の如き癒し成分を含んだその歌の虜になった人は数知れず。
これまでに全世界で3000万枚以上のアルバムを売り上げたそう。
それなのに日本での浸透度はいまひとつ。
この秋に彼女のキャリア初となるベストアルバムがリリースされました。
よい機会なので多くの人に聴いて欲しいものです。


2 ダンスホール /尾崎豊 

1982年、16歳の尾崎はオーディションのときにこの曲を歌ったそうだ。
それから10年後、彼を襲ったセンセーショナルな死は、
社会現象となり、彼の歌を永遠というフレームにはめ込むことになった。


3 あの素晴らしい愛をもう一度 / EMPTY BLACK BOX 

千葉をベースに活動している男女混成9人によるブラスロックバンド。
チェッカーズ、マッチなどの歌謡曲やフォークミュージックの名曲を
カバーした『昭和デラックス』からのナンバー。
オリジナルはフォーク・クルセイダース、団塊世代にとってのアンセムでした。


4 UNFINISHED SYMPATHY / MASSIVE ATTACK

90年代のUKを語るうえで欠かせない名盤『BLUE LINES』より。
ブッシュパパが企てた湾岸戦争時、このグループから“ATTACK”の文字が
消されたときはメディアの存在意義について考えさせられました。
彼らのLIVEを観た人はみな体験しているはずだが、
音だけでなくヴィジュアル・メッセージも強烈!
ぜひ公式サイトを訪問してみてください。


5  EJ SUDBINO / ESMA REDZEPOVA 

大倉さんチョイス。
バルカン半島にあるマケドニア出身のロマの歌姫による音楽。
ESMAはキャリア40年を誇るこのジャンルの第一人者だ。
アルバム『LEGENDS OF GYPSY MUSIC』より。


6 PICKING UP AFTER YOU /from OST “ONE FROM THE HEART” 

フランシス・フォード・コッポラが「地獄の黙示録」の後に撮った
問題作「ワン・フロム・ザ・ハート」のサウンドトラックからの曲。
ダミ声で知られるトム・ウェイツが音楽を担当。
トムとは対極にある美声と美貌の持ち主であるカントリーシンガー、
クリスタル・ゲイルがデュエットの相手をしている。
ラスベガスを舞台にした恋物語を
オールセットで撮影したコッポラの叙情的な映像は、
公開当時は批評家から厳しい評価を下されたが、
時を経てその偉大さに気付いた方も多いのでは?
一刻も早い再DVD化が待たれる。


BOOK BAR staff| 14:50 | カテゴリー:SONG LIST

2008年10月25日

宿屋めぐり

■大倉眞一郎セレクト■

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著者:町田康

講談社 刊

「執筆7年。新たな傑作長編小説の誕生!」
とうたわれるのも納得。読み応えあり。
ミュージシャンとしての町田康の精神は引き継がれているのか!?
一度ハマると抜け出せなくなる彼独得の文体が、癖になります。

BOOK BAR staff| 14:40 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月25日

ひとりでは生きられないのも芸のうち

杏セレクト

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著者:内田樹

文藝春秋 刊

強者だけが勝ち続ける「合コン」ってどうなんでしょう・・・
“CanCam的めちゃモテ戦略”とは!?
社会問題を独自の視点でぶった切る、目からウロコの一冊です。
夢の少子化対策、非婚・晩婚化時代を斬る!

BOOK BAR staff| 14:30 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月24日

番組からプレゼント!

番組リスナーの皆様へ

いつも番組をご愛聴いただきありがとうございます。
そして出演者・スタッフ一同、
沢山のメッセージに励まされていおります。

今週は皆様への感謝の意をこめ、
杏ちゃんとと大倉さんが紹介した本を、
それぞれのサインを入れセットにして
抽選で3名さまにプレゼントいたします。
どんな本になるかは放送を聞いてのお楽しみ!

ご希望の方は25日放送の番組で発表するキーワードを
書き添えて番組サイトより応募してください。
(ヒントは2人の身長)
来週金曜到着分までを有効とさせていただきます。


たくさんのご応募、
そして番組へのご意見をお待ちしております。


(番組スタッフ)

BOOK BAR staff| 04:17 | カテゴリー:

2008年10月22日

シアトル、サンフランシスコ

前回の放送でリチャード・ブローティガンが自殺した状態で発見される前年、
広告の撮影で西海岸をひたすらロケハンしまくったことを話したが、
このときのことは今でも鮮明に覚えている。

入社4年目でなぜか一流どころのクリエイティブの方々をお連れしての仕事で、
そのプレッシャーたるや激烈なものがあり、疲れたったらありゃしない。
でも、今日は疲れた話ではない。

私は放送でアメリカの悪口ばかり話しているように思う方もいるに違いないが、
本当は愛憎半ばしており、大好きなところもたくさんある。

仕事では、まず、シアトルでCMの撮影を行った。
さんざん北へ行ったり南に下りたりして、
ようやく郊外に御伽噺に出てくるような美しい森を見つけた。
自然に倒れた大木を濃い緑の苔がびっしり覆いつくしていた。
深い森の中、光が射したところで、その大木におじさんを座らせて、
ウイスキーを飲んでもらった。
商品は売れなかったのでいい思い出とも言いがたいが、
あんな森はそれ以来見たことがない。
まだ海外ロケが珍しかったころなので、今思えばすごく得をした。

その後、サンフランシスコに移った。
グラフィック撮影のロケハンである。
サンフランシスコは楽しい。
ゲイが多いからではなくて、町にまとまりがあるのに、
歩くと次々と表情を変える。
さらに、町もいいのだが、郊外に出ると素晴らしい自然が広がっている。

ここでのロケハンは家である。
普通の人の家。
素朴な木の造りで、すぐそばに森があって、
ベランダにはデッキチェアがあって...
と延々、わかったような、わからないようなことを言う
アートディレクターの指令を受けて、
コーディネーターと一日中それらしき家があると
呼び鈴をピンポーンと押してダッシュするんじゃなくて、
謎の東洋人が二人
「すんません。私たちは日本から来ました。家を見せてもらえまへんか」
「いえいえ時間は取らしません」
「広告の撮影に来ていて、雰囲気に合う家を探しておるのでございます」
と勝手に喋りまくるのである。
いったいなんと思っているか、とものすごく不安に思いながら、
平身低頭お願いするのである。
ひどい差別を受けたり、ものでも投げつけられたり、
バタンとドアを閉められたりするだろう。
でも、見つかるまでは日本には帰れない、ひたすら低姿勢でいこう、
と誓っていたのだが、
何のことはない。ほとんど訪れた一般家庭では恐るべき大胆さ、寛容さで、
「おっ、そうかい。まあ入んなよ」
「お茶飲むかい」
「この家はねえ.........」
と旦那、奥様が丁寧に解説を加えてくれたりする。

日本でいきなり外人さんが変な日本語で家を見せろと言って玄関に現れて、
「はい、そうですか」と招き入れる人間がいるだろうか。

そんなことを二日間続けてようやく理想の家を見つけた。
歩いて数分のところには海があり、
野原に囲まれており、裏には森が広がっている、
木造の風格のある家である。いい感じの納屋もある。


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一日かけて家の中から外まで撮影を続けたのだが、
驚いたことに頼みもしないのに、お茶だ、お菓子だ、
お昼のホットドッグだと世話まで焼いてくれる。
場所がサンフランシスコ郊外で
外国人に寛容なところであったこともあるのだろうが、
アメリカ人の懐の深さ、やさしさに感動した。
アメリカは場所場所でかなりものの考え方が違うところがあるので
注意していただきたいが、放送中の私の発言で
アメリカ人をひとくくりにして判断するのは止めていただきたい。
私は今のアメリカで起こっている問題、矛盾について言及することが多いが、
それはアメリカという移民で成り立ったある種の実験国家が
失敗することがあってはならないと信じているからである。

撮影をさせてくれた家のご主人はスコットランドからの移民であった。
この場所を選んで住んでいるのは
あまりにも自分の育ったスコットランドの景色に似ていたからだ、
と話してくれた。

映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」でも紹介されていたが、
カナダでは鍵をかける家はほとんどない、
泥棒が入るということを考えたこともないらしい。
銃はみんな持っているが、発砲事件は極めて少ないという。
人を受け入れる余裕のある場所は平和ということなのかもしれない。

大倉眞一郎

* 個人的連絡です。
    森君この原稿を読んだら番組宛にアドレスを送ってください。


BOOK BAR staff| 15:06 | カテゴリー:

2008年10月21日

善悪の彼岸

前回の放送では奇しくも杏ちゃん、私も
「善とは何か、悪とは何か」を問われるような作品を
選んでしまい、話している側も重くて疲れてしまった。

これは人間が地球に暮らし始めて以来、
自分たちに問い続け、同時にいまだに回答を得られていない問題、
議論である。
またそれをめぐり延々と宗教、哲学、小説、
更には科学も総動員して、答えを見つけようとしたり、
答えがないことを証明しようとしたり、
ただ、絶望に落ちていったり、と
まさに人間というのは面倒な生き物としか言いようがない。
要は人は何のために生きているのだろうと何者かに答えて欲しいのだろうが、
この世界そんなに簡単ではない。

私も答えなんかないだろうという、ぞわぞわした不安と割り切りを持ちながらも、
旅先で向かう先はどうしても宗教施設、聖地になってしまい、
自分を笑ってしまうこともある。

人は何を祈って、お願いして、最終的にどうして欲しいのだろうと、
どの場所でも祈る人たちを延々眺めている。
眺めていても分かるわけはなく、
分かろうとするならば自分も同じ宗教に入信して、
祈る以外方法はないのだということには気が付いた。
しかし、それはないので、いつも同じことの繰り返しである。

私は私で納得できる生き方を見つけるより他に方法はない。


インドのヒンズー教の聖地リシュケシはヨーガ道場が集中している場所で、
最近はあまりにも世界中からヨーガ修行に訪れる人が増えていて、
バブル状況に近いものさえ見受けられるらしい。
ヨーガ御殿と呼ばれるような家もあると聞いた。

リシュケシでヨーガを修行する気などさらさらなかった私は
毎日朝から晩までぶらぶらである。
早朝、女子学生たちが華やかなサリー姿で通学しているのが
あまりにもフォトジェニックだったので、
変態に見られないよう気を使いながらストーカーのようにあとを追った。
あくまでも写真を撮りたかっただけなので、誤解のないよう。

すると道に沿って立ててある壁に英語の文字が目に入ったのだが、
女子学生を追うのに忙しかったし、どうせまたヨーガ道場の案内か、
マッサージの呼び込みだと思い、一度通り過ぎたのだが、
妙に気になり、戻って読み直してみた。

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ヨーガの案内でもマッサージの広告でもなくそれは妙なメッセージであった。
時々日本でも変な食堂に入ったりすると
人生訓みたいなのがやたら貼られまくっていたりするが、
それに少し似ている。
正確な英語ではないが言わんとするところは分かる。

写真では読みにくいので、書き出してみよう。

ONCE UPON A TIME

AMERICAN PEOPLE ASKED ME

“MR AJAY WHICH DICTION AT TOP THESE 3 WORDS

ARE LOVE MONEY HATE

“AJAY” TOLD “HATE”

AMERICAN ASKED ME “WHY, MR AJAY”

I TOLD FRANKLY “IT’S UNDER MY HEART!”

私なりに訳してみると


ある時アメリカ人が私に聞いた。
「アジャイさん、どの言葉が一番重要でしょう.
愛 △金 Aしみ」
アジャイは憎しみだと答えた。
アメリカ人は「何故ですか。アジャイさん」と問うた。
私は率直に答えた。
「それは常に私の心の底にあるからです」

少しだけ私の解釈を加えてしまったが、そんなに違ってはいないだろう。

びっくりするようなことが書いてあったわけでもないので、
フンフンとうなずき、一枚写真を撮って、女子学生を追いかけたのだが、
その変な英語の言葉が心に残ってしまい、今でも引きずっている。

リシュケシという聖地で偽悪的とも思えるこの言葉。
もともとヒンドゥの3大神はブラフマ、シヴァ、ヴィシュヌであるが、
一応役割が振ってある。
ブラフマは宇宙の創造主、シヴァは破壊と同時に創造も同時に行い、
ヴィシュヌは守護的な役割を果たす。
ヒンドゥの三大神の役割には実は愛は登場しない。
また、さまざまな神が登場するが、どえらく残酷なことをするかと思えば
同時に慈悲深い神に変身を遂げる。
ブラフマ、シヴァ、ヴィシュヌも三位一体だとされたりもする。
ヒンドゥは私の解釈ではすべてを飲み込んでしまう。

さまざまな問題、矛盾を抱える宗教であるが、
人間はなんだかそんな感じなのかなあ、と中途半端な納得感がある。

こんなことを思いながら、私はこれからも迷い続けるのであろう。

大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 07:33 | カテゴリー:

2008年10月18日

10.18 OA ROXY MUSIC,SUPERFLY,VAN DYKE PARKS and more

1 AVALON / ROXY MUSIC 

1983年に発表されたロック史に残る名盤のタイトルチューン。
アヴァロンとはイギリスのどこかにあるとされる伝説の島。
楽園のような島であり、アーサー王が永眠している場所とも言われてる。


2 EMMA’S SONG / SINEAD O’CONNOR 

アイルランドの首都ダブリン出身。
かつてアメリカのテレビ番組の生放送中にローマ教皇の写真を破り、
センセーショナルな怒号の渦にまかれた彼女でしたが、
この曲が歌われた頃には、独立系新興カトリック教会の司祭になったそう。
その生い立ちといい、ストイックな活動姿勢といい、
彼女を理解するためには宗教が深くかかわってくるようだ。


3 IT`S A SIN / PET SHOP BOYS 

80年代、時代に先駆けてゲイであることをカミングアウト。
ボーカル担当の二―ルの宗教観が反映されたこの曲は、
ライヴステージではゲイ・アンセムで有名な「恋のサヴァイヴァル」と
マッシュアップして歌われる。
これだけポップなメロディーとサウンドの上に、
人間の業が凝縮されていくアンビバレンツさは彼らならではの演出だ。


4 バンクーバー / SUPERFLY

青山テルマと並び、今年のJ-POPシーンでもっとも成功した新人。
この曲はデビューアルバムに収録されている隠れた佳曲。
バンクーバーはカナダ西海岸にある美しい街。
同じ西海岸でもアメリカ側より人々ものんびりしている。
SUPERFLYのように自由な風を運ぶロックも似合う街だ。


5  OPPORTUNITY FOR TWO / VAN DYKE PARKS 

1984年のアルバム『JUNP!』から。
ヴァン・ダイク・パークスは多くのアーティストに影響を与えた
アメリカの音楽家。
実に玄人受けするアーティストで、作品のクオリティーの高さが
なかなかセールスに結び付かないのが残念。


6 HERE COMES THE FLOOD / ROBERT FRIPP 

キング・クリムゾンの実質的リーダーであるロバート・フリップの
初のソロ作品『EXPORSURE』から。
ようやく完全盤がCD化された幻のマスターピースです。
この曲ではピーター・ガブリエルがボーカルを担当。
混沌とした内容のアルバムのクライマックスで、
すべてを静かに呑み込んでいく緊張感ある歌はさすがです。


BOOK BAR staff| 14:50 | カテゴリー:SONG LIST

2008年10月18日

西瓜糖の日々

大倉眞一郎セレクト

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著者:リチャード・ブローティガン
訳:藤本和子

河出文庫


村上春樹ら多くの作家に影響を与え、
ビート・ジェネレーションとヒッピー・ムーヴメントの間の
ミッシングリンクを埋める作家の代表作。

BOOK BAR staff| 14:37 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月18日

心臓を貫かれて

■杏セレクト■


著者:マイケル・ギルモア
訳:村上春樹

文春文庫


殺人犯ゲイリーは四人兄弟の二番目。
この本は四番目の末っ子、マイケル本人が筆を取り、
自らの一族の足跡を追うところから始まる。
それは100年以上前の開拓期のアメリカまでさかのぼることになる。
ユタのモルモンの一族の系譜、父や母の来歴。
暴力的な父、ヒステリックな母。でも別れない。彼等はゆがんだ愛情で結ばれていた……。

ゲイリーが銃殺刑を求めたことで、
当時のアメリカ社会に一大センセーションを巻き起こした事件のノンフィクション。
マスコミは騒ぎ立て、潔く死に挑む彼は英雄にすらなったのだ。

BOOK BAR staff| 14:17 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月15日

その土曜日、7時58分

このタイトルがね、どうもしっくり来なくて、
昔々大ヒットしたシカゴの「長い夜」という曲の原題が、
「25 Or 6 To 4」であったことを
知った時のことを思い出した。

当時中学生であった私は、
もしかしたらそんな意味が隠されているのかしらんと不思議に思ったが、
ある雑誌のインタビューで、
邦題をつけたレコード会社の人間がシカゴのメンバーに
「すみません。どうしてもいい日本語タイトルが思い浮かばなくて、
『長い夜』にしちゃいました」
とおちゃらけたら、
「ははは、それいいね。
確かにあの曲を作るのには時間がかかったからね」
と、これもへんてこな返事で、本当にそんなこと言ったのか?
という疑問は増すばかりであった。

というくらい、この映画のタイトルはこれでいいのかと気味が悪かった。
そしたら、映画自体は大変評判がよく
新聞、雑誌、こぞって取り上げている。
で最後あたりで、原題は「悪魔がお前が死んだことを知る前に」ですよ、
と注釈をつけている。
異例のことである。
みんな変だなあ、と思っていたのだろう。
本当の英語タイトルは
“Before The Devil Knows You’re Dead”である。
確かに近年まれに見る妙なタイトル。
見終わると納得するが、
このままじゃホラー映画と誤解する人がいたかもしれない。

映画はどの映画評にもある通りいい出来で、
あれ以上付け加えることがない。
監督がシドニー・ルメットで、ハンサムではないが、
今もしかしたら最も「できる」俳優かもしれないフィリップ・シーモア・ホフマン、
それにイーサン・ホークまでつけているのだから失敗のしようがない。
この二人は他の人に任せるが、
人にはまかせられないのがマリサ・トメイ。
私はこの女優に16年間恋焦がれている。

最初に出会ったのは彼女が27歳、私が34歳の時のことである。
もっと早ければ私の人生、変わったかもしれない。
ロンドンの銀幕で初めて対面したのが92年。
“My Cousin Vinny” (いとこのヴィニー)を見て恋に落ちた。
この映画は当たったし、助演女優賞でオスカーも手にしているので
覚えている方も多いと思う。
コメディでアカデミー賞を受賞することは珍しい。
そのくらい存在感があった。
翌年の”Untamed heart”、わりに地味な映画だったが、
私はこちらの役のほうに魅かれた。
硬軟どちらもこなす演技派であり、その他、出演作も多いのだが、
日本で公開されていないものが多いのが残念である。

2001年には”In The Bedroom”で難しい役を演じきって、
オスカーのノミネーションを受けている。
このころから「いい女度」がぐんぐん上がっていった。
どこが好きと聞かれりゃ、全部としか答えようがない。
イタリア系のエキゾチズム溢れる顔、柔らかな声、
素晴らしいプロポーション、頭の良さを表に出さないゆかしさ。
また、美容整形なんて知らない、
という人の香がますます私を魅了する。

今回の映画では出番が多くはないが、
そんなマリサ・トメイの顔を見に行くだけでも充分に価値がある。

現在43歳。会って話せばすごく気が合うと思うのだが、どうでしょう。
誰に聞いてるんだろう。


大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 05:46 | カテゴリー:映画部

2008年10月13日

小説

前回の放送で杏ちゃんに
「小説は書かないんですか」
と言われて
「正直者なので書けません」
と答えましたが、
あの会話で火がついて今日一本短編を書き上げた。
よーしアップしてもらおうと送稿しそうになって、ふと冷静になり、
このブログをそんないい加減な小説で汚していいのか、
と不安になった。

充分これまで汚しまくっているのでそういう意味では
問題ないかもしれないが、
小説は違うだろう。
しかも半日で書き上げたばかりで、まともに推敲さえしていない。
危ないところであった。正気に戻って助かった。

しかし、「正直者なので...」の発言は何だったのだろう。
半日で書いてしまった。
誤解を恐れずに言えば小説は嘘のつき方勝負である。
仕事ではかつて少しだけ嘘をついたことがあるので、
それが身についてしまったのだろうか。
悲しいことである。

今後、この小説は発表するかどうか未定である、
というよりも発表できるしろもんかどうかかなり怪しい。
自信がつくまで封印することになった。

ひとつだけ一部を明かすと、世にも珍しい写真付き小説である。
というよりも写真に触発されて書いた小説である。
これも内容がないからそんなことを思いついたのかもしれない。

でも日頃書いているものもそれに近いな。

なんだかどんどん自信がなくなってきた。

ともあれ、写真はわりに気に入っているので公開しておくことにした。
こんなのです。

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                              大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 07:03 | カテゴリー:

2008年10月11日

10.11 OA KOKIA HOCUS POCUS TEENAGE FUN CLUB and more

1 I DECIDED PART 2 / SOLANGE 

現R&Bシーンの最強歌姫ビヨンセの実の妹。
一時は姉のグループのデスチャ加入か? なんて噂もたちましたが……
ソロデビュー→アメフト選手と結婚→出産→離婚→再デビューと
忙しい人生を送っています。
でもまだ22才。


2 エリカ / KOKIA 

ちょっと変わった名前は本名の亜紀子のスペルを逆にしたもの。
この曲では別々の道を歩むことになった
学生時代の親友との思い出を優しく歌い綴っている。


3 CAN’T HELP FALLING IN LOVE /LICK THE TINS 

青春映画の巨匠ジョン・ヒューズの『恋しくて』のサントラから。
エルヴィスで有名な曲ですが、ここではアイリッシュなアレンジが
施されていて、素朴さが強調されている。
映画のほうは長らくDVD化が待たれていた作品でしたが、
なんと先月、DVD再発されてます。
それも¥1500という廉価で。
これは「買い」です。
胸キュンしたい方はぜひ!


4 J’aimerais / HOCUS POCUS

多民族都市パリから登場したヒップな5人組。
フランス国内では絶大な人気を誇る。
形態は1MC+1DJにベース、ドラム、キーボードと
限りなくヒップホップに近いスタイル。
はじけてます!


5  A Morte’e Subbeto / NAPOLI MANDLIN ORCHESTRA 

イタリア語のタイトルを直訳すると「たちまち死は訪れる」だそう(笑)
旅人・大倉さんらしいセレクト。
マンドリンのどこかノスタルジックな音色が旅情を誘います。

6 DON’T LOOK BACK / TEENAGE FUN CLUB 

スコットランドのグラスゴーで結成されたバンド。
この曲は13世紀のお城でレコーディングされた1995年の
4枚目のアルバム『GRAND PRIX』に収録。


BOOK BAR staff| 14:50 | カテゴリー:SONG LIST

2008年10月11日

いつか、スパゲティ

大倉眞一郎セレクト


著者:イッセー尾形   新潮社


地方営業に呼ばれたフォークシンガー、
74歳の女流詩人と結婚した76歳の文学者、
新聞の勧誘に北欧までやってきた黒眼鏡のヨレヨレ男、
開いてるのか閉まってるのか分からない中華屋の親父…。

21篇の短篇小説がおりなす、人生模様カタログ。

BOOK BAR staff| 14:36 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月11日

武士道シックスティーン

杏セレクト

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著者:誉田哲也  文藝春秋 刊

まったく異なる家庭環境で育ち、
別の目的をもって剣道を始めた2人の女子高生が
運命の出会いを……


続編「武士道セブンティーン」もすでに刊行済み。

BOOK BAR staff| 14:20 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月10日

闇の子供たち

前々回の放送で紹介した「日本三文オペラ」は話したとおり、
戦後の大阪のアパッチ族の話であったが、
同じ題材で小松左京が「日本アパッチ族」というSFを書いている。
こちらのアパッチ族はみなモツの代わりに鉄を食う。
また、梁石日が「夜を賭けて」という小説を書いている。
興味があれば読み比べると面白いかもしれない。

梁石日原作の「闇の子供たち」という映画の反響がすごく、
制作者が驚くくらい客足は伸びていて、続々上映館が増えている。
私は上映前からこれは多分入ると思っていたので意外ではなかったが、
実際に公開されてすぐ渋谷のシネマライズに行って驚いた。
観客の層が普段のライズの客と違うのである。
ありていに言ってしまえば、40代から60代が多い。
もちろん若い人も来ているが、
私がちょうど客の平均年齢という印象であった。
恐らく実際にはもう少し若いのだろうが、
普段見ない方々がスペイン坂を登った場所に集結しているのである。
「うおっ」と思っても仕方あるまい。

作品はゲリラ撮影も敢行したと聞いたくらいであるから、
やや荒っぽい感じはあったがその分リアリティは増していた。

内容はこれだけ話題になっているので更に説明しても仕方ないが、
児童買春、児童不法臓器移植に関わるものである。
どちらも法律では厳しく禁じられていることではあるが、
今のままでは、そこまでしなければ成り立たない生活、社会が
厳然とあることも認識しておく必要があるだろう。

いずれにせよ吐き気がするようなテーマを扱った小説、映画である。
そこまで踏み込んだ映画とは思わずに評判を聞いて見にきたのか、
心なしか顔が青ざめていた方もいらっしゃった。

よく貧しい国に行って、
「ひどいところだと聞いていたし、実際厳しい環境だとは思いますが、
唯一救われたのは子供の笑顔がきらきらしていたことです」
と間抜けなことを行っている方々をテレビで拝見する。
子供はどこに行っても確かに人懐こく、笑顔は心安らぐが、
そんなに単純なものではない。
実際この映画をごらんになった人は貧困がもたらす
簡単には解決できない状況に唖然とし
子供たちが直面する現実を変えなければと思われたであろう。

問題はシステムである。
映画でも小説でも結局NPO、新聞社は子供一人の命を救えず
悲劇的な結末を迎える。
映画はさらにもう一歩踏み出し、言葉もないような
人間のどうしようもない一面を描いている。

何でも結びつけるなとお叱りを受けるかもしれないが、
現在の資本主義には大きな瑕疵がある。
ひずみは隙があればどこにでも現れる。
じゃ、やっぱり共産主義にしましょうということでもない。
人間の醜悪な部分を直視し、それに対応するシステムをどう築くかである。
哲学的な問題も含んでしまい、まとまるわけがない
と思われる方もいるだろうが、そろそろ本気で考え始めないと
金融の建て直しを叫んでいる間に悲惨な状況は泥沼化していく。

いつもそうですが、特に本日は大倉の個人的な意見を述べているものであり、
文責はすべて私にあります。

なお、この映画、小説に触れて、もっと状況を知りたいという方は、
小説ではあるが船戸与一の「夢は荒れ地を」をお勧めする。

大倉眞一郎

BOOK BAR staff| 03:24 | カテゴリー:映画部

2008年10月09日

整形外科ジャンキー

かつて美容整形は整形外科と呼ばれていたこともあった。
私は整形外科にお世話になることになって
「大倉はとうとう二重にするらしい」
などという噂が立つのは嫌だなあと躊躇したことがあったのだが、
何のことはない。
みんな普通にあそこが痛い、ここが痛いで
通っているのがわかり安心した。

この5年くらい整形外科にお世話になることが増えている。
治療内容は秘密だが現在も隔週で通っている。
「ビューティー・ジャンキー」並みである。
そのうち別人28号の顔で現れたらびっくりしてください。

もちろん理由があって病院に行っている。
あちこちたいしたことのないガタがきているのである。
しかし、どうでもいい話を書いても面白くない。
したがって、本日は一番聞いて顔が曲がりそうになるくらい
痛そうな話をお届けしたい。
痛い話が苦手な人はこれ以上読み進めるのは止めてください。

それはちょうど私が会社を解散した翌日であったと記憶している。
去年の10月の頭である。
折しもインドに旅立つ約3週間前。
毎日理由をつけて飲んでいたので、いつも二日酔い。
会社を解散して気も緩んでしまい、
せがまれるまま家で昼間から猫と遊んでいた。
うちの「もみじ」は走るのが好き。
猫じゃらしを持って、狭いマンションの端から端まで走り回ると、
猫も時には私を抜き去って行ったりする。
競走になったりしている。

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家の中では私はメガネをはずしていることが多い。
大体本を読んでいるのだが、
私の場合は近くのものを見るときはメガネがないほうがよく見える。
ほんの10分猫と遊ぶからといっていちいちメガネをかけたりしない。
ここから間違っていた。
しかし、メガネをかけていても二日酔いだったので結果は同じだったかも。

猫と走り回るのは楽しいのだが、すぐに私も猫も疲れるから
通常は最初の数回一人と一匹は全力で部屋を駆け回る。
あとはやる気のない一人と一匹なのだが、事件は早くも2周目で起こった。

私はもともと普段歩いていてもよれる傾向があり、
よく足の小指の先を柱にぶつけて、
しばらく丸くなって呻いている。
使うこともないあんな足の小指に神経を集めておくとはどういうことなのだろうか。
みんな同じかもしれないが、私の足の小指は特に敏感にできているような気がする。

全力疾走といっても部屋の中のことである。
たいしたスピードは出ていないのだが、
またしても小指をどこかにぶつけた。
どこにどうぶつけたなんてわからないでしょ、普通。
二日酔いなのだからなおさらである。
「またやった。アホだな、俺は」
と私を見上げるもみじを無視してソファに転がり、
小指を押さえて仏様に
「この耐え難き痛みを取り除きたまえ」
と念仏を唱えていた。

痛みは一向に引かない、むしろ増すばかり。
やっぱりこういう時、仏様はだめだな、
神様にしようかと足をのぞいたら、あららら、
血が出ているじゃないの。
血は特に怖くない。
しょっちゅう血液検査で血を抜かれているからかもしれない。

皮でも剥けたかと丸くなって痛みの元を観察すると、
「..........」
こんな恐ろしいものは見たことがない。
自分の身体なのに。
てっきり小指の外側の皮を剥いたと診断していたのだが、
場所が少しずれていた。
小指と薬指の間から出血している。
どうしてよ?
さらに元を確認すると、
「うげげげげ」
指の間の股が裂けている。
どのくらい?
パックリ中の肉が丸見えになるまで。

こりゃいかん。死ぬかもしれない。
バンドエイドじゃ直らないことくらい私でもわかる。
行きつけの病院に電話すると医者が不在だという。
これがあの有名な患者たらいまわしか、
テレビ局呼ぶぞ、と怒鳴りかけたら、
ちゃんと近くの病院とそこの電話番号まで教えてくれた。

タクシーですっ飛んで行って、受付に
「大変です。股が裂けました」
と訴えたが美人受付嬢は落ち着いたもので、
「どこのですか」。

診察室に通されて身を任せると、
「おお、きれいに裂けてますね。どうしました?」
「いや、猫と遊んでて...」
「..........」
50のオヤジが平日から猫と遊んでて指の股を裂いたのである。
怪しく聞こえないのがおかしい。

すぐに縫ってくれた。6針。
「きれいにスパッと裂けてますから、多分そんなに時間かからないと思いますよ」
「先生。普通裂けますか?」
「普通裂けませんね」
「インドに行くんですが大丈夫でしょうか」
「インド?何しに」
「いや、ちょっと」
「3週間くらいはみたほうがいいですね」
よし、ちょうど3週間。問題なし。

実際3週間後には痛みは残っていたが、
デリーに向かう中国国際航空の機上の人となっていた。

こちらの先生、時々聞かなくてもいいでしょう、ということを聞くが、
さっぱりしていて気に入ったのでちょくちょくお世話になっている。
指の股を裂いた方がいたらご連絡ください。


大倉眞一郎


BOOK BAR staff| 11:53 | カテゴリー:from 大倉眞一郎

2008年10月06日

ムアンシンのターラオ

ラオスのムアンシンにいたのは今年の3月中旬、
この番組「ブックバー」が始まる2週間くらい前。
単純に中国国境に一番近い町に行ってみたくて、
脳みそがくずれるか、と思うほど揺れる
トラックを改造したバスのようなものでたどり着いた。
何もない。
何もないが、ぶらぶら歩いて、マーケットに毎朝出かけて、
屋台で麺食って、寝て、本読んで、写真撮っているのが楽しいんだから、
文句があるわけがない。

しかし、ラオスの山の中でこんな生活を送っていて
本当に帰っていきなりJ−WAVEの番組なんてできるのかしらと、
わりと本気で心配していたりした。
なので、できるだけ誰もいない道では
「この一本道、きれいに舗装されていますね。中国国境につながっているわけですね」
「ここはラオスナンバーより雲南省のナンバーをつけた車のほうが多いですな」
「あそこにいるのは...牛ですね。珍しくないですね」
「ラオス人も暑いんでしょうね。歩いているのは私だけですね」
閉じてしまっている声帯を開けるため大声で一人レポートをしていた。

一人旅だとどうしても最低限の会話しかしない。声を出すことがない。
すると、本当にかすれた声しか出なくなるし、
いざ話すとなった時に文章として成り立つのかも不安であった。
しかも、ここに来るまでの1週間くらい日本と全く連絡を取っていない。
避けていたわけではなくて、ラオスは奥まで入り込むとネットカフェがないのである。
ラオスの空に向かっての一本道レポートは
無駄になるのではないかという逆の不安もあった。

そんなこんなでムアンシンをゴロゴロしていたのだが、
ある日、昼過ぎから騒いでる集団がものすごく気になった。
どうも音楽を大音量で流しているようで、
大声のシャウトも隙間で聞こえたりするのだが、
スピーカーの音が割れていて要領を得ない。
ラオスの田舎の暴走族かと思ったが、
そんなメンチを切りそうなの見たことないし、どうしたことか。
そういう場合、私は即駆けつける派である。

駆けつけてみた。
大きなハートのマークをあしらったゲートができている。
一応、内と外を分けるロープが張られた内側のハレの場では
若い娘から熟女までが大音量で流れるラオス歌謡に合わせて
盆踊りからねじが5、6本抜けたようなフニャフニャダンス?を踊っている。
ダンスといっていいのかどうか。
ダンスといえばチークダンスしか経験のない私には判断がつかないが、
ともあれ両手を上下に独特のスロースピードで動かし、
輪になって回っているからダンスだと思う。
そこに唐突にDJがラオス語で割って入ってギャーギャーわめく、と聞こえる。
いったい何がどうなっているんだか。
熟女の大半は大変肉付きがよく、真っ赤になった顔で親父を引っ張り出して、
これまた大音量で「ぎゃははははははは」と笑う。
きっと楽しいのであろう。

と眺めていれば、だれでも「ああ結婚式なのだ」とわかる。
ちゃんと花嫁も花婿も見つけた。
あまりの惨状に恐れをなした様子ではあるが、
引くことは許されないのであろう。
大酔っ払いの皆さんに飲み物をついで回っている。
顔には「一体いつまで...」と書いてある。

あんまりロープにくっついて熱心に写真を撮っていたせいであろう。
いきなり腕をつかまれた。
ギョッとして腕を引こうとしたが、
さすがラオスの山の中、すごく力が強い。
なぜかその日は私はのりが悪くて、へらへら笑いを浮かべながら
「私はお昼からお酒はいただかないんですよ。情けないですねえ」
と後ずさってしまった。
場の雰囲気なんだろう。ここではないような気がしたのだ。

その日は何件か結婚式の宴会が重なっており、
狭い町であるからかなりの人は掛け持ちで、
そこいらじゅう真っ赤な顔でいい調子になっている男女がふらふらしている。
いい町だ。

しかし、結婚式が多すぎる。3月に特別な意味があるのか、よーく考えてみた。
あった。
ラオス北部でも4月から雨季に入る。
南部ほどではないにしろ雨量が跳ね上がる。
道は国境への一本道以外は舗装されていないので、
雨が降るとどろどろの状態に変わる。
結婚式は皆さんおめかししてくるので、とても困る。
で、4月前に幸せになっとけということであろう。
幸せを分けてもらいたかった。

翌日、昼過ぎから普段の大騒ぎとはレベルの違う
ウッドストック並みの一大野外イベントが始まった。
本当にヘビメタまで呼んできたかというほど、
うるさいという意味でも、うずうずするという意味でも
我慢ならない。
3時過ぎまでその騒ぎをBGMに「魔の山」を読んでいたのだが、
読み終わったので、じっとしている意味がない。
3分歩いたら会場に着いた。
うるさいわけである。

ちょいちょい写真を撮っていたら、すぐにつかまった。
今回は最初から覚悟していたところがあって、
誘われたら調子に乗るつもりであった。
「そうですか〜、そんなにおっしゃるんなら」
引っ張られるままテーブルについて行った。
座るといきなり小さなグラスを渡された。
注がれたのは透明の酒。
東南アジアではレストランには置いていないが、
要は焼酎の一種で、何かイベントがあると必ずでてくる。
杏ちゃんから借りた「タイ、ラオス、ベトナム酒紀行」にもたびたび登場する。
このお酒、めでたい席ではアジア共通の習慣でもって一気に飲み干す。
量はたいしたことないのだが、重ねるとだんだん辛くなってくる。

一通りテーブルの方々と挨拶代わりにギュンギュン呑んだら、
様子がわかってきた。
私はどうもこの結婚式で一番の上席に座らされているようなのである。
まいったね。こんな若輩者が、と思ったら一人を除いてはほとんど私と同年代。
皆さん私の微笑み返しの術にはまったのか大歓迎してくれる。
肩組まれて酒を注がれ、誰の皿、料理ということ関係なく
あれ食えこれ食えで大忙しである。
英語で通じる単語は3つくらいなのだが、
酔っ払えばテレパシーが使えるので超リラックス状態。
そこで改めて紹介されたのが村の「ターラオ」である。

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「ターラオ」って「大老」?
どうも一番尊敬されている人という意味に近いようである。
それだとやっぱり中国語の「大老」ではないか。
私はさびついた中国語を試してみた。
「ウォーウーシーイースイ、ニンナ」
おりょ、って顔になって
「リューシースー」
これでもう大親友である。
大老は64歳。一回り以上年上だが、それから私の手を握って離さない。
私も礼を尽くしながらも中国系ラオス人の大老とウォーウォー吠えながら盛り上がった。

突然大老は席を立ったかと思うとどこかに行ってしまった。
しばらくして帰ってくると大きなビニール袋を私に渡す。
何だとのぞくとビールが4本入っている。
ビールは高いのである程度飲ませると
主催者は飲み物を焼酎だけに変えてしまう。
大老は気を使って私のためにビールをわざわざ買ってきてくれたのである。
まわりのラオス人もこれは異常事態と驚いている。
もう申し訳なくてどうしようなのだが、どうしていいかわからない。
さらに盛り上がることでお返しをした。

その64歳の顔は64歳の威厳と優しさをたたえており、
長旅の中でも忘れられないものになった。
いい顔は自分だけでなく他の人の宝物にもなるのである。
大老にアメリカじゃ男も女もしわを引っ張る手術が人気らしいよ、
といってもきっと何のことだか理解できなかったであろう。

前回紹介した「ビューティー・ジャンキー」を読みながら、
いつもこの大老の顔を思い出していた。

大倉眞一郎


BOOK BAR staff| 13:55 | カテゴリー:

2008年10月04日

10.4 OA 畠山美由紀 クリスティーナ・アギレラ リンダ・ルイス and more

1 I FEEL THE EARTH MOVE / UA 

まだブレイク前、2枚目のシングルに収録されていたレアトラック。
UAの歌声も初々しくて新鮮です。
オリジナルはキャロル・キング『つづれおり』からの名曲。
このあとUAは藤原ヒロシと組んだ3枚目のシングルで、
ブレイクのきっかけを掴むことになる。


2 DIAMONDS ARE A GIRL’S BEST FRIEND / 畠山美由紀with ASA-CHANG & ブルーハッツ 

畠山美由紀とビッグバンドのコラボ作『わたしのうた』から。
途中の「ティファニー、カルティエ…ハリー・ウィンストン…」という
くだりがとても印象的!
同アルバムではこの曲のほかにもJAZZや美空ひばりなど、
ジャンルに囚われない選曲でカバーナンバーを歌っている。


3 LET HER CRY /HOOTIE & THE BLOWFISH 

下関の魚といえば河豚。
かの地では「ふぐ」ではなく「ふく」だそうだ。
英語での通称名はBLOWFISH。
なぜバンド名に河豚?
「福」を呼ぶから?
この曲が入っている彼らのデビューアルバムはアメリカだけで
1600万枚以上のセールスを記録。
90年代でもっとも成功した作品のひとつとなっている。


4 BEAUTIFUL /CHRISTINA AGUILERA

きっと最先端の美容治療(?)が施されているのでしょう。
ミッキーマウス・クラブで歌って踊っていた頃の面影は何処へ?
一時、自ら望んで進めていたビッチ化は、結婚し母となったいま
歯止めがかかっているようでちょっとひと安心。
それにしても歌上手いね。
日本では年末公開されるストーンズ映画にゲスト出演していますが、
10センチ以上あるピンヒールで激しく飛んだり、
踊ったりしているのは驚異的!
きょうはより人工美が強調されているクラブMIXバージョンを!


5  GEORGY GIRL / THE SEEKERS 

1960年代にオーストラリアのメルボルンで結成されたバンド。
この曲は67年にリリースされた彼らの代表作。
当時は日本でも大ヒットを記録したそう。
その後もテレビCMに使われるなどしているので、
若い世代にも耳馴染みがあるのでは?


6 FEELING FEELING / LINDA LEWIS 

70年代前半に録音されたリンダ初期の作品。
レゲエやソウルフルなナンバーが知られている彼女ですが、
ここではジョニ・ミッチェルの音楽からインスパイアされた
ナチュラルな歌とサウンドを披露している。

BOOK BAR staff| 14:47 | カテゴリー:SONG LIST

2008年10月04日

ビューティー・ジャンキー

大倉眞一郎セレクト


「ビューティー・ジャンキー 美と若さを求めて暴走する整形中毒者たち」

著者・アレックス・クチンスキー 訳:草鹿佐恵子 バジリコ

両親から卒業祝いに胸インプラントを贈られる女子高生、
700ドルのジミーチューの靴をはきたい女性に「足のフェイスリフト」を施す
マンハッタンの足病医。
そのほかにも脂肪吸引、豊胸、フェイスリフト、ボトックス注射──
『ニューヨーク・タイムズ』紙の人気女性ジャーナリストによる、
みずからの整形体験も交えた、鮮烈でウィット溢れる渾身のレポート。

BOOK BAR staff| 14:40 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月04日

ティファニーのテーブルマナー

杏セレクト

著者:ウォルト・ホービング  訳:後藤 鎰尾   鹿島出版会

ティファニーの前会長によるテーブルマナーの入門書。
イラスト付きでわかりやすく、子どもから大人まで、
行儀よく食事をしたいと思っている人におすすめのロングセラー本。

BOOK BAR staff| 14:20 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月04日

ティファニーで朝食を

杏セレクト
著者・トルーマン・カポーティ 訳・村上春樹 新潮社


オードリー・ヘップバーン主演の映画でおなじみの
カポーティの代表作のひとつ。

BOOK BAR staff| 14:13 | カテゴリー:BOOK INFO

2008年10月01日

よもやま病

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本番組ON-AIRの時間帯以外のJ-WAVEにて、
BOOKBARの番宣をお聞きになられた方々、いらっしゃるかと存じます。

番宣とは番組宣伝の略で、
番組名、内容の概要、毎回紹介する本や一言コメント、
それからON-AIRの時間。
これらを決められた時間の中に入るように、
紹介の本を決め次第毎回録っていきます。

本のタイトルやそれに関するコメントはそれらに順じて毎回変わりますが、
殆ど変わらない告知が番組名、概要説明、ON-AIRの時間。
ここの台詞はあえて変えない事で、
決め台詞の様な印象的な効果を出しているのではないか、と
私は勝手に思っております。これぞCM効果。

その証拠に・・・
下記の固定の台詞を聞いたら、
「あっ、そういえば、聞いた聞いた!」
「このCMはBOOK BARだ!!」と連想するのでは無いでしょうか!?
       ↓
「大倉眞一郎です!!/杏です!!/
本の好きな僕ら二人の番組/
一冊の本から始まるよもやま話にお付き合いください!」

それぞれ名乗りを上げた後の文句は、大倉さんと私が交互に言います。

実は、番組開始当初は今とは逆で、「本の好きな〜」を私が、
「一冊の本から〜」を大倉さんが言う流れになっておりました。

ラジオを始めてから改めて意識するようになった、滑舌。
不思議なもので、言い回しの苦手な箇所は一人ひとり違う様です。
私が言いづらいと頭を抱える発音も、
人によっては悩む箇所ですら無かったり。

逆も然り。
そう、大倉さんは「よもやま話」の発音がどうしてもしっくり来ないとの事で、
番組当初は随分とダンディな眉間に皺を寄せる機会が多い様でした。
そんなこんなでいつのまにか台詞の順番を交換、
「本の好きな〜」を大倉さんが、
「一冊の本から始まる〜」を私が言う様になりました。

「よもやま」の発音自体はそう難しくない!と感じたし、
実際に最初の何回かは滞りなく番宣を録り終える事ができました。
しかし。
どういう訳か。
私も発症しました、「よもやま病」が。

「いっさつのほんからはじまるよもやまばなしにおつきあいください!!」
と、「よもやま」の前後に沢山のワードがくっつく事によって、
そして更に制限時間内に盛り込むと言うプレッシャーから、
どこかしらに気のあせりもあり、
「一冊の本から始まるヨムヤmmmm・・・・だぁああーっ!!ごめんなさい!!」
と大倉さんとスタッフの皆さんをリテイクに付き合わせる様になりました。
元々は言えていたのだから、苦手と言うより発症と言った方が良さそうです。

そんなに言いづらいのなら、なぜ他の言葉にしないのか?
それはやはり、大倉さんと私の会話にこの番組自体に、
四方山話と言う言葉が一番しっくり来るからに違いありません。

発症してからと言うもの、
BOOK BARのお仕事の前の日辺りには
帰路の途中、お風呂の中、
様々な場所でこっそり「よもやま」とつぶやいてみるのですが、
不思議な事に、そういう時にはきちんと言えるのです。

これが「よもやま”病”」でないのだとしたら、
スタジオには「妖怪よもやま」が居るのでしょう。


経験の積み重ねが最高の特効薬になる事を祈りつつ。

日々、精進!!


                              杏

BOOK BAR staff| 07:45 | カテゴリー:from 杏


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