小宇宙（コスモ）と古代ギリシャを感じる旅？
古代ギリシャ研究家の藤村シシンさん。高校生のときに見たアニメの影響でギリシャ神話に夢中になり、古代ギリシャに人生を捧げることを決意したシシンさんが、神話の始まりの地・ギリシャ、エーゲ海に浮かぶ無人島・デロス島で見た景色とは？ さらに、イタリアのシチリア島、トルコのトロイアなど遺跡を巡る旅のお話も。
MEMORIES
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- ギリシャの代表的な観光地ミコノス島を経由してしか行けないデロス島に、古代ギリシャ遺跡を訪ねたシシンさん。周囲2〜3kmの小さな無人島は、遺跡保存のため世界遺産になっていて、瓦礫化した当時の建物が残る。海岸の色が白でないことに気付いて近付くと、それらは全て古代のレンガの破片。約2300年の間に砕けて小さくなった欠片が海岸を構成しており、対岸に栄えるミコノス島との対比もあって、悠久の時が胸に迫ったそう。
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- 初のギリシャでミコノス島の海にきれいさにテンションが上がり、思わずデロス島へ走って行こうとすると、現地の人が「だめだよ！ きれいに見えるけど下にウニが沢山いるから、裸足で海に入ったら足に刺さるよ！」と羽交い締めして止めてくれたそう。日本のウニとは違いクリーミーさはなく、海水ゼリーのような味のウニがバケツ一杯に出てきて、オリーブと塩とレモンをかけて食べるのだとか。
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- シチリア島の中心の丘の上の街、エンナ。古代では小麦の一番の名産地で、穀物の女神デメテルが守っていたとされるエンナの小麦を、実際に食べてみたシシンさんの感想は「今まで食べたパンの中で一番香りが立っていて、麦芽が口の中に刺さってくる。大地の力強さを感じる味」。エンナ産の小麦はイタリアでも有名ながら、やはり現地で食べた味には叶わないなと思ったそう。
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- トルコにはトロイア戦争の神話の題材になったトロイア遺跡があるものの、見た目はただの瓦礫。「ここから何を読み取れば…」とうろうろしていると、近くの海峡から強い風が……その風を感じた瞬間、古代ギリシャで一番古い叙事詩の「風強きトロイア」というフレーズを思い出し、「あの風がこのトロイアに富を連れてきた、の“風”はこれだったんだ！」と、3000年も前と同じ風を体に落とし込めた感じがしたそう。
PLAYLIST
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- Aphrodite / Kylie Minogue
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- EXE GEIA PANAGEIA / Danica Crnogorcevic
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- Venus As a Boy / Bjork
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- Trip of Dreams / 葉加瀬太郎
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- Greece / George Harrison
GUEST
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藤村シシン
古代ギリシャ研究家。高校の時に出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院（西洋史学専攻）修了後、NHK講座講師、執筆、監修、その他古代ギリシャに関わる仕事をしている。著書『古代ギリシャのリアル』（実業之日本社）。『小学館の図鑑NEO 星と星座（新版）』監修協力。2020年オリンピック採火式、NHK生中継内の古代ギリシャ語同時翻訳など。「古代ギリシャナイト」主催。Twitter：@s_i_s_i_n youtube：シシンちゃんねる
NEXT FLIGHT
- ON AIR
- 2024.05.25
- GUEST
- 落合務
- DESTINATION
- Italy
- 日本イタリア料理界の先駆者。1947年東京都出身19歳ニューオータニ入社、22歳「トップス」に入社後、約3年イタリアで料理修業後、1982年イタリア料理店「グラナータ」の料理長に就任。1997年ラ・べットラ・ダ・オチアイをオープン。たちまち予約の取りにくいレストランとなる。2005年5月『イタリア連帯の星』勲章、カヴァリエーレ章受章、2009年日本イタリア料理協会会長に就任。2013年『現代の名工』を受賞。2020年春、黄綬褒章を受章。現・日本イタリア料理協会名誉会長。
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